Hong Kong Tour for Gamers


このページではパートナーの「亜美ちゃん」とともにお送りします。:)


Chapter 1「プロローグ」

GIL.「突然だけど、香港に行くのだ。」
亜美「香港…いいわね。グルメ…100万ドルの夜景…それに…」
GIL.「100万ドルの夜景っていうのはUSドルなのかな、それとも香港ドル?」
亜美「んー、重要な問題ね。今日の為替レートだと6.85倍も違っちゃう…これははっきりしてもらわないといけないわね…」
GIL.「とりあえず、予約だ。今回はインターネット経由で予約を入れることにしよう。いろいろな旅行会社のプランから選べるし。」
亜美「旅行会社に行くのが面倒なんでしょ。」
GIL.「実はそうなんだ。」

亜美「じゃ、私もインターネットで情報収集でも…。えーと、『海外安全相談センター』っと…。特に注意喚起や延期勧告とかは出ていないわね…。まぁ別に中東とか北朝鮮とかにいくわけじゃないし、これは考えすぎだったかな。あともうひとつ、香港の国別情報を…ふーん。これは…。」
GIL.「どうしたのかな?」
亜美「『麻薬、ピストル等以外のものの持ち込み及び持ち出しについては、とくに問題はありませんが、最近では、時計、ハンドバッグなどの模造ブランド品については、チェックが厳しくなっていますので、注意をしましょう。』」
GIL.「うん、贋物ブランド品とか結構あるらしいからね。」
亜美「そうじゃなくて、『注意をしましょう』って、どういうことなのかしら。税関に見つからないように注意ってこと?」(注)今は表現変わっています。感づかれた(笑)
GIL.「外務省税関を敵に回さないようにね。」

亜美「じゃ、予約を入れましょう。…これがいいかな。3日間、全日空使用、マイレージもOK、地下鉄フリー券付き。」
GIL.「全日本。」
亜美「プロレスみたいに言わないの。確かに『全日本空輸』が正式名称だけど。」
GIL.「マニアっぽく『NH』とかいってもよかったけど、これじゃ何のことかわからないし。でも、ずっと前に国内旅行に行ったときも全日だったんだよなぁ。せっかく海外旅行なんだから、海外のエアラインっていうのもいいかなって。キャセイとか。」
亜美「でも、地下鉄フリー券っていうのも面白そうね。これにしましょう。必要事項を記入して…送信っと。」


Chapter 2「予習」

GIL.「ガイドブックを買ってきたよ。」
亜美「『地球の歩き方(ダイヤモンド社)』ね。定番中の定番ね。実はこっちも用意したのよ。『わがまま歩き 香港・マカオ(実業之日本社)』っていうの。」
GIL.「ありゃ。でも重複しなくてよかった。じゃ、そっち見せて。」
亜美「じゃ、交換しましょう。」
GIL.「『わがまま』の方が地図とかが多用してあるし、綴じ込みの地図も役に立ちそうだな。カバーをはずすと洋書風になる装丁っていうおせっかいもポイントだな(笑)」
亜美「『歩き方』の方の、読者投稿の体験談なんていうのは便利かも。あ、スペシャル・クーポンだって。空港からホテルまでのシャトルバス30%引きとか、他にもいろいろあるわね。これは便利そうね。『有効期限:2000年5月31日』だって。出発日はいつだっけ?」
GIL.「6月1日(笑)」
亜美「2000年3月に改訂してるのになぁ…。どちらのガイドブックも一長一短なんじゃないかしら。」
GIL.「でもおれとしては「わがまま」の方を気にいってしまったな。見てよ、この広告。」
亜美「どれ?美容クリームの広告?ここ?『皮膚に早急に滲透し体内に余分な肪脂を分解させるので・ダイエツトと美容・効果もあり皮膚の彈性を強めシワを除去することもできます。100に上ろ臨床試験の結果・九十パーセントの成功率に達しています。・長期にねたって使用すれば入体。』この文章ここで終わりなの?『裕華・華潤の各百貨で專属美容部員からアドバイスを受けよラ』。」
GIL.「きっと、向こうの企業から版下の状態で入稿されたんだろうね。隣のTISSOT(スイスの時計)の渋めの広告との対比が見事だ。現地もきっとこんなだぞ。」
亜美「ところで、その文庫本は何?」
GIL.「ああ、これは結構前に買ったんだけど、別の視点の香港ガイドブック。」
亜美「『香港電脳オタクマーケット(徳間書店)』クーロン黒沢著。ふーん…。」
GIL.「『オタク』とはあるけど、普通のガイドブックで取り上げないようなことが書いてあって、それなりに役に立つとは思うんだけど。普通の人にも。」
亜美「普通じゃない人にはすごく役に立つんでしょ。(この年になってまだオタクが抜けてないのかしら…ちょっと試してみよう。)ねぇ。全然関係ないけど、「トゥ・ハート」ってなにか知ってる?」
GIL.「ああ、『TWO HEARTS』ね。馳浩(全日本プロレス)の入場テーマ曲だよね。」
亜美「予想外の答えだわ…」

GIL.「前著『東南アジアコピー天国』はさすがにタイトル通りで参考にするわけにはいかなかったけどこれなら。たとえば『香港の空港の両替レートがよくないのは周知だけど、実は成田の銀行はさらに悪い』なんていうのはそっちのガイドブックには書いてないでしょ。」
亜美「確かに。それはいいとして、そのもう一つの袋は何?『CdmaOne?』もしかしてCMで香港で電話してるあれ?」
GIL.「そう。サンヨー製『C111SA』。ほら、[F][9][3]で、『海外ローミング選択』。日本・香港・韓国・アメリカって。人気があるみたいで、すぐに端末のお持ち帰りができなかったよ。予約入れておいたんだ。よくわかったね。」
亜美「そりゃ分かるわよ。」
GIL.「何があるかわからないからね。電話帳登録…と。在香港総領事館、25221184、香港警察、25290000、香港観光協会、25081234…あとホテル…。」
亜美「考えすぎなような気もするけど…。あ、そうそう。今更遅いけど、Yahoo!トラベルだけじゃなくて、他のサーチエンジンからも海外旅行関係調べてみたの。そうしたら、私が申し込んだ63,800円っていうのよりも安いのが数件ヒットしたの。ちょっと悔しいな…。」
GIL.「どうせ、『入場無料の観光地連れ回して買い物は免税店に強制連行で、免税店から旅行代理店は『カモをたくさん連れてきてくれてありがとう』の礼金いただくんでそれを還元すると旅行の代金自体は安く上がるんですよ。だから《観光ツアーのキャンセルはできません。必ずご参加頂きます。》』っていうやつじゃないの?」
亜美「そう言うのも確かにあったけど、まるっきりフリーっていうのもあったわよ。これとか。」
GIL.「『宿泊ホテル:1つ星または同等のホテル』一つ星をそんなに強調されてもなぁ。安きゃいいならそれも選択肢ではあるが…。ちょっと心配になってきたな。泊まるホテルは『センチュリー・ハーバー』だったな。ガイドブック見てみるか…。む、載ってないな…。」
亜美「心配になってきた…。インターネットで見てみよう…。香港観光協会っと…。ホテル検索…、あったわよ、『センチュリーハーバー』。ああ、なるほど。できてから1年しか経ってないわ。1999-2000年版のガイドブックに載ってないのも無理はないわね。」
GIL.「ホテルのランクは?」
亜美「予約の画面を見る限りでは10,000ドル単位の部屋があったりするみたいだからそんなに安っぽいホテルではないみたい…あ、このホテル、プールがある。結構なホテルなんじゃないかしら。」
GIL.「あ、送ってもらったパンフレットにあるじゃないか。『センチュリー・ハーバー ★★★☆☆』だって。デラックスコースには「グランド・ハイアット ★★★★★」とある。ランク3ということでいいんじゃないかな?これが代金の差だよ。デラックスコースとの差額は19,000~25,000円か。旅行会社違うけど、内訳的には納得いくよ。」
亜美「星ひとつのホテルってどんなのかしらね。重慶大廈(チョンキンマンション。バックパッカー系の格安の宿がある建物。ただし治安は非常に悪い。)みたいなのかしら。」
GIL.「まさか。でも、10,000ドルの客室があるなんてすごいなぁ。1,100,000円くらいか?」
亜美「勘違いしないようにね。香港ドルよ。」
GIL.「ああ、そうか。160,000円くらいか。高いことは高いが無理矢理納得しようと思えばできなくもない。この先こういう勘違いは多発しそうだなぁ。百万ドルの夜景も解決してないし。」
亜美「他のツアーも安いわけがわかったわ。見て、このタイムテーブル。」
GIL.「んー?行きは午後日本発、帰りは午前香港発?」
亜美「東京-香港間は約4時間よ。たとえば15時の便で東京発だったら19時だけど時差1時間差し引いて18時着。これで1日目何をしろというの?で、帰りは朝早起きしてとっとと香港から出て行かなきゃならないの。2泊3日のツアーだったら行動できるのは実質一日よ。」
GIL.「いくら安くたって、時間がもったいないな。これは。」
亜美「結局最初に選んだツアーが一番よかったわよ。とりあえずそう思うことにしましょうよ(笑)。」

GIL.「半蔵門線・水天宮のT.C.A.T.に寄っていくっていうのは?」
亜美「東京シティエアターミナル?」
GIL.「そう。」
亜美「どうかしらね。正規の航空券ならいざ知らず、フリーとはいえ団体扱いのツアーだから、成田の団体窓口に行ってはじめて航空券渡されるっていうパターンなんじゃないかしら。チェックインを前もって済ませられるし、荷物もそこで預けられるし、外貨両替もできたのかしら?便利は便利なんだけど、この状態では使う事はできないわね。」
GIL.「そうか。残念だな。」
亜美「ふふっ。そんなに使ってみたかった?」
GIL.「要するに気分的な問題だよ。」
亜美「東京にいながらにして出国手続、なんてなんか旅慣れてる風でいいわね。」

GIL.「ビルの合間を縫って航空機が空港へアプローチする通称『香港ターン(香港カーブ)』というのは健在なのかな…。」
亜美「どうかしらね…啓徳(Kai Tak)空港時代の話よね…今の赤蝋角(Chek Lap Kok。[蝋]はさかなへん)国際空港はある程度離れたところにあるみたいだから、そういうことはないみたいよ。」
GIL.「深水歩あたりにいるとすぐ上を航空機が通過していくとかそういうエンターテインメントはもうみられないのかな。」
亜美「別にエンターテインメントでは。操縦する方は大変なんでしょうに。」
GIL.「香港名物がひとつ減ってしまったわけか。でも、ガイドブックによると、アメリカの旅行雑誌『トラベル&レジャー』誌のベストエアポート賞を受賞って書いてある。旧空港の4倍の規模になり、アクセスも快適らしい。日本も見習え(笑)」

