北ア・烏帽子岳〜読売新道
データ
 日程 2002年8月30日(金)〜9月2日(月)
 参加者  3名
 ガイド  水越 


8/30(金) 晴れ
6:00信濃大町駅集合 ― 扇沢へ車回送 ― 7:15高瀬ダム ― 7:45ブナ立尾根取付 ― 10:20中休み ― 12:00タヌキ岩 ― 13:30烏帽子小屋

 さあ、ロングコースの始まりです。空は快晴。なんだか暑くなりそう。使用前の元気な姿です。高瀬ダムにて。

 遥か彼方、上の方に烏帽子岳が見えウンザリしてきます。ハッキリ言ってこの日のブナ立尾根の登りが今回のコースの核心で、一度稜線まで上がってしまえばあとは楽勝楽勝!なんて思ってました。が、しかし・・・

 さすがに1ヶ月前の夏山最盛期とは違ってだいぶ静かです。逆に元気なオバちゃん達の声が聞こえないと淋しさすら感じます。慣れてしまったんでしょうか、恐ろしいことです。この日のブナ立尾根には数パーティしかいませんでした。
  
ブナ立尾根の登り
下部には鉄製の階段があります。
安全でいいんですが、ちょっと風情
がないですね。
烏帽子小屋で宴会
当然着いたらまずビールでしょう。
居酒屋で「とりあえずビール!」
って叫ぶのと同じになってました。

8/31(土) 晴れ
5:45烏帽子小屋出発 ― 6:35烏帽子岳 ― 7:30烏帽子小屋 ― 9:15三ツ岳 ― 11:30野口五郎小屋 ― 12:10野口五郎岳 ― 12:45真砂分岐 ― 14:25東沢乗越 ― 15:25水晶小屋

 朝一は烏帽子岳頂上までのピストン。上空高くには雲がたなびいていてすっかり秋の雰囲気。「こりゃ爽やかな稜線歩きが楽しめるぞぉ。」なんて期待してましたが、しかしそれは10時頃までの話しで、それ以降はやっぱり暑く、日陰がないコースなのでずーっと炎天下に曝され、終わってみればやっぱり厳しかったです。誰かが「今日は短い行程だから楽ですよ。」なんて言ってたんですがねえ。(俺か?)

 午後になったら、ものすごい爆音と共に稜線すれすれに低空飛行していく戦闘機が何回もやってきて、「戦争が始まったか!」って思いました。(始まるかっつーの)  見ていておもしろいんですが、年配の方なんかはあまりの音にビックリして、滑落したり心臓麻痺を起こすんじゃないかと心配です。ちょっとこれはヒンシュクですね。今度防衛庁に抗議文を出そうと思います。(いや、出さないと思います。)
      
出発前、烏帽子小屋前で   三ツ岳付近で
遠く槍ヶ岳をバックに
野口五郎岳頂上で
9/1(日) 晴れ
5:40水晶小屋出発 ― 6:30水晶岳 ― 7:40温泉沢ノ頭 ― 9:40赤牛岳 ― 11:40樹林限界 ― 13:20岩屋 ― 15:05奥黒部ヒュッテ

 夕べの水晶小屋の宿泊は25人ほどで、たいしたことはありませんでした。実はこれを一番懸念していたんですが、良かったです。7月末にはここに70人が泊まったというから驚きです。一体どんな状態になっちゃったんでしょう。きっと強制収容所みたいだったんでしょうね。(ヤバイこと言ったか?)

 夜半はだいぶ風が強かったですが、朝起きて外に出てみるとそんなにたいしたことはなく、天気もまたまた良いので予定通り出発。いよいよ今回のハイライトです。

 昨日よりもさらに天気が良く、展望に関してはもう非の打ち所がありませんでした。春に滑った立山の御山谷が正面に見え、お客様も感慨深げでした。
 赤牛岳からの読売新道は出だし以外は別に急なところもなく、ただひたすら長く、登山道自体は昨年、大掛かりに整備されたので全体的には歩きやすかったと思います。
  
水晶岳頂上で   赤牛岳頂上への登り
越えてきた水晶岳をバックに
赤牛岳頂上で
遥か遠くに黒部ダムが見える
9/2(月) 晴れ
6:30朝食 ― 7:10奥黒部ヒュッテ出発 ― 9:45平ノ渡船着場 ― 10:20乗船 ― 10:35平ノ小屋 ― 14:00御山谷 ― 14:45ロッジくろよん ― 15:20黒部ダム

 まさに「あーよく寝たぁ」という感じの朝を迎えました。ここ奥黒部ヒュッテでは
 ・ビールで乾杯
 ・お風呂でさっぱり
 ・おいしい夕食&朝食
 ・のびのびゆったりの部屋
 ・サラサラ布団
の5点セットでした。幸せでした。その前の夜、窮屈でよく眠れなかったのを取り返した感じです。しかし、その後の湖畔の道でまたしっぺ返しを食らいましたが。

 平ノ小屋も今までの小屋の隣に新築されて、我々が行った時はちょうど引越しをしたばかりで旧小屋を取り壊し始めているところでした。
恐るべし湖畔の道
このような木のハシゴが無数にあり、
実によく上がったり下がったりします。
「マジかよぉー!」と切れそうになります。
地図だけでは全然判断できません。  
「着いたぁ〜。」
ゴールの黒部ダムで
使用後の疲れた姿です



後記

さすがにロングでした。しかし、黒部ダムに着き、来た方を振り返り、遠くの赤牛岳を確認した時は何とも言えない充実感に浸ることができます。変化があっておもしろく、なかなかいいコースでした。また来年もやります。
しかし、今回はこんがりとよく焼けました。首筋と腕がヒリヒリと痛いです。激しい土方焼けです。日焼け止めなんて邪魔くさいので全然塗らないんですけど、やはり塗った方がいいんでしょうね。皮膚ガンで早く死にそうです。


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