スキー場について・・・
 
スキー場は大きく分けて、コマーシャルスキー場(営利目的のスキー場)とクラブスキー場があります。クラブスキー場は基本的にはクラブ員のためのスキー場で、入会金・年会費を払えば誰でも会員になる事ができます。もちろん非会員でもスキー場を利用する事ができます。そのかわりクラブ員に比べると、リフト代や宿泊費が少し割高になります。コマーシャルスキー場は商売なのでそれ相応の設備を整えています。アクセス道路の整備・スノーマシン・チェアリフト・Tバーリフト・コース整備・カフェ・レストランなどの設備はコマーシャルスキー場のほうが全体的に見ると整っています。クラブスキー場はこれらの設備が整っていない分リフト代は安いです。また、特別なイベントがある日以外は、クラブスキー場の方が断然に空いているでしょう。
 クラブスキー場ではロープトウの乗り方やカフェの設備の使い方を親切にいろいろ教えてくれる人がいます。これらの人はスタッフの場合もあるのですが、そこのスキー場のクラブ員で常連さんたちが面倒を見てくれることもあるのです。「どこから来た?」「ここは気に入ったか?」「あそこの斜面はおもしろいぞ。」と、そういう人たちとこんな会話をするのもクラブスキー場の楽しみでもあります。
アクセスについて・・・
 
スキー場へのアクセス道路は、クイーンズタウンのコロネットピークを除いてすべて砂利道です。砂利道が5キロ程度のところもあれば、20キロ近くあるところとさまざまです。牧場の道を通る事もあり、家畜に注意しながら徐行し、ゲートが閉まっているときは車から降りてゲートを開け、通った後にはゲートを閉めます。山道に差し掛かると道幅が極端に狭くなり、傾斜が急であったり、たどり着くまでに一苦労です。降雪後は除雪がきちんとされてなく、踏み後だけという場合もあるようです。車や運転の技術を過信しないで他の車の邪魔にならないようにチェーンを装着しましょう。スキー場情報にはチェーン必要となっていても、クラブスキー場では道路上に係員がいるわけではないので、自分の判断で着けなければなりません。
 スキー場によっては近くの町からシャトルバスが出ている事があります。しかしバスの時間に拘束されないし、その日に行先を変更したり、興味深い町に立ち寄ったりと、いうまでもなくやはり
自分の「足」を持つのが一番便利でしょう。レンタルカーは南島の玄関口クライストチャーチにたくさん会社があります。また思い切って車を買うのも手です。
 各スキー場情報ではスキー場へのアクセス道路を5段階で評価してみました。あくまでも主観です。段階の目安は以下のようです。
・・・・・・・ かなり難
★★
・・・・・・・ 道は悪い、または遠い
★★★
・・・・・・・ 標準レベル
★★★★
・・・・・・・ 苦労なし
★★★★★
・・・・・・・ 砂利道なし、スイスイ
狭くて急で、雪が道路上に残る
これは★レベル (Awakino)
リフトついて・・・
 