亜美「ホテル周辺の事についても調べておきましょうね。ホテルのページのすごくアバウトな地図によると、中環(Central)みたいね。西隣は上環(Sheung Wan)、東隣は灣仔(Wan Chai)。サターンの「ワンチャイ・コネクション」でお馴染みね(笑)。『中環は香港の経済の中心。ウォールストリートか丸の内かといった雰囲気のある国際的な街。』かぁ。エアポートエクスプレスの香港駅からも近いわね。」
GIL.「それなら治安とかも大丈夫だろうね。おそらく。ということは中環にあるのかな。香港の経済、っていうとこんな話があって。」
亜美「なに?」
GIL.「『香港に最近立てられた中国銀行の建物は、ライバルである香港上海銀行の建物の風水に悪い影響を及ぼすような配慮がなされているのでは!?風水でいう”邪気”を送って呪いをかけているのでは!?(風水先生-地相占術の驚異・荒俣宏著)』という話。どうしても、というわけじゃないけど、前を通りかかるような事があったら見ておきたい。」
亜美「うふふ。『ワンチャイ・コネクション』とか『風水先生』とか、サターンづいてるわね(笑)。」
GIL.「われながら、うまくネタ接続できてると思うね。さて、テレビも面白くないし、CDでもかけるかな。そうだな、クラフトワークの『EXPO 2000』がいいか。うちには専任のCDプレイヤーは車にしかないからドリームキャスト立ち上げて…ドイツ語モードにしてと。ほんとに2000年ドイツ万博はこれをテーマソングにするのか?」
亜美「ドイツ語モードにしなくても(笑)。CDプレイヤー画面はどの言語にしても変わらないわよ。」
GIL.「しかし、なんだね。ドリームキャストにしても、サターンにしても、ドイツ語とかフランス語とか画面表示変えられるくせに、外国製のソフトは動かないようになってるのな。メガドライブ時代から、海外のゲーム市場の方が恵まれてるよなぁ、ってつねづね思っているんだけどさぁ…あっ!」
亜美「どうしたの?」
GIL.「香港ならば海外ゲームも手に入るのではないのかな?動かす方法はあるらしいし、ドリームキャスト版『デッドオアアライブ2』が手に入るんじゃないか?格闘ゲームはそんなにやらないけど、これは日本のDCユーザーにひどい仕打ちをしたメーカーへのアンチテーゼという意味でも持っておきたいね。どんなコスチュームが入ってるんだろ。楽しみだなぁ。」
亜美「ほんとにアンチテーゼなの?日本版買ったって海外版買ったってメーカーの利益になるんなら同じこと…って言おうと思ったけどまぁいいか、それなら。」

亜美「具体的にはどんなものを買ってくるつもりなの?」
GIL.「基本的には向こうならではの物。あたりまえだけど。中文吹き替えもしくは字幕のビデオCDなんかおもしろいかもね。」
亜美「著作権は大丈夫なの?ブートレグはまずいわよ。」
GIL.「最近はちゃんと許諾取ったものがあるみたいだよ。ブートレグのほうは、映画館にこっそりビデオカメラ持ち込んでそのまま録画したものをテープとかビデオCDに落として売ってたりしたっていうけど。観客の笑い声とか、途中で帰る人が画面に映っちゃったりしてるらしい」
亜美「強引ねぇ…。違った意味で見てみたいわ。」
GIL.「パチモン関係も見逃せないな。」
亜美「ブランド物のパチモンとかはやめなさいね。」
GIL.「大丈夫。そんなもの興味ナシ。もちろん本物も。」
亜美「免税店強制収容のツアーだったら大変ね。何にも買わないで無為に時間を過ごす事になりそう。」
GIL.「考えただけでもいやだね。『DFS(Duty Free Store)』なんて書いてある紙袋下げて成田に降り立つのもいやだ。」
亜美「そんな客向こうだっていやがるわよ、きっと。頭数だけで買わない客の分だって向こうはリベート払わなきゃいけないんだもの(笑)。」
GIL.「免税で興味があるのはタバコだけです。」
亜美「昔は『DFS』の袋をこれ見よがしに持って歩いたっていうけどねぇ。」
GIL.「音楽CDとかもいいかも。こないだ知り合いが谷村有美の香港仕様のCDっていうのを持ってたんだよなぁ。」
亜美「何か違うの?中国語で歌ってるわけじゃないわよね。」
GIL.「クラフトワークじゃないんだから。ライナーノートとかも日本のそれとまったく同じなんだけど、ケースの背のところに『Sony Music Hong Kong』って書いてあるの。」
亜美「尖沙咀にHMV新星堂、銅鑼灣にタワーレコードがあるみたいね。そういうのも面白いかもね。」
GIL.「あとは、メガドライブ関係も。」
亜美「忘れてたわね?」
GIL.「何を言うか。このページをなんだと思っているんだ。」
亜美「でも…あるのかしら。向こうだってもうプレイステーション全盛なんじゃないの?へたすると、もうプレイステーション2売ってるかもよ。」
GIL.「うん…ちょっと心配なんだよね。」
亜美「買い物関係はそのくらい?」
GIL.「『香港電脳オタクマーケット』にある、旺角(Mong Kok)にのマニアの聖地、信和中心(Sino Center)とか、好景商場とか。あとは、Rickaさん情報の銅鑼灣(Causeway Bay)の東方188商場なんかも。」
亜美「いくらでも出てきそうね…」
GIL.「なにせ初めてなもので。海外旅行自体が。前にE3を見に行くからパスポートを取っておけっていわれて取りに行って手続きしたら、ずーっと上の上司に『やっぱりナシ』とか言われたのを最後に海外には縁がなくてね。ほら、来年切れるのに査証欄はスタンプひとつもなし。しかもすぐに取ってくれって言われたもんで徹夜明けで髪は乱れて眠そうな顔で写真に写ってて。こんなパスポートとっとと期限切れてほしい。」
亜美「あはははは。この写真はひどいわ。税関に怪しまれなきゃいいけど。」
GIL.「ほっとけ。あと、まったく個人的な話が続いて申し訳ないんだが。香港はちょっと前までイギリスだったわけだ。」
亜美「そうよ。」
GIL.「Rothmans、買えないかな。」
亜美「ロスマンズ、ってタバコよね。F-1のウィリアムスのマシンにロゴが書いてあった。」
GIL.「そう。それよりもっと前から愛用してたけども。それが、去年突然輸入中止になってしまって、困っていたんだ。一人200本まで免税範囲でいけるから何とか確保したい。二人なら400本。」
亜美「そんなマイナーな銘柄吸ってる方が悪い。」
GIL.「空港の免税店で手に入らないかな…」
亜美「イギリスの影響があるところとしてはもうひとつ。映像形式が日本やアメリカのNTSCではなくてヨーロッパ形式のPALなの。だからビデオソフトとかは持って帰ってきても使えないわよ。」
GIL.「ビデオがだめでも、ビデオCDがある(笑)。」

亜美「メインの移動手段はMTR(Mass Transit Railway。地下鉄)になりそうね。ツアーの地下鉄移動フリーっていうのは、ガイドブックにも書いてある『八達通(Octopus Card)』のことなんでしょうね。いちいち日本の自動改札みたいにやらなくても、いまJRが田端駅で実験してる、センサーにあてるだけで改札を行うタイプみたいね。」
GIL.「中環から、灣仔、銅鑼灣方面だと地下鐡路港島線、同じく中環から油麻地(Yau Ma Tei[麻]はくさかんむり)、旺角、深水歩(Sham Shui Po[歩]はつちへん)方面だと地下鐡路全灣線([全]はくさかんむり)っていうところか。タイトル通りの「ゲーマーのため」なら、この二つあれば大体間に合うかな。東京の営団地下鉄みたいにそれぞれイメージカラーが決まっているね。」
亜美「中環から九龍半島を北に向かう地下鐡路全灣線がレッド、香港島を東西に走る地下鐡路港島線はブルーね。」
亜美「中環から尖沙咀(Tsim Sha Tsui)とかに行けるスターフェリーもいいかもね。10ドルもしないで乗れるわよ。タクシーにしろ地下鉄にしろ、海底トンネル代が入るらしいから、これは便利かも。」
GIL.「地下鉄がフリーだよ。」
亜美「そうだけど…。一応気分的には乗ってみたいかな。日本円にして数十円だもの。」

