よく頂くご質問をまとめてみました。

Q.赤みそと白みそはどう違うのですか。また塩分はどうですか。

.みそが赤くなるのは主に味噌の中の糖分の一種と旨みの素のアミノ酸の結合によっておこるアミノカルボニル反応という現象から起こるものです。どんな味噌でも時間がたてばだんだん赤くなります。また温度が高いほど早く進みます。また糖分やアミノ酸が少ないほど反応は起こりにくくなります。したがって白みそはこの反応が起きないように、この糖分を多く含む大豆の皮を取りのぞいたり、煮出したり、またなるべく糀が白く仕上がる糀菌をえらんだり、また熟成時間を短めにして仕上げます。逆に赤みそは大豆の糖分を逃がさないように煮ないで蒸したり、アミノ酸が多くできる蛋白分解酵素のプロテア−ゼが強い糀菌をもちいたり、熟成期間を長く取ります。
白みそは比較的さっぱりめに、赤みそは旨みの強いこくのあるタイプになります。みそ汁の具や料理によってうまく使い分けましょう。

赤みそより白みその方が塩分が強いと思われがちですが、そうではありません。当社においてはほぼ同じ塩分(11.5%から12.2%)です。

.味噌や醤油の賞味期限はどうなっていますか。

.味噌や醤油は基本的には保存食です。特に長いものは熟成に三年もの期間をかけるくらいですから、単に長期間放置したからといって食中毒を起こしたりすることは有りません。実験的にO157菌を入れても数時間で死滅します。しかし酸化はしますので、空気にふれた状態ではだんだん風味が落ちます。また、だんだん赤くなったり、旨みが強くなりすぎてえぐ味が出たりもします。みそは生きているため酵母や乳酸菌などや酵素の働きによってゆっくり変化しているのです。したがって買ったときより美味しくなる場合もあるのです。醤油は火入れという工程を通るため、味噌より変化の仕方が少ないと言えます。味噌、醤油どちらも購入時の風味を保つためには、空気を遮断し冷暗所に保存することが大切です。できれば冷蔵庫に空気を遮断できる容器に入れて保存して下さい。
 一般的に信州タイプのみそは目安として常温6ヶ月という業界の申し合わせにしたがって賞味期限を記載しています。また醤油は当社の場合、一年間を賞味期限としています。これらはあくまでも目安です。良い管理方法を知って頂いて長期間美味しく頂いて下さい。

.味噌や醤油にカビのような物が出来ますが食べられますか。

.味噌や醤油に出来る白っぽいものはカビではありません。酸膜酵母といって白い膜を作る酵母の一種です。味噌や醤油を作る酵母の一種ですから食べても一切心配ありません。しかし沢山できますと風味を変えてしまいますので、見つけたら取りのぞいたり、その部分を先に使ってしまったりして、あとは空気をなるべく遮断すると発生しずらくなります。しょうゆさしにできる場合は、しょうゆさしをふたまで熱湯で洗い、また冷蔵庫に保管することにより予防できます。
一般的にはみそ、醤油にアルコ−ルやソルビン酸類、安息香酸類などの添加物を入れて、酵母の再発酵をふせいでいますが、当社の製品には添加物は使用しておりませんし、限定みそや醤油類はアルコ−ルも添加していません。保存方法によっては酸膜酵母が発生することもあります。なるべく冷蔵庫での保管をお願いします。

.みその選び方を教えて下さい。

.味噌は地方性や具、また料理によって適したものが違いますので一概に「これがよい味噌」、とは言えないのが現状です。当社の味噌でも価格の高いものがお客様にとって必ずしも良い味噌とは言えないのです。当社においては原料が高く、時間と手間がかかるものが高くなります。たとえば「みそ玉仕込み」などでは小さな玉にして天然の酵母、乳酸菌を取り込み2年間熟成させるため手間と時間により高くなってしまいますが、その強い香りは大変好き嫌いが分かれます。まずはなんでも一度お試し頂くのが一番です。
 しかし世の中全部の味噌を試すのは大変です。計り売りの味噌販売所なら試食すれば良いのですが、ス−パ−など袋詰めの場合は外見と能書き、価格しかありませんね。ちょっとしたポイントとすれば、色でしたらなるべく艶のあるもの。糀の分解作用がきちんと働いているものほど、くすみが出ないものなんです。それから、特売品でなく、またあんまり宣伝されていないのに棚にある商品の日付が新しいもの。これはきちんと固定客がある証拠です。ためしてみる価値はあります。
それから地域固有のもの。やっぱり風土にねざしている商品ですから、地元のものがありましたら一度は試してみて下さい。
能書きについてはあまり左右されないことです。○○使用と書いてあっても味については期待ほどでは無い事が多いです。味噌は原料以上にその造り方に大きく左右されます。当然同じ技術やこだわりがあれば、素材が良いのに越したことはありません。しかし一般的には能書きで脅かして高いものを買わせようという商品がたくさんあるのも事実です。また高い価格を付けた方が良いものを選びたいと思う人の目に止まるため、べらぼうな値段のものがある事も事実です。まあ1k3000円以上のものというのは脅かしもあるような気がします。本人が納得すれば当然良いのですが。
味噌は嗜好品です。自分に合う味噌を探すのも一つの楽しみと思っていろいろ挑戦されることをお勧めします。

