Kepler Track Day 3

3日目、朝5時半起床。別に早出早着を守るためにこんなに早く起きたわけではなかった。実は本来なら2日間かけて歩く残りの行程をその日1日で完歩しようと考えていたのだ。理由は、この先は山を登ることも下ることもなく谷沿いを歩くだけだから。平坦な道を歩くだけなら、人間はいくらでも歩けると思っていた。起きた時、初日からの疲れが(特に昨日の下り)相当足にきていたのに。

昨晩も今朝も寒いと思っていたら、なんと昨日からずっと降り続いた雨が、山の上では雪になっていたらしく、見上げると雪化粧した山々が・・・

【山の上には新雪が・・】
【Iris Burn】
小屋を出てしばらくは深い森の中で、その後広い川原の草原地に出た。両脇を山に挟まれた大きな谷。ここが Iris Burn 。氷河が作ったU字谷だ。右手に1984年に起こった土砂崩れのあとを見ながら、どんどん進む。振り返ると雪山が少しずつ遠くなってゆく。この Iris Burn がマナポウリ湖に注ぐあたりまで、トラックは谷を沿う。

* Burn :川のこと。どちらかというと小さい川。

出発して2時間で Rocky Point (400m)に到着。トラック脇のベンチで休憩。この後、 Iris Burn の支流をいくつも超え。そのたびに多少であるが登り・下りが発生した。これが思った以上にこたえる。ここまでの行程を考えるとずっと楽なはずなのに。
【Rocky Point で小休止】
【Moturau Hut から見るマナポウリ湖】 【Moturau Hut】
マナポウリ湖が見えた。ほどなく、Moturau Hut に到着。本来ならここが3泊目の宿。でもトラックのスタート地点の Control Gates に戻るため、昼食を取って先を急ぐ。目の前には湖が広がり、ここで1日過ごすのも悪くはないだろう・・・
【湿地帯に架かるボードウォーク】
実はこの先は良く覚えていない。とにかく足を前に出すこと、それだけに集中していた。足裏はしびれて感覚がなくなっていた。休憩して再び歩きだすときは足裏がひりひりして痛い。きっとひどい顔して歩いていたのだろう。途中 Rainbow Reach を超えると、ハイキングを楽しむ人たちに出会った。このあたりはデイウォークには手ごろな場所である。車道も近い。こうなるとトランピングは早く終わってほしいと思う。車の音を聞くと途端に現実に戻ってしまうから。
マナポウリ湖とテ・アナウ湖を結ぶ Waiau川沿いをテ・アナウ方面へひたすら歩く。川のずっと先に、コンクリートの堰が見えた。始めは岩の崖かと思ったがあれはContorol Gates だ。戻ってきた。長い1日だった。歩くだけでも限界があることを知った。そんな1日だった。

【Waiau River】
本日のおまけ・・・

Contorol Gates 近くにも何人かハイカー達に出会った。その中のお年を召したおじいさんに歩いていて抜かされてしまった。別に競争しているわけではなかったが、追い越そうと試みたが追いつかない。3日の間にこんなにも歳をとってしまったのか!!実際回りから見たら奇妙な歩き方していたのだろうな。

終わり