GIL.「じゃ、それぞれの街について。まずはホテルがある中環。」
亜美「経済の中心ね。前にちょっと話が出た銀行の建物はここにあるわ。百万ドルの夜景が見られるヴィクトリア・ピークもここからのアクセスになるわ。要するに百万ドルの夜景の構成要素っていうことになるかしら。」
GIL.「じゃ、灣仔。」
亜美「コンベンションセンターなんかが増えていて、中環が丸の内なら、灣仔は晴海か有明っていう感じかしら(笑)。」
GIL.「その東隣り、銅鑼灣。」
亜美「香港随一の商業地帯ってことみたい。正午に一発大砲で空砲を撃つNoon Day Gunというのが有名ね。」
GIL.「rickaさん情報の東方188商場をはずすわけにはいかん。」
亜美「灣仔と銅鑼灣の間みたいね。ガイドブックには灣仔の方に載ってるわよ。住所も『灣仔道188』って書いてあるわ。」
GIL.「188って何のことかと思ったら、住所かよ(笑)。おっ、銅鑼灣に『ワーナーブラザース・スタジオストア』があるのか。」
亜美「横浜のにいったら?」
GIL.「崇光(そごう)までありやがる。巨人が優勝したらここでも優勝セールすんのかな。」
亜美「まさか。」
GIL.「数年に一度11月頃に『崇光』が突然バーゲン初めて現地の人がなんでかなぁとかいいながら買い物してんの。」
亜美「あははは。」
GIL.「98年の秋は笑ったね。横浜ベイスターズが優勝したときに横浜中のデパートが優勝記念セールやって売り上げ伸ばしまくってんのに、横浜そごうは巨人が勝ったときにセールやってる手前横浜の優勝を祝う事ができなくて平常通りの営業。」
亜美「しかも、その正面玄関のすぐ前に『ハマの大魔神社』がニラミきかせてて(笑)。そんなこといったら金鐘(Admirality)の、太古廣場(Pacific Place)には西武があるわよ。」
GIL.「パシフィック・プレイスって、なんかモノポリーの地名みたいだな。話がそれちゃったけど、じゃ、戻って中環の西隣、上環。」
亜美「えーっと、ハンコ屋さんが集まる印鑑横丁、文華里(Man Wa Lane)とか、『ガラクタ屋台村』とでもいうべきキャット・ストリートといったところかしら。」
GIL.「じゃ、香港島はこのくらいで九龍半島の方に行くかな。」
亜美「ちょっと待って。淺水湾(Repulse Bay)とかはいいの?」
GIL.「昔の映画とかならまだしも、このページの内容にはそぐわないのでパス。」
亜美「なるほどね。」
GIL.「じゃ地下鐡路全灣線で中環・金鐘と来て海底トンネルくぐって尖沙咀。『香港電脳オタクマーケット』によると、ここで買い物はしないにこした事はないっていうことだけど。」
亜美「重慶大廈なんかがここみたいね。ホテルが結構あるみたい。重慶大廈と、最高級の半島酒店(Peninsula Hotel)がすぐ近くにあるっていうのがすごいわね。」
GIL.「ちょっと…ペニンシュラ…調べてみようかな…。『2,900HK$~39,000HK$』。一ドル16円として、46,400円~624,000円?上を見たらきりがないが…。」
亜美「ある程度下も見られるわね。今回のプランなら。」
GIL.「それがちょっと救いかな(笑)。じゃ次。佐敦(Jordan)と油麻地。」
亜美「翡翠市(Jade Market)をちょっと見てみたいかなぁ。」
GIL.「廟街で胡散臭い土産物だ(笑)。中国系デパートなんかもあるみたいだ。」
亜美「さぁ、いよいよきたわね。油麻地の次の駅が旺角よ。」
GIL.「旺角電脳中心。好景商場(Ho King Commercial Building)。女人街(Tung Choi St.)。そして、でました信和中心。」
亜美「『香港』といってすぐに思い浮かぶ、路上に張り出した点滅禁止のネオンサインとダブルデッカーのバス、っていうのはこの辺の風景みたいね。点滅禁止になったのは、近くに啓徳空港があった頃に道路沿いにネオンが点滅していると、滑走路のガイドと紛らわしくなって、空港の管制に支障をきたすために点滅が禁止されたという話ね。」
GIL.「女人街も日本では死んでも手に入らないような胡散臭めのアイテム満載らしいな。これも楽しみだ。」
亜美「次は深水歩ね。とりあえず、高登電脳中心かしら?」
GIL.「そうだね。あとは、黄金購物中心もかな。ファミコンの『n in 1』みたいなソフトがあったりするらしい。」
亜美「違法なもんなんだから買ってきたらだめよ。」
GIL.「いまさらファミコンでもないでしょ。他には、西九龍中心も見ておきたいかな。」
亜美「あら、ここは普通のショッピングセンターみたいね。珍しい。」
GIL.「ビルの吹き抜け部分にジェットコースターが走っているというキワモノショッピングセンターだ。別に乗ろうとは思わないが見てみたい。」
亜美「ちょっと想像してみたけど、恐いわねぇ。」
GIL.「そう。コースレイアウトとしてはどってことないみたいだけどね。作ってはみたものの、2年にわたって使用許可が出なかったというんだから、違った意味で恐そうだ。」
亜美「香港のビルで吹き抜け、っていうと、なんか上の階の方でなんかドンパチあって、ジャッキー・チェンが飛び降りてきたりしそうな…。」
GIL.「おお、『ポリスストーリー・香港国際警察』。ジャッキー・チェンの中国語のテーマソングを思い出してしまったな。」
亜美「ジャッキー・チェンがエンディングテーマ日本語で歌ってたのはそれだったかしら?」

GIL.「まずいことに気が付いてしまった。」
亜美「なに?」
GIL.「成田を午前発だよね。」
亜美「そうよ。国際便のチェックインのためには90~120分前には着いておかないと…。あ、となると…。」
GIL.「そう。どんな始発に乗ってもここからでは成田にその時間にアクセスするのは不可能だ。(笑)」
亜美「前泊が必要ね。成田にホテル取らなきゃ。」
GIL.「また面倒だからインターネット予約だ。ここは便利だね。いくつもある中から比較できるし、ユーザーの感想なんかの掲示板がホテルごとにある。しかもインターネット割引特典を用意しているところなんかもある。オークションで割引券bidしようかとも思ったけど、こっちのほうがいいや。」
亜美「コンビニのマルチメディア端末もいいけど、あれはどうにもレスポンスが鈍かったりしていくつも比較してっていう事になるとちょっとね。こないだ、30分ローソンの端末占拠してたでしょ(笑)。あれは当日に探すとかの緊急用と考えた方がいいわね。」
GIL.「お、ここなんてどう?それなりにいいよね。『宿泊者の駐車場利用が14日間無料』だって。別に車じゃないから関係ないけど。」
亜美「そうね。長期の旅行ならその方がいいかもしれないけど、こっちのほうがいいわよ。インターネット経由だと、通常の半額よ。そっちは割引率あまりよくないけど、ここと最終的な価格はあまり変わらないわね。」
GIL.「じゃぁ、モトの価格が結構なもんなんだ。似たような値段なら当然高かったほうでしょ。」
亜美「ちなみに、帰りも遅いからそのまま帰れないわね(笑)。後泊も用意しておかないと。こっちは成田に近くなくてもいいわね。東京近辺で探しましょうか。」
GIL.「じゃぁ、新しくて、料金もそれなりで、ロケーションからいって窓からの眺めもよさそうな東京ベイ有明ワシントンホテルだ。夏と冬に局地的に混むんだろうなぁ、きっと。往年の東京ホテル浦島みたいに。」
亜美「はいはい。戯れ言はおいといて、予約入れるわよ。」

GIL.「航空会社は全日空だったよなぁ。」
亜美「そうよ。それがどうかしたの?」
GIL.「まさか、機体に『ぴかちう』描いてあったりしないだろうなぁ(笑)」
亜美「うーん…あれは…国内線専用じゃないの?前に北海道行きの飛行機にスヌーピーがあったのを見たけど。あっちなら海外に飛んでいってもいいけど、『ぴかちう』はねぇ…。」
GIL.「あはは。」
亜美「ポケモン旅客機が、たとえば…シャルル・ド・ゴールとかフォートワースあたりにいる状況っていうのを想像してみなさいよ。子供は大喜びかもしれないけど大人にはバカにされるわよ(笑)。」(注)調べてみたら全日空はフォートワースへは行きませんでした。
GIL.「スヌーピーなら世界中で十分に認知されてるもんなぁ。だったらスヌーピーのほうがいいよな。」

亜美「季節を問わず上着を用意しておいた方がいいって。」
GIL.「香港は亜熱帯気候のはず…」
亜美「香港は、東京以上に空気が悪いんですって。」
GIL.「目薬がいる、って聞いたよ。」
亜美「それはいいとして、空気が汚いから、『エアコンをかけるといい』、って信じ込んでる人が多いんですって。」
GIL.「たしかに、『エア・コンディショナー』ではあるが。」
亜美「空気清浄器は『エア・クリーナー』でしょ。そんなわけで、香港のエアコンは5度っていう設定ができるっていう話よ。」
GIL.「それは冷蔵庫じゃなくて?誰か教えてやるやつはいないのか?」


Chapter 3「準備」

亜美「郵便、届いたわよ。」
GIL.「なんの?」
亜美「全日空から。」
GIL.「あ、マイレージカードだ。申し込んでたんだ。」
亜美「全日空のサイトからオンライン申し込みができたの。申し込みから2~3週間かかるって書いてあったけど、思ったより早かったから、余裕で間に合ったわね。」
GIL.「で、いくらつくの?マイレージは。」
亜美「1,806+ツアー分300で、2,106ね。」
GIL.「特典は…10,000からか。先は長いな。おれの分だけ?」
亜美「いや、私のは一足先に来たから。本人名義の航空券しかマイレージ積算ができないのよ。」
GIL.「もし、二人分の積算ができたんなら、自分のカードだけ作ってこっそり二人分積算するつもりだったな?」
亜美「さぁ、なんのことかしらね。」

GIL.「バッグは、どうする?」
亜美「そんなに長期滞在でもないし、長距離でもないし、スーツケースさげていくのもなんかね。」
GIL.「でも、買い物メインになるだろうから、帰りは荷物が多くなるし、大き目のバッグがいるかな。」
亜美「大きいバッグ抱えて町中歩いていたら、観光客丸出しよ。」
GIL.「そうだな。町歩き用の小さいバッグも用意するか。」
亜美「『小さいの』で足りるのかしら?」

GIL.「成田空港へのアクセスはどれがいい?とりあえず思い付いた選択肢はこのくらいあるけど。(括弧内はその交通機関にアクセスできる駅)」

 
1.京成線普通特急(上野・日暮里・青砥など特急停車駅)
2.JR総武線快速・通称『エアポート成田』(横須賀線・総武線沿線各駅)
3.京浜急行-都営地下鉄-京成『エアポート快速特急』
(羽田空港・京急蒲田・京急川崎・品川ほかエアポート快速特急停車駅)
4.京成スカイライナー(上野・日暮里)
5.JR成田エクスプレス(大宮・池袋・新宿・品川・東京・横浜・大船)
6.高速バス(横浜・新宿・TCATなど)
 
 

亜美「上半分はとりあえず普通の交通機関ね。でも、せっかくの特別な日だもの。スカイライナーか成田エクスプレスでいきたいわね。普通列車で大きい荷物抱えてたら周りの迷惑にもなりかねないし。」
GIL.「料金は、スカイライナー上野発で1,920円。成田エクスプレスは東京発が2,940円。所要時間はどちらも60分だ。」
亜美「スカイライナーも成田エクスプレスも海外旅行のときにしか使わないからこういう時を逃すと乗れないわよ(笑)こういうのに乗れば『これから海外旅行に行くんだー』っていう気分を高めるのにも役に立つわよ、きっと。成田エクスプレスは高いだけあって結構な設備みたいね。全席指定だし。どっちで行く?」
GIL.「じゃ、行きはスカイライナーで、帰りは成田エクスプレス。」
亜美「ふふっ。じゃそうしましょうか。」
GIL.「じゃ、ちょっと時刻表調べてみるか…。31日の夕方にこっちを出て…上野からのスカイライナー…む、スカイライナーは1725上野発が最後、それ以降はイブニングライナー…(2000年5月現在)。」
亜美「イブニングライナーっていうのは、きっとあれね。通勤帰りの人のための。座席の数だけしか乗せないから必ず座れますよっていう。使用車両は確かスカイライナーと同じだったと思うけど…。」
GIL.「ホテル最寄りの京成成田に停まるのはありがたいけど、1時間に1本しかないし、混んでてイブニングライナーの入場券確保できなかったらまずい。ここは行きを成田エクスプレスに変更するか…。」
亜美「そっちだと大丈夫?」
GIL.「新宿1942、東京2003かぁ…。大丈夫かな?」
亜美「高速バスは?」
GIL.「それだともっと最終が早いんだ。それに、料金も成田エクスプレスと大差ないんだよ。」
亜美「新宿からだとバスが3,000円、成田エクスプレスで3,110円。へぇ。バス代が3,000円なんて…。3,000円あれば、軽井沢までバスで行けるじゃない(笑)。」
GIL.「どうも地方に住んでると、高速バスっていうのは時間がかかるけど安い交通機関っていうイメージがあるからなぁ。どちらにしろちょっとパスしたい。」