リフトというと日本ではチェアリフトですが、NZでチェアリフトのあるスキー場は大きいコマーシャルスキー場のみです。他にはTバーリフトがあり、これはロープの先についたT型のバーに引っ張られるように登っていくものです。足は地面についたままで2人乗りです。これに似たリフトでポマがあります。ポマはT型のバーが、直径25センチくらいの円盤に変わったもので1人乗りです。プラッターもこれによく似ています。一番厄介なのがロープトウなるものです。クラブスキー場に多いこのタイプのリストは、動いているロープにナットクラッカーという器具を使って登っていきます。ナットクラッカーはレンタルまたは自前で、専用のベルトやハーネスで身体に固定しておきます。乗り場ではしっかりとロープを掴んで、ロープのスピードに乗ってからナットクラッカーを引っ掛けます。途中プーリーというロープを送る滑車に指や身体が挟まらないように、またロープを外さないように注意しながら進みます。ロープを掴む時に摩擦で手袋が傷まないように、バックスキンのプロテクターを使ったりします。ロープはスキー場によって右側、左側とあります。リフトとしてはとても単純なものですが、スキー場全体がバックカントリーのようなところでは、自力で登らなくても新雪が楽しめると思えば、便利なものです。ロープトウは慣れれば大変ではありませんが、始めのうちは両手が筋肉痛になります。腕も鍛えておきましょう!!
 各スキー場のリフトの評価は5段階で、乗り継ぎのよさ、乗り心地(ロープトウはちょっと低いです)、エリア内での配置などを総合的に考えたものです。
クライミング用ハーネスに取り付けたナットクラッカー。ベルトより身体が持ち上げられるため楽。 クレイギーバーンのロープトウ。このスキー場ではロープはすべて右側になる。
施設について・・・
 だいたいのスキー場にはカフェのようなものがありますが、クラブスキー場には簡単な売店のみで、食事は基本的に持ち込みというところがあります。そういうところでも、ランチ用のロッジにキッチン施設がついていて自由に使ってよかったり、飲み物を自由に飲んでいいところなどさまざまです。コマーシャルスキー場では、スキー場内のカフェにライセンスを取ってアルコールを販売しているところがあります。でもこれはごく一部。ランチ、飲み物、お菓子などは持ち込んでカフェのお客さんに邪魔にならないように利用するのがいいでしょう。
 施設についての評価は5段階で、使いやすさ、居心地などの満足度です。毎回ランチを持ち込んでいたので、カフェや売店のメニューはあまり詳しくありません。
バックカントリーについて・・・
 ここで紹介するバックカントリーはスキー場からアクセスできるエリアです。それはスキー場のパトロールエリア内、エリア外は関係なく、リフトを降りてから少しでも登らなければいけないところ、または滑り降りたら登り返さなければスキー場に戻れないところを基本としています。スキー場そのものがバックカントリーのようなところでは、この言葉の定義が難しいのですが・・・。評価は、滑り甲斐の満足度です。アプローチが長く不便な場所でも、その苦労に値する斜面や雪に出会えたところは評価が高いです。また、この満足度はそのときの雪の状態にも左右されています。参考程度に。
宿泊について・・・
 スキー場には宿泊施設を持っているところがいくつかあります。クラブスキー場では大きなロッジの4〜6人部屋を1泊2食つきで提供しています。価格はそれほど高くはありません。一つのスキー場をじっくり楽しむにはそういうロッジに泊まって楽しむのもいいでしょう。場所によっては格安1週間プラン(3食・リフト券つき)もあります。
 また、近くの町に戻ってバックパッカーやモーターキャンプ、モーテルを利用する手もあります。各スキー場から車で2時間以内を目安に宿泊施設のある町を紹介しています。でもその町にそれほど多くの宿泊施設がないと、現地の学校休みに満員となってしまう場合があるので気をつけましょう。また、ハンマースプリングスのようなリゾート地は週末にたくさん人が訪れるのでこれも注意です。
クレイギーバーンの宿泊ロッジ6人部屋、寝袋は持参する
最後に・・・
 このサイトに記載した内容は1993年から2001年にかけて、NZで収集した情報をもとに作成しています。NZからの新しい情報よりアップデートすることもありますが、実際と記載されている内容が異なるという事がおこりうるということをご考慮・ご了承願います。特にリフトや宿泊の料金はちょくちょく変わりますので、なるべく具体的なものは載せないようにしています。このサイトを見てNZスキーに魅力を感じた方は、ここのだけでなく色々なところから情報収集して現地に行く事をお勧めします。(サイト内の内容が当方の主観によるものもありますので・・)またバックカントリーに足を伸ばす時は、くどいようですが自己責任においてということを忘れないで下さい。このサイトによって生じた損害については、Expedition Skiingはいかなる責任も負いません。