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9/21(土) 晴れ |
6:00信濃大町駅集合 ― 7:15高瀬ダム上 ― 8:10林道終点 ― 9:40湯俣温泉 ― 10:50中東沢出合 ― 12:35マチバの渡し ― 12:45千天出合 ― 13:35P2取付点 ― 15:00貧乏沢出合 ― 15:35北鎌沢出合 |
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出発直前の9/18に北鎌尾根に入った何者かにより、尾根上に赤のマーキングが付けられ、それがかなりの数で、しかも所によっては間違ったルートにまで付けられており、何パーティかはそのせいでエラい目に遭ったという情報が入りました。その何者かは特定できており、先日大町警察署に呼び出されて事情聴取されたとのこと。今回は警察からの依頼でその状況を写真に撮るという、もう一つの目的もあった入山でした。
直前に1人の方が体調不良でキャンセルされ、2名のお客様と大町駅で合流し僕の車で七倉へ。そこから先、林道終点までどうやって行ったかはヒ・ミ・ツ。
北鎌尾根と言うとアプローチの大変さがよく話題になります。最近の主流は大天井から貧乏沢経由ですが、我々は正統派「湯俣コース」から。この時期は水量が少ないので可能なのです。
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「マチバの渡し」の渡渉点
水俣川は相変わらず荒れていました。
渡渉は合計3回。水量は少ないものの
かなり冷たかったです。丹沢とはかな
りの違い。これが北アルプスの冷たさ
ですね。 |
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北鎌沢出合には「たばこ」なんて
書かれたまったく場違いな赤い幟
があります。これも昨年の夏から
ありますが、不景色です。よっぽど
撤去しようと思いましたが、重くなる
ので止めました。 |
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9/22(日) 曇り |
4:35出発 ― 7:45北鎌のコル ― 10:10独標基部 ― 15:05北鎌平 ― 15:45大槍基部 ― 16:40槍ヶ岳頂上 ― 17:20槍ヶ岳山荘 |
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北鎌沢出合には我々も含めて4パーティのテントがあり、けっこうな賑わい。さすが3連休。朝3時半頃、10人ぐらのパーティがドカドカと出発していく足音で目が覚めましたが、フライに当たる雨の音を聞いてテンションは低く、「どうしようかなぁ」なんて考えましたがとりあえず出発。
今日の最大の難関とも言える北鎌沢右俣の登り。途中で行動用の水として当てにしていた沢の流れがなく、少々焦って時間をロスしましたが、ほどなく流水が出てきて一件落着。
途中から霧雨が上がり、ガスも抜け、視界も良くなってきました。風もないので寒くもなく、太陽も出てないので暑くもなく、結果的には最高のコンディションになりました。
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独標に向かって木登り |
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ハッキリ言ってこの尾根
はもう死にかかってます。
全体が崩落してる感じ。 |
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どうにかこうにか夕方には
頂上に抜けられました。長
かったあ。 |
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9/23(月) 曇り |
6:35槍ヶ岳山荘出発 ― 7:30グリーンバンド ― 8:30大曲り ― 9:30槍沢ロッジ ― 11:10横尾 ― 13:15明神 ― 14:15上高地 |
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朝起きるのが辛かったです。夜、小屋の従業員の人と飲んだとは言え、そんなに多くは飲んではいなかったんですけど、やはり疲れていたんでしょう。そして上高地までの長い下りを考えるとこれまたウンザリしてきます。気が抜けているので転びそうで怖かったです。
時折雨がパラついたものの、この日も天気はまあまあ。気温が前日より下がり、風が吹くと寒いぐらいでした。
横尾から上高地までの林道はいつ来ても嫌になります。今年はこれで何回目だろう。ザックも重いしで発狂しそうになりながら歩きました。
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槍沢上部ではすっかり草紅葉が始まっていました。 |
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後記 |
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やはり厳しいコースです。川の渡渉から始まり、岩登り・木登り・ザレ場・ガレ場・草付・テント生活・ちょっと重いザックという風に、ありとあらゆるシチュエーションがあり、そのどれもがそつなくこなせないといけないし、又ある程度のスピードも求められます。総合的な力がないといけない所だということを改めて感じました。
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左は問題となっている赤いマーキングです。確かに独標を過ぎてからいっぱい付いていて僕も鬱陶しく感じました。ただし、かなり間違ったルートに付いてるという事前の情報でしたが、ほとんど合っていると思いました。独標〜北鎌平間の非常に岩が脆い部分のルートと、北鎌平〜大槍基部間は多少見直す必要があると思いますが。
だいぶ騒がれていますが、「間違ったルートに付けられていて危険だ」という情報はちょっと大げさ過ぎるかもしれません。要は北鎌尾根という登山地図にも載っていないバリエーションルートにマーキングを付けていいか悪いかという倫理、価値観の問題だと思います。北鎌尾根はルートファインディングによって苦労の度合いがかなり違ってくるし、逆にまたそれが面白さでもありました。そういう意味ではその面白さがほとんど無くなってしまいますので問題です。しかし、実際のところ、このマーキングのおかげでかなり助けられた人も多いんではないでしょうか。今度、登山にかかわっている各方面の方々が集まってこの倫理に関して討論を行えばいいなと思いますが。
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