亜美「あ、なんだ、こんな便利なページがあるじゃないの。」
GIL.「Centamapねぇ。Mapfan香港版って感じかな。いろんなランドマークから検索できる分、Mapfanより便利かもな(笑)。えーっと『Sino center』…、お、でたでた。」
亜美「ホテル調べてみましょう。えーと…」
GIL.「んー…ホテルのページの地図で見たときは中環かと思っていたけど、ちょぉぉぉっと違うみたいだなぁ。中環よりも西、上環かな?いや、もっと西の西榮盤(Sai Ying Pun)かなぁ。」
亜美「皇后大道(Queen's Road)沿いっていうだけで中環だと早とちりしちゃったわね。」
GIL.「中心から離れている分、予約が取り易かったのか、安く上げられるのか…なんにせよ、いいホテルであればいいんだけど…。」
亜美「大丈夫。三つ星ホテルよ。一つ星のホテルよりいいに決まってるわ。」
GIL.「こだわるなぁ。」


Chapter 4 「直前」

28/MAY/2000 @125
(28/MAY/2000 11:00 at Tokyo)

GIL.「やっと案内が来た…」
亜美「こんなに直前まで日程って決まらないもんなのかしらね。」
GIL.「こないだ、痺れを切らして旅行会社にメールで催促したんだ。朝の6時にメールしたら11時ごろに帰ってきたよ。旅行会社のせいじゃなかったみたいだ。『こっちも何度も催促してるんですけど…』っていう感じだった。」
亜美「あら?全日空のマイレージカードの申込書とインスタントカードが入ってる…」
GIL.「わざわざインターネットからマイレージカード申し込まなくてもよかったってか?いやいや。インスタントカードなんか使ってたら『初めて』丸出しじゃないか。正規のカードもっていた方が一見旅慣れてる風じゃないの。積算マイレージがゼロでもカード見ただけじゃわかりゃしないって(笑)」
亜美「確かに…」
GIL.「他には何が入ってる?『ジャッキー・チェンがおすすめするお勧め香港ガイド』?すっかり香港観光協会の広告塔だな。ホームページも、見に行くといきなりジャッキー・チェンがお出迎えだからな。」
亜美「でも、ところどころにジャッキー・チェンの写真がちりばめてあるっていうだけで、ジャッキー・チェンのいる必然性っていうのはないわねぇ…。」
GIL.「あとは、免税店のパンフレット?いらん。あとは?ハンディマップ?これも結局『お店とタイアップガイド』ってところじゃないの…あははは。」
亜美「なに?」
GIL.「最初めくっていきなり最初の店の紹介文にでっかく[CLOSED]って加刷してあるよ。」
亜美「最初のページの『旅行事情は刻々と変化しておりますので、出発前に再度ご確認ください』っていう断り書きがなんとも。6個所もあるわね。作り直せばいいのに。」
GIL.「あと…でました。完全フリーとはいえツアーはツアー。ツアー客の宿命、ツアー名入りのラゲッジタグとバッヂだ。」
亜美「まぁ最初と最後だけつけておけばいいわよね。向こうのツアーコンダクターがこれを目印にするんだから。」
GIL.「こんな断り書きが書いてある。『現地係員は日本語を話しますが、日本人とは限りません』(笑)」
亜美「別に、日本語話してくれればどこの人でも構わないけど…。気にする人がいるのかしら?」


Chapter 5 「いざ、香港へ」

31/MAY/2000 @791
(01/JUN/2000 03:00 at Tokyo)
at Hotel

GIL.「むぅ。なんか目が覚めてしまった。いくら海外旅行初めてだからって、遠足に行く前の日の子供じゃないんだから…(笑)。テレビで『ラスト・エンペラー』やってるな。これでも見てるか…。」

31/MAY/2000 @998
(01/JUN/2000 07:58 at Tokyo)
at Narita Airport Departure Lobby

亜美「とりあえず、両替しておかない?」
GIL.「成田の銀行は手数料取る上にレート悪いっていうのに…。」
亜美「でも、現地通貨1ドルも持たずに向こうにいるのもなんか心細いから…少しだけやっておくわ。」
GIL.「そう?じゃやってきなよ。そこの喫煙所にいるから。」

亜美「お待たせ。」
GIL.「いくらになった?」
亜美「1HK$=15.95円だって。あとおつり。細かいのは持ってないんだって。とりあえず20,000円換えてきたわよ。」
GIL.「じゃ半分出そう。もったいないけど。こんなところで換えなくてもいいのに…」
亜美「あら、悪いことばっかりじゃなかったわよ。」
GIL.「何かあったの?」
亜美「換金待ちで行列しようとしたら、前に武双山と濱の嶋が!(笑)」

こっそり撮ってしまいました:)
▲こっそり撮ってしまいました:)

Chapter 6 「at Hongkong」

景色が半分の席
▲景色が半分の席
01/JUN/2000 @104
(01/JUN/2000 10:30 at Hongkong)
at NH909 (Boeing triple seven Tokyo~Hongkong)

GIL.「席が主翼の付け根だ。景色が半分しかないや。4時間は何もすることがない。あ、フライトアテンダントのおねいさんだ。新聞でももらおうかな。あととりあえず、機内誌でも…。」
亜美「前半分が日本語で、反対側から開くと英語の記事なのね。あれ?ちょっとここの英語の囲み記事を見て。」

Fly Pokemon to the world!

ANA's colorful "Pokemon Jet"this month serves our Tokyo - Paris [June 7] and Tokyo - London routes [June 10,14] along with flights to Washington D.C. [June 3] and Sanfrancisco. For the latest timetables and other information please check our Web site[http://svc.ana.co.jp/amu/anapokemonjet/] or call ANA reservations at [toll-free] 0120-029-333.Come fly with Pokemon!

GIL.「ありゃ、外国行くんだなぁ。シャルル・ド・ゴールヒースローワシントンD.C.サンフランシスコでは、ぴかちう飛行機が見られてしまうんだなぁ…。」
亜美「そんなに毛嫌いしなくても。」
GIL.「っていうかなぁ…。」
亜美「国内だけにして欲しいって?」

01/JUN/2000 @361
(01/JUN/2000 15:40 at Hongkong)
at Chek Lap Kok Airport Arrival Lobby

GIL.「えーっと、この辺で待ってればいいのかな?」
亜美「ツアーバッジつけてれば見つけてくれるわよ。」
GIL.「お、そこにOK便利店(Circle K)があるな。ちょっと行ってくるか。そこで待っててね。」
亜美「あ、はいはい。」
GIL.「何か飲むものでも…スポーツドリンクが6.20HK$か。15.95を掛けると98.89円。日本よりも安いな。じゃとりあえずこれを。」
店員「(広東語のため聞き取り不能)」
GIL.「あ、レジ奥にタバコ棚が。あ、Rothmansあるじゃないか。Rothmansもください。」
店員「?」
GIL.「そこの棚の、そう。タバコを。あ、それじゃなくて、その隣の。そうそう。それ。(すべてジェスチャー)」
店員「(広東語のため聞き取り不能)」
GIL.「じゃ、細かいのを作っておかないと。500HK$を出すか。」
店員「多謝。」(推測)
GIL.「レシートがずいぶんシンプルだな。Rothmansは『樂富門庄包』って書くのか。え?30.00HK$?15.95掛けて、478.5円?」
亜美「どうしたの?現地ガイドの人来たわよ」
GIL.「タバコの値段と、ストレートな例の警告文に驚いていたのだ。」

30HK$!
▲HK GOVT. HEALTH WARNING
SMOKING CAN CAUSE CANCER
香港政府忠告市民 吸煙可以致癌
MIDDLE TAR 焦油含量中

ガイド「じゃ、あちらのバスに乗ってください。それぞれのホテルまで送ります。(中国風アクセント。以下同)」
GIL.「あ、思ったとおり日本人じゃない。それはそうと、他のいろんなツアーの人といっしょに行くのか。」
亜美「同じホテルの人、いるかしら?」
GIL.「地下鉄フリー券、もらってないぞ。」
亜美「あら?どうやら、センチュリー・ハーバーは一番最後みたいね。それと、他にはいないみたい。私たちだけになっちゃったわ。」
GIL.「このツアーは要するに、最低催行人数ぎりぎりだったということか(笑)」
亜美「航空券とホテルは日本から確保して、ガイドその他はいくつかまとめて香港側に委託するということかしらね。」
ガイド「もし、まだ両替してないんでしたら、こっちで用意してますよ。10,000円と、690HK$と交換します。」
GIL.「ほら、やっぱり成田でやる必要なかった。じゃ10,000円分ください。14.49円か。面倒だから、この先さっきのとあわせて15円で計算するか。」
ガイド「もしも、なにかあったときのために私の携帯電話の番号教えておきますね。でも、その日本の携帯電話はここではつかえないですよ。」
GIL.「ふふふ。それはどうかな?そこに電話してみようか?」
ガイド「あ、電話鳴りましたね。日本にはそういうのがあるんですか。」
GIL.「ふふふ。日本から持ってきた甲斐があるってもんじゃないか。それはそうと、おれたちは、地下鉄フリー券もらうことになってるんだけど。」
ガイド「あ、そうですか。会社からは聞いてなかったなぁ。」
GIL.「いろいろごちゃまぜだと、こういうことも起こり得るわな。」
ガイド「じゃ、ホテルに着いて、荷物置いたらそのままどこかに行きますか?」
亜美「ええ、行きますよ。」
ガイド「じゃ、荷物置いたらそのままこのバスで会社のある尖沙咀まで来てもらえますか?」
GIL.「送ってもらえるならむしろ好都合じゃないか。お願いしますよ。」

01/JUN/2000 @395
(01/JUN/2000 16:30 at Hongkong)
at Tsim Sha Tsui Duty Free Store

ガイド「じゃ、ここで待っててください。今持って来ますから。」
亜美「ふふっ、期せずして来ることになっちゃったわね。」
GIL.「なんか買い物してく?」
亜美「来てすぐに?何か買うにしてもそんなの帰り際でいいわよ。」
ガイド「お待たせしました。じゃ、これです。カードの残りがいくらあるかわからないので、100HK$ずつ渡しておきますからカードに溜めておいてください。あと、使い方は…」
GIL.「ああ、わかるからいいよ。」
ガイド「そうですか。じゃ気をつけて。」
亜美「うふふ。電話とこれで香港に慣れてる人だと思われたわね、確実に。」

01/JUN/2000 @416
(01/JUN/2000 17:00 at Hongkong)
at Tsim Sha Tsui "Star Ferry" Terminal
ヴィクトリア・ハーバーを臨む香港の夕暮れ:)
▲ヴィクトリア・ハーバーを臨む香港の夕暮れ:)

