@とーすけさんからの質問
Q.
こんにちは、初めてメールをしました。私、50才を超えたオジサンです。昨年、単身赴任中に健康維持の為にボウリングを始めました。いまは、実家に戻り、今年の3月より妻を巻き込んで、2人でボウリングを楽しんでいます。バランス.ホールについて教えて下さい。何故、あけるのですか?ボールは、もともとバランスはとれていないのですか?ボールを何回か使用してからあけても良いのですか?あけるメリットは何が有るのですか?これからも、ホーム.ページを参考にさせていただきながら、ノーミス.ゲームを目指します。
A.
バランスホールは、絶対に開けなければならないものではありません。「バランスホール」と言うくらいですからバランスを取るために開けるわけです。とーすけさんから箇条書きに質問を頂きましたので一つずつお答えします。
●バランスホールはなぜ開けるのですか?
これは全日本ボウリング協会の規定に基づく理由です。規定集では次のように説明しています。
ボウリングボールは、指穴を開けた後、次に示す6つの側面でバランスがその範囲内になければならない。10.01ポンド以上のボールの場合
○ボールの頭部(指穴のある側)と底部(指穴の反対側)の差が3オンス以内とする。
○指穴の左右の側及び前後の側の差は、1オンス以内とする。
○親指穴のないドリルされたボールは、上下、左右、前後の差は、1オンス以内とする。
○親指以外の指穴のないドリルされたボールは、上下、左右、前後の差は、1オンス以内とする。
○指穴のない使用ボールの上下、左右、前後の差は、1オンス以内とする。
殆どの場合3本の指の穴を開けますから、上の説明をまとめると左の図のようになります。ボールに指穴を開ければそれだけボールの重量配分が変化します。概算で1穴あたり1オンス程度に当たりますので、規定内の配分にするためにバランスホールを開けるわけです。もちろん指穴を開けた時点で規定内の重量配分の範囲内であるならばバランスホールを開ける必要はありません。
●ボールは、もともとバランスはとれていないのですか?
ボールは球状ですのでバランスが取れていて良いような気がしますが、内部のコアがボール内部の何処にあるかによってバランスは大きく違います。大まかに言うと、前後左右のバランスはある程度取れていますが、頂点と頂点の反対側とではものによってかなりの差があります。これが俗に言う「トップウェイト」になります。
●ボールを何回か使用してからあけても良いのですか?
ドリルする際にバランスホールの位置・直径や深さを考慮してドリルするはずですので、通常は使い始めて時間が経ってからバランスホールを開けることはしないはずです。しかし、公式の競技会に参加することになって、ボールの検定が必要になった際にバランスが取れていないと分かった場合には、使用して時間が経過してから開けることもあります。
●あけるメリットは何が有るのですか?
基本的に公式の競技会では、競技開始前にボール検定が行われます。しかし一般の競技会で全競技者の全ボールを検定していたのでは時間がかかりますので、事前に公認ドリラーに検量してもらい「ボール検量証」を発行してもらって検定の代わりにしているのが現状です。しかし、競技会終了時点で入賞者に対しては再度使用ボールの検定を行うことがあります。ドーピング検査みたいなものですね。このときに規定の範囲外の重量配分であるボールと診断された場合は失格になってしまいます。バランスホールのメリットと言えば、失格にならないことくらいでしょうか(^_^;)
ボールのバランス配分と重心位置の関係は非常に複雑で、この関係がちょっとでも変わると曲がりや走りに大きく影響を及ぼします。同じボールでも投げる人によってボールの動きに違いがでてきますので結局のところドリルしてもらったボールのバランスが良いのか悪いのかは使う人次第になってきてしまいます。しかし、自分の投球スタイルとボールの特性を研究してどのようにドリルするのが最適なのかを追求してみるのも面白いと思いますよ。
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