.みその成分、栄養価を教えて下さい。

.みそは原材料により、米みそ、麦みそ、豆みそ、そして二種類以上の麹や原材料を用いた調合みそなどに分けられます。それぞれに大豆と米、麦、および食塩の配合割合が違うため、一般成分値も大きく異なり、栄養価も変わってきます。
主な成分は、水分(40前後〜46%)、炭水化物、たんぱく質、脂質、灰分などで、ビタミンやミネラルなども含まれています。塩分は、白みそや江戸甘みそでは5〜7%ですが、普通のみそは12%前後です。豆みそや甘口みそは、これよりもやや低くなります。
一般に大豆の配合の多いみそは、たんぱく質、脂質、無機成分(特にカルシウム)が多くなり、米や麦の配合の多いみそは炭水化物が多くなります。なお、みそ中のたんぱく質は醸造工程を経る間に大部分が水溶化され、その一部はアミノ酸化されています。また、脂質は大豆の細胞膜に包まれて分離や酸化が防がれ、安定しています。みそに含まれる炭水化物のうち、糖質の80%以上はブドウ糖であり、各種の有機酸が多く含まれます。左の表では当社の味噌は米淡色辛味噌、米赤色辛味噌にふくまれます。

デ-タ 
味噌健康造り委員会より

 

Q. 味噌の麹歩合とは何ですか 

A.麹歩合とは、原料の大豆に対する麹の割合を示す言葉で,

糀歩合=糀の原料の重さ÷原料大豆の重さ×10
 

で表します。麹歩合が高くなるほど甘口のみそになります。日本中の味噌の中で最も麹歩合が高いのは白甘みそ(麹歩合15〜30)で、ついで麦みその甘口みそで(麹歩合15〜25)となります。信州みそなど、一般的な辛口のみそは、麹歩合が5〜10です。
当社の味噌では雪娘がもっとも糀歩合が高く10割で、少ないのは深山さくらで7.5割です。糀歩合は高ければ良い訳ではなく、塩分や熟成方法などとのバランスが大切で、それぞれのタイプにより用途やみそ汁の具との相性があります。

 
Q.みそはどのようにして造られるのですか?

.みその製法を要約すると、蒸したり、煮たりした大豆を潰して、麹と塩を加え、よく混ぜ合わせて容器に詰め、そのまま半年から1年ほど置くというものです。このうち、蒸したり、煮たりした大豆に麹と塩を加えて容器に詰めることを"仕込"といい、仕込んだものを数カ月置くことを"熟成"といいます。米みそ、麦みそは、麹となる原料は異なるものの、基本的な造り方は同じと考えていいでしょう。
みそ造りで重要なのは、製麹(せいきく)、すなわち麹造りです。米、もしくは麦を蒸して、これに麹菌を接種して麹菌の生育しやすい温度で40数時間管理します。すると、麹菌が十分に生育し、「麹」となり、原料の大豆、および米や麦のでんぷん質やたんぱく質を分解する酵素が作られます。当社のみそは米で糀をつくる「米みそ」です。
 一方、大豆も酵素が作用しやすいように蒸煮され、すり潰されます。組織が軟らかくされることで、麹菌の酵素による作用を受けやすくなるのです。仕込みのときに塩を加えるのは、熟成過程で雑菌の繁殖を防ぎ、耐塩性酵母など、微生物の活躍する場を整えるためです。そして主に酵母が糖分やアミノ酸からアルコール類、エステルなどの芳香物質を作り出し、みそに特有の風味をつけます。
以上が米みそ、麦みそのおおまかな製造法ですが、豆みそは、また独特の製法によって造られます。
かつては、家庭ごとに独自のみそが造られ、垣根を越えると別のみそとなり、土地ごとに気候風土や食形態に合わせたみそが生み出されました。同じ材料を使っても、土地の気候に適した微生物が働くことで、でき上がるみそには個性が生まれたのです。しかし、今では、自家用のみそを仕込む家庭はごく少数となり、ほとんどの家庭では、完成された工業生産のみそを使っています。そして、工業生産されるみそにも昔ながらの味わい、土地の特徴を生かしたみそが増えてきています。
 