GIL.「ヴィクトリア・ハーバーを臨み、アフタヌーンティを飲む香港の夕暮れ…旅人はまだそこに漂っている大英帝国の香りに気づく…ほどなく、港からは『星の船』と言う名のフェリーボートが、夕闇に染まるヴィクトリア・ハーバーを出港してゆく…まるで昔と変わらぬ星空のような香港の夢の中へ…」
亜美「はいはい。『ジェット・ストリーム』ごっこはその辺にしてね。それはそうと、海のそばだからすこしはマシなのかもしれないけど、あついわねー。」
GIL.「まぁ、沖縄よりもはるかに南だからなぁ。とりあえず、そこのショッピングセンターみたいなビルに避難しようか。」
亜美「はぁ、助かった。ガイドにあるほどきつい冷房っていうかんじはしないけど…。ちょっと見物していきましょうか。」
GIL.「おや、地下に『兒童反斗城』(Toy's"R"us)があるな。」
亜美「へぇ。こっちのって、どんなのかしらね。」
GIL.「入ってみよう。」
亜美「ふぅん、あんまり日本のそれと変わらないような…。どうしたの?」
GIL.「これ、欲しいなぁ。」
亜美「何?」
GIL.「香港版モノポリー。ちゃんと香港の地名なんだな。」
亜美「原版であるアトランティックシティの地名をそのまま使ってるのは日本語版ぐらいよ。あとはみんなその国の土地の名前を使ってるのよ。」
GIL.「旺角…尖沙咀と来て…一番高いいわゆる「ボードウォーク」は、やっぱりヴィクトリア・ピークなのか。えーと、179.90HK$(2,698円)か。そのくらいなら出してもいいけど、でかいから持ってかえるの大変だ。それに、これ買うと、うちのモノポリーは3セット目になってしまう。惜しいけどやめとこう。」
亜美「でも、全体的に物価自体は安いみたいね。このタクシーのミニカー、9.90HK$(148円)よ。」
GIL.「ドアもちゃんと開くのにこの値段か。すごいな。」

香港的士
▲香港的士

亜美「ゲームソフト関係は?」
GIL.「えーと…ドリームキャストは…と。うーん。日本のやつばっかりだな…『東京バス案内』とか香港人がやって感情移入できるのか?」
亜美「探し物は?」
GIL.「デッドオアアライブ2はないみたいだな…。とりあえずここはこのくらいでいいかな…」
亜美「じゃ、そろそろなにか食べましょう。ここはあえて、金鐘のフードコートで香港ファストフードといきましょうか。」
GIL.「ああ、そう…(いろいろ評判を聞く限りではあまり気は進まないなぁ…)」
亜美「じゃ、そこからスターフェリーで対岸にわたりましょうか。どうせ安いからいい方の席に…2.20HK$(33円)ね。安い方だと1.70HK$(25円)。破格ね。」

01/JUN/2000 @500
(01/JUN/2000 19:00 at Hongkong)
at MTR Admirality Station

GIL.「じゃ、そろそろ戻ろうか。朝に向こうを出ても、1日目はあんまりいろいろできないな。」
亜美「ファーストフードはどうだった?」
GIL.「ノーコメントだ。マクドナルドかピザハットにすればよかった。」
亜美「あ、やっぱり?」
GIL.「ロースト肉乗せごはんみたいなの頼んだけど、なんか妙な香辛料が強くて、肉も骨ばっかりだし。」
亜美「うふふ。じゃ、地下鉄で行きましょうか。オクトパス・カードに100HK$足さないと。えーと、あの『増値機』(Add Value Machine)っていうのがそうみたいね。カード入れてお金入れればいいわけね。」
GIL.「センサーに当てればいいというのは便利でいいな。」
亜美「そんなふうにわざわざパスケースから出すことないみたいよ。ほら、そこの地元民を見てよ。」
GIL.「おお、センサーにハンドバッグをあてているな。あんなのでいいのか。」
亜美「これは便利だわ。日本も早いとこ実用化されないかしらね。」

八達通
八達通(オクトパス・カード)
01/JUN/2000 @510
(01/JUN/2000 19:15 at Hongkong)
at MTR Admiralty Station

GIL.「なんだろう。駅にぴかちうとかポケモンの絵が書いてある。」
亜美「『Catch the MTR,Find the Pokemon!』?あ、あれじゃない?なにかスタンプ・ラリーとかそういった感じの。」

籠物小精靈
▲『籠物小精靈』というらしい。

GIL.「こんなところにも、か。」
亜美「駅がきれいでいいわね…なるほど。タバコはもちろん、唾を吐いたり、飲食すらも禁止なのね。違反は最大罰金5,000HK$、懲役6ヶ月?これは大変だわ。いやでもきれいになるわね。」

駅アナウンス「Please road clearly…Please don't give money for begger.」

GIL.「beggerに金をやらないでください、って。beggerって?」
亜美「こっちならではのアナウンス、なのかしらね。」
GIL.「辞書引いてみよう。『begger[名]物乞い、貧乏人』ふーん。」

01/JUN/2000 @517
(01/JUN/2000 19:25 at Hongkong)
at Sheung Wan

亜美「さて、ホテルに戻らないと。」
GIL.「centamapでホテルの所在地プリントアウトしておいてよかった。これを参考にしながら行こう。とりあえず皇后大道に出ればいいな。」
亜美「バスとかに乗れればいいんだけど、路線とかよくわからないからね…。」

GIL.「あ、ここが皇后大道みたいだな。」
亜美「これをどっちに行くの?」
GIL.「西の方に。」
亜美「西はどっち?」
GIL.「さぁ。」
亜美「住所がQueen's road west 508とかだったわね。その住所を頼りにするしかないのかしら。」
GIL.「方向は、ホテルのさらに西に堅尼地城(Kennedy Town)というのがあったから…ほら、そのバスが堅尼地城行きだ。とりあえず方向は向こうだな。」
亜美「ああ、なるほど。」
GIL.「ここがQueen's Road 199、ここが205…近づいてる。大丈夫だ。」
亜美「きゃっ!」
GIL.「どうしたの?」
亜美「上から水滴が…」
GIL.「そういえば、雨も降ってないのに歩道が所々濡れてるな。」
亜美「どこから…ああ、壁に付いてるエアコンの室外機ね。つけっぱなしで何もしてないのね。」
GIL.「そのうち、室外機が落ちてきたりして。」
亜美「ありえないことじゃないわね…。ところで、その地図の北の、上環から、徳輔道西(Des Voeux Road West)に向かってるその線は何?」
GIL.「どうも、トラム(路面電車)らしいんだけど、ちゃんと乗れるのかどうか不安で…。」
亜美「とりあえず、もうホテルが近いから今回はいいとして、あとでガイドブックで見てみましょうか。」
GIL.「あ、あったあった。お、こんなところにもビデオCD屋が。すごい普及のしかただな。」

01/JUN/2000 @531
(01/JUN/2000 19:45 at Hongkong)
at Hotel

亜美「結構遠かったわね。こんど出るときは、トラムを使ってみましょうよ。歩いてたらやってられないわ。」
GIL.「トラムは…えーと、一律2HK$(30円)おつりの用意はない。すべての停留所に停まる。こういうことなら、何とかなるかも。バスとかだと、ルートの問題もあるし、降りる合図とかも心配だし。よし、トラムで行ってみようか。」
亜美「じゃ、ちょっとその辺歩いてみましょうか。トラムの駅を探すのと、七十一便利店(Seven Eleven)もあったし、ちょっと買い物でも。」
GIL.「ホテルを出て、じゃ皇后大道と交差するこの道を行けばいいのか。あ、なんだ。すぐにあるじゃないか。問題は停留所に名前がついてないことだな。アナウンスもないんだよな、きっと。」
亜美「周りの風景を覚えておくしかないわね。(笑)」
GIL.「あ、トラム来た。結構頻繁に来るみたいだな。」
亜美「車体広告が派手ねぇ。」
GIL.「古さを感じる路面電車に『OLYMPUS CAMEDIA』なんていう広告が付いてたりするのがいかにも香港だな。」
亜美「あ、あれ見て。『雅虎香港』だって。」
GIL.「そうでなくても、広告にどっとこむが書いてある量がとにかく多いなぁ。」
亜美「そのへん、日本より進んでるっていうことかしらね。」
GIL.「じゃ、そこの七十一便利店に寄って帰ろう。」
亜美「どんなものがあるのかしら。」
GIL.「スナックのたぐいはそのまんま日本語のパッケージなのか。面白くないなぁ。」
亜美「ドリンク類はどうかな…ファンタ・レモンっていうのは日本ではみかけないかな?昔見たような気もするけど。」
GIL.「これにしようかな。サンキスト・レモンコーラだって。」

亜美「さぁ、着いた着いた。部屋は悪くないわね。」
GIL.「窓からの景色はあんまりよくないけどな。廊下をはさんだ反対側ならもう少しましかもしれないけど。」
亜美「テレビでも見てみようかな。」
GIL.「番組予告だ。『末代皇帝・溥儀/星紀六下午8:30』だって。」
亜美「『ラストエンペラー』かしらね。土曜日午後八時半から。」
GIL.「星紀っていうのが曜日か。一二三四五六日が月火水木金土日なのか。」
亜美「ビデオ・オン・デマンドまであるわよ。」
GIL.「普通のペイ・パー・ビューに加えてか。結構な設備だな。」
亜美「いくつかある中から選べるわけね。『メッセンジャー』って最近日本でやってたあれ?」

ビデオオンデマンド選択画面
▲ビデオオンデマンド選択画面

GIL.「『NAOKO IIJIMA』って書いてあるからな。おそらくそうでしょ。その前にこんな新しい映画、ビデオが出てるんだな。」
亜美「『IIA』っていうのはなに?」
GIL.「これは、レーティングだね。『I』は、『適合任何年齢任人』(全年齢)、『II』は、『不適合兒童觀看』(児童には適さない)、ってある。ほら、ここは『III』だよ。」

画面右上に『III』。
▲画面右上に『III』

亜美「ばか。」
GIL.「にしても、広東語・英語の次に日本語が書いてあるんだな。」
亜美「すっかり第3国語ね。」

GIL.「今日は、ほとんど金使ってないけど、さっき、ツアーガイドの人と交換した690ドル、半分渡しておこうか?」
亜美「そうね。ありがとう。じゃ5,000円ね」
GIL.「じゃ、345HK$…100HK$を3枚、5HK$硬貨ひとつと、20HK$を2枚…お?色が違う。」
亜美「20HK$が2種類あるっていうこと?香港はね、紙幣を発行する権利がある銀行が3つあって、それぞれが違うデザインで出してるの。香港上海銀行、中国銀行、香港渣打銀行の3種類よ。ここにあるのは中国銀行と香港上海銀行ね。」
GIL.「風水の話の時に出たライバルだな。裏デザインが両者ともに自社ビル!(笑)」
亜美「ほんとだぁ。」
GIL.「なんか、安っぽい、とまでは言わないが、日本の細かくて凝ったデザインの紙幣に慣れると、これはなんかこう…、金のやり取りっていう感じがしなくて。」
亜美「モノポリーでもしてるみたいね。」


