その日は滞在場所の St Arnaud から Rainbow Ski Area でスキーをする予定だった。ところがスキー場についてみるとかろうじて1本のリフトが動いているだけで、滑られるエリアもメインの降雪・圧雪コースのみ。これではリフト券を買って滑る価値はあまりなさそうなので、もう一つのスキー場である Mt Robert に行くことにした。しかしこちらのスキー場は雪不足のため営業はしていない。クラブスキー場のため降雪機はないのだ。でもこのスキー場、駐車場からなんと歩いて2時間のところにあるという、トレッキング心をくすぐられるとこだ。スキー場までトレッキングするつもりで様子を見に行ってみた。

【Pinchgut Track 】
Mt Robert はネルソンレイスク国立公園にあり、Rotoiti湖の西にそびえる1411mの山。そこへは駐車場から、 Pinchgut Track、 Paddy's Track どちらからも行かれる。この2つのトラックは山頂付近でつながっていて、行きと帰りで違うルートを取れば Mt Robert を1周して同じ所に戻ってこれる。今回は Pinchgut Track から歩き始めた。駐車場からしばらくは森の中をジグザグと登っていく。
【森を抜けると眼下に湖】
森の中の日当たりの悪いところには、10センチほどの雪が残っている。途中で何度も森を抜けては入ってを繰り返し、標高をかせぐ。森から出たところは天気が良かったので雪もなく、眼下には Rotoiti湖 を見下ろすことが出来る。トラックはしっかりマーキングされていて迷う事はない。
【2つのトラックの分岐点】
完全に森から抜けると、トラックの傾斜も緩くなり湖が見えなくなる。この辺りは雪が多いところは膝くらいまで残っている。日の当たるところは溶けた雪がぬかるんで足元がかなりゆるい。トラックの分岐点を越えてスキー場の方へむかう。雪の多いときはこの辺りから滑られるのだろうか。木はなくどちらかというと、まるい緩い感じの地形である。尾根からは雪があればどちらにでも滑り込めそうだ。スキー場は雪がまだら状態で残っている程度。スキー場にある山小屋で持ってきたランチを食べて、来た道を戻る。
【Bushline Hut】
【山小屋内部】
帰りは分岐点から Paddy's Track を降りることにした。トラック上にはDOCが管理する山小屋があるから、ちょっと覗いてみたかったからだ。 Bushline Hut というこの小屋は小さいがとてもきれいで居住性はよさそうだった。ここまでは車があれば1時間半ほどで歩いてこられる。レイクビューもあり、バックパッカーに泊まるより安くていいかも。
【Paddy's Trackからの湖】
1周約4時間のトラック。スキー場までは正味2時間はかかる。この道をスキーの道具を担いで登るのはちょっと大変そう。このトラックはネルソンレイクスの数々のトレッキングコースのほんのさわりに過ぎない。この辺りはフィヨルドランドの方に比べるとまだまだ訪れる人が少ない所だ。冬でもそれほど厳しくない条件で楽しめるエリアなので、またいつか長いトランピングに挑戦してみたい。

★トレッキング レコード★

日付
2001年8月17日


パーティ
2人

*スキー場についてはこちらも参考に