.有機農法の規定について教えて下さい。

A.有機農産物についての日本農林規格は平成12年1月20日に制定され、その生産の原則として

(1)農業の自然循環機能の維持増進を図るため、科学的に合成された肥料及び農薬の使用を避けることを基本として、土壌の性質に由来する農地の生産力を発揮させるとともに、農薬生産に由来する環境への負荷をできる限り低減した栽培管理方法を採用したほ場において生産されること。
(2)採取場(自生している農産物を採取する場所をいう。以下同じ。)において、採取場の生態系の維持に支障を生じない方法により採取されること。

と規定されています。

有機農産物の生産方法は細かく規定されています。原文は大変長いので要約すると以下のポイントが記載されています。
ほ場等の条件

ほ場は周辺から肥料、農薬が飛来しないよう明確に区分されていること。また水田にあってはその用水に使用禁止資材の混入防止する処置が講じられていること。

植付け前に二年以上使用禁止資材が使用されていないほ場であること。

ほ場等における肥培管理 ほ場等において生産された農産物の残さに由来する肥料およびほ場およびその周辺に生息もしくは生育する生物の機能を活用した方法のみによって農地の生産力の維持増進が図られていること。
種子、および苗について 有機農法の基準をみたす苗、もしくは種子を使用すること。
遺伝子組替えで生産されたものでないこと。
有害動植物の防除について 作付け時期調整、品種の選定などや機械、人力、熱、光、音等を利用しての物理的防除、天敵などを使用した生物的防除を用いること。
出荷、貯蔵、その他の工程に関する規定 有機農産物以外の農産物の混入が無いこと。
管理工程において有害動植物の防除や品質の保持改善に使用する資材は規定された物を使用すること。
病害虫防除、保存、病原菌除去、衛生の目的での放射線照射されていないこと。
農薬、洗浄剤、消毒液その他の薬剤に汚染されないよう管理されていること。

  以上抜粋です。そして使用できる資材が詳しく規定されています。
詳しくは農林水産省ホ-ムペ-ジに掲載されています。
当社使用の有機無農薬大豆は環境のきれいな中国寮寧省にて日本の規格以上の管理で生産されているもののみ使用しております。

 

Q.天然醸造とはどういうことですか。

A.天然醸造とは味噌の熟成期間において加温等、人為的に温度調節しないで自然の温度経過にまかせて発酵させたもの。天然醸造の良い所はゆっくり熟成させるため、後熟酵母とよばれる、発酵後期に生育する酵母などを代表とする、様々な微生物が活動する機会が多くなるため独特の風味を醸成しやすいことが上げられる。また発酵期間が長いため、塩味がなじむ、いわゆる「塩なれ」によるまろやかな風味にすることができる。しかし天然醸造にしさえすれば良い味噌になるわけではなく、当然ながら原料選択をはじめ良い糀つくりなどや天然醸造にあった仕込み配合等も相まって初めて効果があるのです。さらに仕込む時期、熟成場所、夏季における温度上昇の調節などが良くないと天然醸造のものの方が風味が落ちる場合もあります。
 「天然」という言葉じたいが良いものと勘違いし易いので注意が必要です。天然の反対は不自然なのですが天然醸造でないものが不自然醸造なのでは無いことを理解することも重要です。天然醸造でないものは、酵母菌や酵素の作用に適した環境を維持、コントロ−ルし、間違いの無い発酵過程を経て製品とされます。したがって品質の安定という意味においては天然醸造のものより優れているとも言えるのです。また天然でないものは別に添加物を加えたりした物を指すわけでもありません。ただ天然醸造と表示した物は添加物を加えない決まりですから、その点では安心と言えるでしょう。
 気をつけなければいけないことは発酵管理の目的が何かということです。安い味噌を作るためなるべく早く作ることを目的とした場合、風味を犠牲にして味噌らしいものを作ることも可能です。大量生産の場合には最短で20日くらいで出荷に回るものもあります。反対に風味の良いものを作ることを目的にした場合はほったらかしの天然醸造より美味しい味噌を作ることも可能です。
天然醸造の場合同じ面積の工場で、作ることができる味噌は強制発酵生産の8分の1以下です。したがって価格の高い物になってしまいます。天然醸造の物を求める時、その価格にみあう味があるかしっかり確認しましょう。天然醸造という文句のみ鵜呑みにしない事が大切です。