Chapter 7 「Day 2」

02/JUN/2000 @135
(02/JUN/2000 10:15 at Hongkong)
at Hotel

GIL.「さて、そろそろ出かけようか。今回はトラムかな?」
亜美「そうね…。あら、ホテルの前にシャトルバスが。」
GIL.「あのバス、どこ行くの?あ、中環と金鐘?ならあれでいいか。」
亜美「まぁ、これならタダね。」

GIL.「むぅ。気のせいかなぁ…。」
亜美「どうしたの?」
GIL.「なんかこう、バスの窓から見る限りでは、三菱車がやたらと多いような気がする…。」
亜美「そう?」

Lancer
▲パジェロとランサーをよく見かけたような気がする。

GIL.「ジャッキー・チェンの影響大。」
亜美「そういうもんなの?」
GIL.「ジャッキー・チェンイコール三菱でしょ。以前、プレイステーションの『グランツーリスモ』で、ミラージュ、ランサー、ギャラン、エクリプスと、三菱率の妙に高いおれのセーブデータを見た知り合いに『おまえはジャッキー・チェンか』って突っ込まれたし。」
亜美「そうなんだ…今度ジャッキー・チェンの映画見るときは気に留めておくわ。」

02/JUN/2000 @166
(02/JUN/2000 11:00 at Hongkong)
at Mong Kok

GIL.「ついに来た。旺角だ。」
亜美「旺角電脳中心かしら?」
GIL.「いや、とりあえず、信和中心に行きたい。これが彌敦道(Nathan Road)かぁ。」
亜美「道は分かる?」
GIL.「彌敦道を南に行けばいいはず…あー、あったあった。」

信和中心
▲信和中心。
02/JUN/2000 @177
(02/JUN/2000 11:15 at Hongkong)
at Sino Center

亜美「ふーん。みたところ普通のビルだけど…。」
GIL.「取り合えず中入ってみよう。」
亜美「漫画専門書店とか、ゲームソフトとか…なんか、テナントの半分ぐらいがシャッター閉じてるわね。つぶれたのかしら。」
GIL.「ちょっと来るの早すぎたかなぁ…。」
亜美「あ、そういうことなの?」
GIL.「とりあえず、そこのビデオCDの店を見てくる。」
亜美「はいはい。」
GIL.「周りへのお土産用になにか…。サムスピOVAのビデオCDか。へぇ、10HK$(150円)かぁ。安いな。パッケージの封が外れているところを見ると、中古なのかな。あとは、セーラームーンRのビデオCDが11枚組で110HK$(1,650円)ねぇ。Vol.1~11と12~21の2セットあるのか。こればらして送り付けるか。じゃ、1~11のセットもらっていこう。」
店員「(広東語のため聞き取り不能)」
GIL.「え?なに?あ、別の店員が12~21を持ってきた。これも込みで110HK$っていうことなのかな。ありがとう。で、いくら?」
店員「220HK$。」
GIL.「なんだ…。こっちも買ってけってことか。(笑)」

これが21枚。
▲セーラームーンRビデオCD。これが21枚。

亜美「いきなり荷物増えちゃったわね。」
GIL.「とりあえずここはこれでいいや。」
亜美「あ、あれが例のパソコンソフト…」
GIL.「あ、ほんと。いろいろあるなぁ。ビジネスソフトたくさん入っちゃって…なんて贅沢なCDなんだろう。」
亜美「法的にまずいものだし、ウイルスとかの可能性もあるわね。。」
GIL.「で、表計算、ワープロ、グラフィックなどに混じって、同人CG集みたいなのがひとつだけ混じっているのはどうしてだ?」
亜美「買ってはいかないわよね?」
GIL.「そりゃね。ここはとりあえず退散しよう。」

02/JUN/2000 @208
(02/JUN/2000 12:00 at Hongkong)
at Mong kok

亜美「ところで、街を走っている車って、バスとタクシーばっかりなのね。」
GIL.「そうねぇ。香港っていうのは狭いし、天気予報といっしょに空氣汚染予報っていうのがあるくらいで、香港政庁としては、車を増やしたくないらしいんだ。だから、トラムとか地下鉄が便利になっているし、自動車取得税がその車の値段の100%、つまり同額の税金がかかってしまうんだって。だから、車を所有するのは結構大変なことみたいなんだ。」
亜美「じゃ、あれも?」

ポルシェ
▲そういう状況でもいることはいる。

GIL.「おー。すごいねぇ。」
亜美「昨日、ペニンシュラの前に、まっ黄色のフェラーリもいたわよ。」
GIL.「そういうとんでもない人もいるんだねぇ。」
亜美「ところで、旺角駅のそばにあったデパート見に行きたいんだけど。」
GIL.「あ、そう。じゃ、別行動で行こうか。じゃ、13:30ごろにそっちのデパートで合流しようか。」

02/JUN/2000 @218
(02/JUN/2000 12:15 at Hongkong)
at Ho King Commercial Building

GIL.「さて、信和中心のすぐ南の角を東に折れて少し…。ここが噂に名高い好景商場か。どんな噂かはこの際置いといて中に入ってみようかな。」

GIL.「お、入ってすぐにゲームの店が。先週出たばっかりのドリームキャスト版『サクラ大戦』をデモっている。早いなぁ。『レンタヒーロー』も売ってるなぁ。まぁ、別にここで買う必要はないが…。とりあえず『デッドオアアライブ2』を探そうか。えーと、398HK$(5,970円)か。他も当たってみよう。ちょっと奥の方に行ってみるか。うわぁ…一人で来てよかった…。これは女性が来るのはちょっとまずいなぁ…。エロビデオCD専門店かよ…。『四級片』っていうのは『レーティング4』っていうことかな…『レーティング3』よりもすごいぜ、ってことか、あるいは…日本に持ってかえるとおこられちゃうタイプの…。おっと、プレイステーションの例の品もあるな。『グランツーリスモ2』日本語版と英語版、『クラッシュバンディクーレーシング』の英語版、『ジャッキーチェン・スタントマスター』っていう謎のゲーム…、『ミスター・ドリラー』って日本で出てたっけ?とにかくすごいなぁ…これが一枚30HK$(450円)、5枚で100HK$(1,500円)ねぇ。すごいなぁ…。しかも、料金箱が置いてあって、田舎によくある野菜の無人販売みたいなシステムがなんとも…。無人販売を装っているということなのか…、でもあいつが店番だよなぁ…。あれ、電気消えちゃった。なんだ?」
店員「(店から出ろ、出ろ、というジェスチャー)」
GIL.「いったい何が…あ、シャッター閉めやがった。他の『四級片』の店とかもシャッター閉めだした…。もしやこれは、『香港電脳オタクマーケット』だかで読んだ、『警察の手入れの情報を事前に察知して店を閉める』というアレか…ちょっとこの辺にいると面倒なことになりそうだ…普通の商品売ってる店に移動しよう。」

GIL.「あ、ここは普通の店だな。うん、ドリームキャストもあるな。よーし、『デッドオアアライブ2』発見。しかも348HK$(5,220円)だから、入り口付近の店より安いな。よし、これください。」
店員「Japanese or US Version…」
GIL.「ああ、大丈夫。おっけーおっけー。のーぷろぶれむ。じゃ348HK$ね。あ、ドリームキャスト専門誌なんてのもあるのか。『DREAM WAVE』ねぇ。ソフトバンクかどこかのドリームキャスト専門誌と表紙デザインがそっくりだな。28HK$(420円)か。日本とあんまり変わらんな。まぁいいか。じゃこれももらっていこう。」

02/JUN/2000 @270
(02/JUN/2000 13:30 at Hongkong)
at Mong Kok

亜美「どう?目的のものは見つかった?」
GIL.「あったよ。」
亜美「旺角電脳中心に行ってきたの?」
GIL.「(あ、すっかり忘れてた…)いや、電脳中心なら、深水歩のほうが充実してるから、そっちの方にいこうと思うので。」
亜美「とりあえず、食事でもしましょう。その辺の大衆食堂みたいなところに行ってみましょうか。」
GIL.「じゃ、途中で見かけたからそこで。」
亜美「なんか麺類の店みたいね。言葉とか大丈夫かしら…」
GIL.「そうだな…。あ、メニュー持ってきた…なんだよ。観光客慣れしてやがんな。日本語メニューを用意してあるなんて。ホームページまでありやがる。麺類のメニューとは別に『出前一丁』っていうコーナーがあるのが非常に気になる…。」
亜美「えーと、じゃ、ハムと卵の麺っていうのを。あと飲み物は紅豆冰っていうのを。」
GIL.「じゃ、こっちはハムと肉のやつ。あと、可口可樂を。(全部指差して注文)」
亜美「可口可樂ってなに?」
GIL.「見れば分かるよ。」
亜美「あ、来た…。なんだぁ。可口可樂(Coca Cola)って、そういうことか。」
GIL.「なんか知らないのブラインドで注文してなんかわかんないものが来てもやだし。これが唯一わかるものだった。そっちは何?」
亜美「こっちは、あえて日本語でいうならあずきミルクってとこかしらね。」
GIL.「麺本体はなんか、インスタントラーメンみたいだなぁ。出前一丁コーナーじゃなくてもあんまり変わらないな。別にまずくはないが。」
亜美「まぁ、値段も安いし、大衆的でいいじゃないの。」

GIL.「さて、支払い。ここはおれが出そう。500HK$札をくずしてしまおう。おつりのうち、硬貨が12HK$か、2HK$置いていこう。」
店員「多謝。」
亜美「そうか。香港にはチップの習慣があったわね。忘れてたわ。…ってことは、ホテルの部屋にベッドメイクの人のためのチップ置いてくるの忘れたわね。」
GIL.「ああ、大丈夫。『Don't Disturb』の札かけっぱなしにしてあるから、ベッドメイクの人は入ってこない。」
亜美「せこい…」
GIL.「防犯的な意味も込めて。あれかけておけば中に人がいると思わせられるでしょ。」

02/JUN/2000 @302
(02/JUN/2000 14:15 at Hongkong)
at Golden Computer Center(Sham Sui Po)

亜美「深水歩站[駅]の案内板にあるくらい、メジャーな存在なのね。高登電脳中心は。」
GIL.「すぐ分かるのかな…。なんて考えるまでもなく、駅を出たらすぐに看板が目に飛び込んでくるな。」

