丹沢・全山縦走
データ
 日程 2002年11月2日(土)〜5日(火)
 参加者  2名
 ガイド  水越 


11/2(土) 晴れ
9:30御殿場駅集合 ― 11:00平野 ― 11:10切通峠 ― 11:45高指山 ― 13:00山伏峠分岐 ― 13:40石保土山 ― 14:35樅ノ木沢ノ頭 ― 15:00油沢ノ頭 ― 15:25ブナノ丸 ― 16:00菰釣山 ― 16:15菰釣避難小屋

 僕の高校山岳部時代の同級生が初日だけ遊びに来てくれたお陰で、山中湖畔平野までのアプローチがスムーズにいきました。これはとても助かりました。感謝です。

 菰釣山周辺は、昔来た時には登山道に笹薮が覆い被さって鬱陶しく、人気もないひっそりとしたイメージがあったんですが、この日は連休初日ということもあってかけっこうな賑わいで、途中ツアーの団体客とも行き会いました。

 ←午前中は晴れてたんですが、午後から丹沢上空だけ雲がかかり、せっかくの富士山も隠れてしまいました。この日までは暖か。
 
 夕暮れ迫る頃、菰釣避難小屋に到着すると満員御礼でびっくり。丹沢は水の確保が困難で、ここでは道志側のブナ沢を15分ほど下ったところまで水を汲みに行きました。
 
     
僕の同級生も交えて出発。
テニスコートやグランドの脇を
通り抜けて切通峠へ。
木々の葉は落ち、すっかり
晩秋のたたずまい。
落ち葉のじゅうたんを
サクサクと。
菰釣山の頂上で。

11/3(日) 晴れ
5:00起床 ― 6:10出発 ― 6:55中ノ丸 ― 7:45城ケ尾峠 ― 8:25大界木山 ― 9:10モロクボ沢ノ頭 ― 10:55水晶沢ノ頭 ― 11:10白石峠 ― 11:30加入道山 ― 13:30大室山 ― 14:35犬越路避難小屋

 上空に寒気が入り、冬型の気圧配置になるとのことでしたが、朝起きた時にはまだそんなに冷え込みはありませんでした。上空の雲もとれ、すっきりとした秋晴れです。

 それでも、次第に吹いてくる風が冷たくなってきて、富士山が頭を見せているのも朝のうちだけ。南アルプス方面は雪雲に覆われて見えません。

 冷たい風を除け、木々の間から射し込む明るい陽光の中に入ればポカポカしてきます。日だまりを求めながら落ち葉を踏みしめて歩く。これぞ晩秋から初冬の低山歩きの良さです。

 犬越路避難小屋でも混雑するのかなあと心配しましたが、この日の夜は我々も含めて7人程度。ここでも往復30分の水汲みをしました。
 
     
西丹沢にはブナの木が多く、
ちょうど黄葉していました。
 
こんな感じの気持ちの良い
路がずーっと続きます。
大室山頂上にて。

11/4(月) 晴れ
4:30起床 ― 5:40出発 ― 7:30熊笹ノ峰 ― 8:15檜洞丸 ― 9:10金山谷乗越 ― 9:30神ノ川乗越 ― 10:10臼ケ岳 ― 11:35蛭ケ岳 ― 13:15不動ノ峰 ― 13:55丹沢山 ― 15:05塔ノ岳 尊仏山荘

 寒い朝を迎えました。落ち葉をサクサクではなく、霜柱をサクサクに変わりました。そして日が高く上り、気温が上がってくるとその霜柱は融け、グチャグチャになり、泥が靴裏にくっついて下駄のようになる。これも丹沢の冬の風物詩でありましょう。

 朝一の檜洞丸への登りはきつかったです。鎖場や梯子も何箇所かあり、かなりの急登。丹沢は全体的に言えることですが、スケールこそ大きくはないものの、そのアップダウンの数の多さはすごいです。これがまた足に応えます。ペースもつかめません。前週の黒戸尾根とはエラい違い。登山道も各ピークに向かって真っ直ぐ直線的についているので、アルプス三大急登も真っ青なほど急です。

 ←塔ノ岳より富士山の肩への落日


檜洞丸への急登 西丹沢の各ピークは
樹林に囲まれて展望が
ないですが、蛭ケ岳では
360度の大展望。
↑小田原市街から
箱根の山。
不動ノ峰周辺は
気持ちの良い笹原
塔ノ岳頂上。
ここで1人のお客様は
下山。


11/5(火) 晴れ
5:30起床 ― 6:25出発 ― 7:50烏尾山 ― 8:30三ノ塔 ― 9:30富士見橋 ― 10:00ヤビツ峠 ― 11:30大山 ― 12:35阿夫利神社下社 ― 13:10追分 ― 14:30伊勢原駅 解散

 いよいよ最終日。目指すのは大山だけ。しかし、前日の疲労と飲み過ぎのため、その大山が遠く大きく感じました。

 ここ塔ノ岳からの眺望と夜景には定評がありますが、今回はまた気象条件が良かったため最高でした。湘南の海から江ノ島、三浦半島、東京湾を隔てて房総半島もくっきり。そして横浜ランドマークタワーや都心部の高層ビル群、遠くには筑波山、そして奥多摩から奥秩父まで全部丸見え。この時期ならではの大パノラマを満喫しました。

 →11/5の御来光。大山の右上から出ました。

 



 

朝焼けに染まる富士山。 最後の頂上、大山。
丹沢全山縦走の完了です。





後記

高校時代から慣れ親しんできた丹沢ですが、縦走するのは久しぶりで、今までとは違った視点や感覚で接することができました。自分の体力や気力が低下したことの証だと思いますが、ことのほかきつかったなあという印象です。自慢話になってしまいますが、17年前、同じように山中湖畔の平野を17時にスタートし、夜通し歩きながら翌日の17時には大倉に下山するという、丹沢全山24時間以内歩行というのを成功させたことがありますが、その頃若かったとは言え、今にしてみれば我ながらよく歩いたんだなあと思ってしまいました。
丹沢は縦横無尽に登山道があり、山小屋や避難小屋もあるので、何かあってもすぐエスケープできるという安心感があります。そして秋の展望、冬には雪も積もります。春の新緑やツツジ。暑い時には沢登り。都心から近くてアプローチも簡単。うーん、やっぱ丹沢はいなあ。




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