高登電脳中心
▲高登電脳中心。

亜美「じゃ、中入ってみましょう。」
GIL.「ここは、ハードもソフトもゲームソフトもなんでもあるなぁ。まさに電脳中心。」
亜美「あー、プレイステーション2売ってる。」

プレイステーション2
▲プレイステーション2。

GIL.「ほぉ。山積みだな。4,000HK$(60,000円)と来たか。まったく…ここにはこんなにたくさんあるのに本国ではいつまでたっても普通に流通しないなぁ。どうなってるんだ。」
亜美「プレイステーションドットコムとかで注文するのかしら?そんなことしても輸出禁制品に指定されたことだし、香港から注文しても送ってもらえないわよね?」
GIL.「そのからくりは実に簡単。要するにこういうことだ。」

保証書に注目。隠し撮りなので見にくいのはご容赦。
▲保証書に注目。隠し撮りなので見にくいのはご容赦を。

亜美「ご苦労様ね…。」
GIL.「あ、メガドライブもあるな…。でも、285HK$(4,275円)出す価値の有りそうなものはないな…。ジェネシスはなさそうだし。」
亜美「CD-ROMでないと香港人は冷たいわね。そういえばNINTENDO64も見かけないわね。」

あることはあったが…
▲メガドライブもあることはあったが…。

GIL.「まぁ、あんまり期待もしてなかったけどね。こっちはパソコン関連か。好景商場とか信和中心みたいな、あからさまなコピーというわけではなさそうな感じもするが…でも、ウィンドウズ版の『ギターフリークス』なんて出てないよなぁ?」
亜美「でも、こういうのはあるんじゃないの?『ゲッターロボ』のデスクトップアクセサリー集だって。」
GIL.「惜しいなぁ。『ゲッターロボ』じゃなくて、『グツターロボ』って書いてあるなぁ。」
亜美「あ、ほんとだ。」

Warning!『グツターロボ』のディスクには、PE-CIHが潜伏しているという情報を頂きました。持っている人、買おうとしていた人、注意してください(2000-06-15)


GIL.「お?『機械人大戦・GUNDOM』?『上網連線遊戯』ってなんだろう。なんかIPがどうのとか書いてあるから、インターネット対戦でもするのか?」
亜美「このへんも1枚30HK$(450円)、4枚で100HK$(1,500円)ねぇ。ちょっと面白そうだけど、どうなの?これは。」
GIL.「わかんない。でも、ギターフリークスは違うと思うな。とりあえずパス。」
亜美「そうそう、うちの機械、マウスの調子が悪いのよ。その辺の店でなんかあったら…。」
GIL.「じゃ、適当にその辺の店で。」
亜美「ノーブランド品とはいえ、安いわねー。ホイール付きのが45HK$(650円)?これ買ってこ。」
GIL.「CD-Rのメディアが安いな。この『CONCORD』っていうのが10枚で38HK$(570円)かぁ。うわっ!」
亜美「なにごとなの?」
GIL.「なんか日本語書いて日本製だと思わせたいのかな、これは。」
亜美「誰?」

桜井かおり
▲桜井かおり。

GIL.「『桜井智』とか『桃井かおり』とか『桃井はるこ』とかならまだしも、『桜井かおり』って誰だろう…。」
亜美「そんな名前だったとしても、CD-Rの盤面に書いてあるのは不自然よ。」
GIL.「『桃井はるこ』なら可能性はなくはないが(笑)。これ買ってく。ゲイトウチン(いくらですか)?」
店員「65(電卓を叩いて見せる)」
GIL.「はい、じゃ65HK$(975円)ね。ほら、日本製を装ってるから、他より高いや。」
亜美「そういえばガイドブックにそんなことが書いてあったような気がする。日本語を使うのがハヤリで、日本語をTシャツにプリントしたものを誇らしげに、(しかも、意味は分からずに)着ているけど、日本人が見ると『それはやめた方がいいよ』って言ってやりたくなるのばっかりだって。私もさっきデパートで見たもの。」
GIL.「そいつはどんなの着てたの?」
亜美「え?『絶賛発売中!』だって。」
GIL.「それはやめた方がいいよ。でも、言語の違いはあれど、日本人だってやってるかもしれないよ…。」
亜美「そうね、意味も分からずに外来語を身につけるのは危険ね…」
GIL.「いやぁ、すっかり長居してしまったな。」
亜美「ちょっとこの熱気を写真に撮っておきましょうか。」
GIL.「いや、中はまずいよ、こう、作りは立派でも、やっぱりイリーガルなもの扱っているやつらも結構いるし、そういうやつらはつねにピリピリしてるみたいだから、なんかトラブルがおこるかもしれない。さっきも欧米人がフラッシュたいて店員ににらまれたりしてたし。」
亜美「あ、そう…。」
GIL.「さて、ここはこのくらいにして、尖沙咀のHMVに行きたいんだけど。」
亜美「あら、ゲームセンターがある。」

パックマンとは懐かしい:)
▲パックマンとは懐かしい:)

GIL.「ちらっと旺角でも通り掛かりに中には入らなかったけど、奥の方覗いてみたよ。もう『キーボードマニア』とか置いてるんだもんなぁ。日本のヘタなところよりもはやいかもな。」
亜美「入り口のところのこの機械は、1プレイは…4HK$(60円)だって。」
GIL.「『ギターフリークス』は大型マシンだから高いのかも。日本では1プレイ200円の機械だから、普通の機械は2HK$(30円)くらいでできるかもよ。」
亜美「べつにここでやらなくてもいいわよね。安いけど。」
GIL.「まぁね。」
亜美「あ、そうだ。現地通貨の残りが心許ないの。どこかで両替したいんだけど。」
GIL.「じゃ、尖沙咀の前に旺角に寄ろう。」

02/JUN/2000 @381
(02/JUN/2000 16:10 at Hongkong)
at MTR Mong Kok Station [E2] Exit

亜美「なんでわざわざここなの?その辺の銀行でいいのに。」
GIL.「言葉の問題とかもあるし。」
亜美「どういうこと?」
GIL.「ほら、それ。」

旺角銀行中心隣の自動両替機
▲旺角銀行中心隣の自動両替機。

亜美「へぇ。これは便利ねぇ。」
GIL.「レートもいいらしいよ。」
亜美「どれどれ…。日本語の説明もあるのね。」
GIL.「とりあえず10,000円突っ込んでみよう。お、684HK$出てきた。レシートによると手数料30HK$取られてるから、実質714HK$。」
亜美「1HK$が14.005円っていうことになるわね。」
GIL.「やっぱり成田の銀行ひどすぎ。」

01/JUN/2000 @406
(01/JUN/2000 16:45 at Hongkong)
at HMV Tsim Sha Tsui

亜美「HMVねぇ。ここにみやげ物になるようなものがあるのかしら。」
GIL.「とりあえず欲しいものはいくつかあるよ。」
亜美「ふぅん…。」
GIL.「なんかもう、いやになっちゃうなぁ。入ってすぐにモーニング娘かよ。そんなものに用はない。」
亜美「日本で売ってるのそのままね。香港ヴァージョンとかなら少しウケもとれるかもしれないけど。」
GIL.「案内板によると、2Fにいろいろありそうだな。2Fにあがろう。」
亜美「はいはい。」
GIL.「えーと、あれ?ここじゃないな。」
亜美「香港はイギリス式よ。入り口があるのはGF。ひとつあがったところが1Fよ。」
GIL.「ああ、そうかそうか。じゃもうひとつ上か。」

亜美「ここ?」
GIL.「そうそう。日本のミュージシャンの香港ヴァージョンってないかなとか。」
亜美「あら、『宇多田光』だ。これは香港版ね。」
GIL.「お、坂本龍一は日本人じゃなくてインターナショナルのところにある。さすがだな。」
亜美「でも…」

板本龍一
▲板本龍一。

GIL.「む、『いたもとりゅういち』だな。」
亜美「買ってく?『板本龍一』。」
GIL.「ここにある板本龍一のCDはもってるやつばっかりだから、いいや。」
亜美「ふふっ。そう。」
GIL.「あ、林子祥だ。香港では結構メジャーらしいぞ。む?」
亜美「どうしたの?」
GIL.「この『活色生香』っていうCDなんだけど、14曲目の『澤田研二』っていうのはいったいなんなんだ?」
亜美「?」
GIL.「気になってしょうがないのでこれ買っていくことにする。75HK$(1,125円)か。」
亜美「沢田研二の曲のうちのどれかなのかしら?」
GIL.「あと、普通のビデオCDも買って行こう。ここにある品ならブートレグである心配もあるまい。」
亜美「原装正版(正規品)でも1枚45HK$(675円)、3枚で100HK$(1,500円)かぁ。安いなぁ。」
GIL.「いくつか見繕ってみるか。えーと、『成龍』。ジャッキー・チェンか。えーと、『ラッシュアワー』と、お、『警察故事』?ポリスストーリーってところか。あ、『ポリスストーリー・香港国際警察』のことか。じゃこれも。隣の『許冠文』というのは…あ、『Michael Hui(マイケル・ホイ)』ではないか。あー、懐かしい。香港映画との出会いがこれだったなぁ。『半斤八両(ミスターBOO!)』をもらっていこう。」
亜美「他にもいろいろあるけど、これじゃきりがないわね。」
GIL.「もうだめだ。『香港国際警察』と、『ミスターBOO!』の中国語主題歌が頭から離れない…。我地尼班打工仔、通街走糴直頭係壞腸胃…。」

02/JUN/2000 @500
(02/JUN/2000 19:00 at Hongkong)
at Hotel

亜美「何読んでるの?」
GIL.「さっき好景商場で買ってきたドリームキャスト専門誌。」
亜美「ふぅん、こっちにもそういうの出てるのね。『櫻大戦・全台詞翻訳究極攻略』?」
GIL.「そう。そういうこと。日本語版無理矢理やってるから、こういうアドベンチャーゲームみたいなのはこういうのが必要なんだよ、きっと。」
亜美「はぁ。全部日本語と、翻訳した選択肢が載ってるんだ。にしても、一番最後の最後まで書いてあるのね。」
GIL.「日本の雑誌だと、報道規制みたいなのがかかって、小出しにしかできないっていうのに、こっちにそんなものありゃしないからやり放題だ。」
亜美「ところで、メッセージを預かっているって。『明日は11時半頃にロビーにいてください。』ってガイドさんから。」
GIL.「なんてことだ。3日目もほとんど時間がないじゃないか。」
亜美「そうね。どこにも行かないでここにいる?」
GIL.「それもばかみたいだ。たとえ少しでも…」


Chapter 7 「Day 3」

03/JUN/2000 @104
(03/JUN/2000 09:30 at Hongkong)
at Sheung Wan

亜美「この街にいられるのも、あとすこし…。」
GIL.「電脳街とかはともかく、普通の街も見ておかないと(笑)。」
亜美「トラムで上環の方に行ってみましょう。」
GIL.「距離に関係なくたったの2HK$(30円)でいいんだからいいよなぁ。」

亜美「どうしようかな。その辺の雑貨店みたいなの入ってみましょうか。」
GIL.「『ワトソンズ』か。とりあえずは薬屋なのかな?そうだ。ビデオCDとかばっかりじゃなくて、普通のスーベニも買っていくかな。とりあえず、虎標萬金油(Tiger Balm)をひとつ。」
亜美「定番中の定番ね。じゃ、わたしも。」
GIL.「ここはいったい何の店なんだ?ぬいぐるみとかバービー人形みたいなのも売ってるし…あ。」
亜美「何を見つけたのよ。」
GIL.「また香港版モノポリーが。諦めがついたと思ったけど…また欲しくなってきた…。」
亜美「あの荷物じゃそんな大きいもの持っていけないわよ。今回はあきらめなさいって。」
GIL.「そうだな…そうするか。」
亜美「あとは、スーパーとかも見てみましょうか。」
GIL.「『出前一丁』がすごいな。カレー味、XO醤海鮮麺、牛肉麺…日本に無い物ばっかりだ。この辺も買ってってみるか。」
亜美「いけない、そろそろ戻らないと…。」
GIL.「今度来ることがあったらその時はもう少し日程に余裕が欲しいな…。」
亜美「そうね…。」
GIL.「よし、じゃ最後に、ホテルのすぐ近所にあったビデオCD屋に寄ってシメとしたい。現地通貨残しても仕方がない。」

亜美「どう?」
GIL.「HMVとはまた違った品揃えっていう感じがするよ。おや、『頭文字D』だって。こういうのもいいか。あとは…。おっ、『砲彈飛車』(キャノンボール)か、これもキープ。おや、『末代皇帝溥儀』(ラストエンペラー)もいいな…。3枚100HK$(1,500円)だから、この3枚で行くか。でも、『頭文字D』、なんで文字が鏡文字なんだ?」

裏焼きではありません:)
▲裏焼きでも左右反転でもありません。
03/JUN/2000 @187
(03/JUN/2000 11:30 at Hongkong)
at Hotel to Airport

GIL.「全然時間に余裕がない…。まぁ結局のところ、空港には余裕を持っていかなきゃ行けないからしかたがないが。」
ガイド「お待たせしました。」
亜美「じゃ、オクトパスカード返しますね。」
ガイド「あ、はい。じゃ、これからタクシーで香港駅にいって、そこからエアポート・エクスプレス空港まで行きましょう。」
GIL.「オクトパスカードはありがたかったな。便利だったし、なんだかんだで50HK$くらい浮いたかな。」

亜美「あ、あれが中国銀行の建物ね。」
GIL.「すごいな。ギラギラしちゃって。」

▲先のとがった方が中国銀行の建物。
▲先のとがった方が中国銀行の建物。

亜美「運転のしかたがとにかくすごいわね。」
GIL.「そうだなぁ。香港で車を運転しろといわれても、ちょっと自信がないなぁ。」
ガイド「どうでした?ピークで夜景は見ましたか?」
GIL.「…。」
亜美「…。」
ガイド「香港は、どこを見てきましたか?」
GIL.「えーと、だいたい彌敦道沿いに、深水歩、旺角、尖沙咀、あと中環とか。トラムとかも使って。」
ガイド「香港は何度目ですか?」
亜美「あ、やっぱり馴れてる人だと思われてる。」
GIL.「いや、初めてですよ。」
ガイド「あれ、そうなんですか?」

GIL.「お、降りるとすぐにエアポートエクスプレスのスーベニが…。」
ガイド「空港では、なにかまだ買い物とかしますか?」
GIL.「これも欲しいけど、ほかにもまだ少しだけ…。」
ガイド「じゃ、私はこれで。」
亜美「ありがとう。」
GIL.「これだけだったら、別にガイドといっしょでなくてもいいような気もするけど、まぁいいか。タクシー代とエアポートエクスプレス代出してもらったし。」
亜美「さて、少しだけ残っている現地通貨を何とかしないと。日本の銀行で円に戻してもらう?」
GIL.「それはばからしい。円からHK$に換えたとき以上に買いたたかれるぞ。それにどうせ数十HK$でしょ?」
亜美「まぁ、そうなんだけど。」
GIL.「とりあえず、おれは免税タバコを手に入れるという使命がのこされておる。」
亜美「はいはい。」
GIL.「そこの免税店…ウインドウの中にはRothmansはなさそうだけど…」
店員「ここになくてもある物もありますよ。リストを見てください。」
GIL.「じゃ、Rothmansと、555を。」
店員「はい。では2つで200HK$(3,000円)です。では航空券を見せてください。では、これが引き換え券になります。出国手続きが終わった後、その奥で引き換えられます。」
GIL.「そうか。ただここで買えちゃったら、迎えに来た人とかも免税で買えちゃうもんなぁ。航空券のチェックをした上で、出国手続きをしてもう戻れない状態にならないと現物はもらえないのか。」
亜美「『555』って何?それも聞いたことないわね。」
GIL.「こっちは周りへのお土産用だ。これもモータースポーツ好きなら馴染みの深い銘柄なのだ。SUBARUのラリーマシンにロゴが書いてある。こっちははじめから日本では売ってないから、これは珍しがられる。」
亜美「ふーん。」

03/JUN/2000 @510
(03/JUN/2000 20:15 at Tokyo)
at Tokyo International Airport Arrival Lobby

GIL.「む、『取締強化実施中』って書いてある…。」
係員「では、パスポートを…はい。何か申告の必要なものは?」
GIL.「いや、別に。」
係員「そうですか。では、どうぞ。」
GIL.「あら、こんなもんなのか。身構えちゃったよ。」
亜美「別に持ってきちゃいけないものはないでしょ?なにそんなにほっとした顔してるのよ。」
GIL.「うちの叔父さんの話を思い出してしまってね。」
亜美「どんな話?」
GIL.「シンガポールだかタイだかに行ったときに、同姓同名の人物が国際手配されていたのだ。」
亜美「あははは。向こうの税関で?大変ねぇ。」
GIL.「そういうことも何もなくてよかった。それにしても、成田の銀行のひどさを再確認だ。外貨を日本円に戻すときはさらにひどい数字になっちゃうんだな。」

成田の銀行の相場表。
成田の銀行の相場表。

亜美「1HK$=12.15円?はぁ…。じゃ、たとえば10,000円をHK$に換えて、すぐに日本円に戻したら8,000円くらいになっちゃうってこと(笑)?」
GIL.「向こうに行ってる間にものすごく相場が変動したとか。まさかね。」


Chapter 8 「In Japan」

04/JUN/2000 @229
(04/JUN/2000 13:30 at Tokyo)
at "AKIHABARA" The Electric District

亜美「どうしてここにきたの?」
GIL.「ビデオCDを動かす環境を揃えなくては。」
亜美「ああ、そうか。」
GIL.「パソコン使って動かしてもいいんだけど、ここはハードの力を借りた方がいいと思ってね。」
亜美「サターンのMPEGボード?」
GIL.「それでもいいけど、高いからねぇ。あれ。」
亜美「専用のビデオCDプレイヤーってわけでもなさそうね。」
GIL.「それはもっと高くついちゃうね、きっと。あ、この店。」
亜美「ふーん、なるほど。メーカー純正品じゃないってことか。」
GIL.「そうそう。このプレイステーション用のビデオCDユニットを。4,980円か。」

Chapter 8 「In Japan」

04/JUN/2000 @555
(04/JUN/2000 21:20 at Tokyo)
at Home

亜美「あー、帰ってきたぁ。」
GIL.「普通の旅行だと『やっぱりうちが一番いいや』なんていう台詞が出がちだけど、今回はそうではないな。ぜんぜん物足りないや。」
亜美「そうね。」
GIL.「では戦利品の確認…。まずはビデオCD。って持ってかえってきたのはビデオCDばっかりだけど。セーラームーンRでも…。ふむ。あははは。広東語吹き替え。」
亜美「他のもそうなのかしら?」
GIL.「他のもかけてみよう。『末代皇帝・溥儀』は…あ、これは、英語そのままで広東語字幕だ。香港映画は?『半斤八両』と『警察故事』は…北京語と英語の字幕で、声は…広東語と北京語の二カ国語だ。いやぁ、どちらも主題歌が懐かしいなぁ。」
亜美「そういうのも二カ国語っていうのかしら。」
GIL.「『砲彈飛車』も英語で広東語字幕か…、いや、広東語吹き替えだ。で、北京語と英語の字幕だな。バート・レイノルズとかロジャー・ムーアとかサミー・デイビスジュニアが広東語話してるよ。」
亜美「ジャケット写真がすごいわね。主役はバート・レイノルズのはずだったけど。」
GIL.「ジャッキー・チェンが一番目立ってるな。ジャッキー・チェンはどちらかというとチョイ役なのに。」
亜美「『主演』のところも。ジャッキー・チェン、バート・レイノルズ、ロジャー・ムーアだって。まずジャッキー・チェン。」
GIL.「あれ、『砲彈飛車』でジャッキー・チェン扮する日本人チーム(笑)が乗ってるのはSUBARUの車だな。三菱じゃないのか。」
亜美「でも、『警察故事』の方はこうなってるわよ。」

こんなの載せたらまずいかな。
▲こんなの載せたらまずいかな。

GIL.「でもたしか、キャノンボール2では三菱のスタリオンに乗ってたと思うんだけどな。まぁいいか。」

亜美「音楽CDの『澤田研二』の謎は解けた?」
GIL.「わからない。でも、11曲めの『成吉思汗』がね…。『Dschinghis Khan』(ジンギスカン)だったのだ。」
亜美「なんでこんなの歌ってるの、この人は?」

GIL.「さて、いよいよ『デッドオアアアライブ2』。ドリームキャストのふたあけて…。」
亜美「ふーん。声もスタッフもみんな日本人なのね。なのになんで日本で出ないのかしら。」
GIL.「もうどうでもいいや。手に入ったんだから。」
亜美「あ、声が出るところは字幕が出るのね。」

This is Mugen Tenshin Style!
▲This is not the end of my battle …

GIL.「日本向けに作ったのを向こうむけにモディファイしたみたいにも見えなくもないんだけどなぁ。なんでこんなことするんだよ。エリアプロテクト反対!」
亜美「それが今回の結論?」


参考文献:
『香港電脳オタクマーケット』クーロン黒沢著、徳間書店
『わがまま歩き 香港・マカオ』実業之日本社
地球の歩き方 香港』ダイヤモンド社
『遠藤諭の電脳術』遠藤諭著、アスキー

ご意見、ご質問のある方、桜井かおりの正体をご存知の方、また、私が桜井かおりだという方、メールください。


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