聚楽園駅前へいしゅうくん

まちなか宝探し競争

知多半島ロゲイニング in 鉄とランのまち 東海市 (5時間ソロ) 参戦記

2019.11.9[]-10[]

日記

11月9日() 旅ゆけば駿河の国に今川焼の香り
岳南江尾駅

この土曜は「響け!ユーフォニアム」定期演奏会in京都の日で、チケット抽選を申し込んであった。合わせて参加できるイベントが京都か名古屋あたりにないか?とネットを探したら、日曜に愛知県の知多半島ロゲイニングというのを見付けた。存在は知っていた、ちょっと気になる大会・・・「これで良いや」とエントリー。その後ユーフォ定演はあえなく落選したので、予定変更を余儀なくする。土曜は一年ぶりに沼津を聖地巡礼しよう。

天気晴朗なれども11月の寒い朝、松本駅を出発。JR身延線ふじかわ号を経由し、東海道線の吉原駅へ。ずっと憧れていたローカル私鉄の岳南電車に、硬券を買って乗り込む。車窓にはジヤトコなどの工場群、住宅街そして富士山が映る。路線の売りである懐かしいゴング式の踏切音も聞きながら、終点の岳南江尾(えのお)駅で下車。伝言板の暖かなメッセージも味がある。

茶畑から駿河湾

おもむろにジョギングを開始し、東へ。愛鷹山麓の美味しそうな茶畑の坂をがんがん登っていくと、駿河湾の風景が美しい。やがて新東名高速道路の駿河湾沼津サービスエリアに登頂する。まず上り線に侵入し、ラブライブプレミアムショップへ。知人に頼まれていた分も含めン千円のお布施をする。下り線にも侵入し、モッフル店を発見したので抹茶味を頂く。家庭用は昔よく食ったが、店舗のは初めて。懐かしい食感。

JR原駅に下山してジョギング終了、12kmくらいの走行だった。電車で沼津駅に移動する。帰ってきたー!って感じがする。もう脚は使いたくないので近くを散策する程度にし、劇場版ラブライブ!サンシャイン!!に登場した大黒屋の今川焼を頂く。気分はすっかり海道一の弓取り、さあ桶狭間に攻め込むでおじゃる(死亡フラグ?)。

シキシマのとんかつ

やば珈琲店で一休みし、ヌーマーズでCD等、駅ビル水口園で静岡茶を買って電車で三島へ。新幹線こだま号で一気に三河安城までワープし、大府連合首長国で武豊線に乗り換える。半田駅で下車し日本一古いという跨線橋を渡り改札口を出ると、駅前は寂しい。東へ歩いたところにシキシマという食堂を見つけ、ゲン担ぎでとんかつを注文。旨いなぁ、ソースが旨い。これは思い出の味になる。町外れにあるサンポートという安ホテルに宿泊。

11月10日() 東海道四十三CP
名鉄太田川駅西側大屋根広場

日曜も天気晴朗なれど風が冷たい。セルフ管理メントがなっておらず喉が痛いが、走れなくもないだろう。宿の朝食はふりかけご飯重点な。チェックアウトしてミツカン倉庫を横目に半田運河を渡る。知多半田駅から名鉄線で太田川駅に移動。太田川は京急蒲田めいた要塞駅で、3階ホームから今日の戦場となるテレインを一望できる。地名は大田町で、大会プログラムの地名表記は誤っているが太と大の間違いは良くあること。駅西口の大屋根広場が「知多半島ロゲイニングin鉄とランのまち東海市」の会場。大規模な鉄鋼工場群が市の安定財源であり、洋らんの栽培も盛んらしい。私の母の旧姓(百合草)は知多半島由来だが、東海市を訪れるのは全くの初めて(韓国の東海市ならやたら歩いたことがある)。ロゲの長野県外遠征は草津温泉以来2度目で、ソロだと初めてだ。不安と期待で胸いっぱい。

東口の方が朝日が当たって暖かいので、多くの参加者はそちらで準備を進める。走れば暑くなるだろうがアームウォーマーは付けておこう。3時間の部と5時間の部、当日エントリーも含め204名がぼちぼち西口会場に戻ってくる。ソロ参加は5hのみ認めるというのが、長野の霧ヶ峰大会とは逆の志向だ。競技説明の後、緊張の地図オープン!…予想通り縦長のマップで、縮尺1:25000で手の平ふたつ分なら全部回れるのでは?...仮に捨てるなら西のエリアなので最後に残し、まず北に向かって走ろう。黄色の蛍光ペンで大まかなルートを作っていく。ほぼ最後まで引けたが、CP一覧表のやたら長い説明文までは目を通せず。赤字で書かれた撮影時の注意事項だけ読んでおく。

使用地図

9時30分(の15秒前?)一斉にスタート。会場の赤カーペットにどんな気持ちで帰ってくるだろう? とりあえず東口に出て、先頭争い…の人々はだいたい[6]大宮神社に向かった。私は[7]王塚古墳跡から[6]へ。境内は一礼して走行禁止な。通過証明となる写真はデジカメでも良いが、「愛ちた!ナビ」というスマホアプリ使用が推奨されているので使ってみる。フィニッシュ後の得点計算が不要になる反面、撮影時には画面を良く見て何度もタップする必要がある。画面ON→フリックしてCPを選択→チェックインをタップ→撮影→確認をタップ→完了を確認しCP一覧に戻る→画面OFF、と実際煩わしい。一回わずか10秒でも積算すれば5分以上のロスになる訳で、勝負に徹するならデジカメの方が良かったかも。せめてタップ回数を半分にインターフェイス改善出来ないだろうか。

プランニング的には絶妙に(参加者としてはイヤらしい具合に)CPが散らばっていて、取りこぼしが無いように進むのは難しい。特に中央の三列配置をどうにか攻略しなくちゃいけない。正直ベストかどうか自信は無いが、加家公園を南北に分断する独自ルートで行こう。すなわち[18]細井平洲像からすぐ北の [22]学びの広場を結ばず、引き返して中央列の回収に向かう。

大池公園の高台から南下するはずが東へ下りてしまうという、序盤から大きなミスをやらかす。高い山が見えないと方向感覚が狂う、長野県民の風土病である。コンパス見ようぜ…。このまま[14]流レ公園はカットか? いやパーフェクト勝負かも知れないので遠回りでも取っておく。進路は再び北へ、[23]お菓子のマリエではロゲ参加者にふるまいもあるが、焦っているので写真だけにしておく。寺町は細かい地図読みが要求される。東へ近く[37]平洲記念館があるけどバイパス道路を渡る信号ロスが面倒なので後回しにし、[29]カゴメ記念館を経て加計公園に戻る。

聚楽園大仏

聚楽園(しゅうらくえん)駅前の[28]へいしゅうくん像は一般観光客にも人気のスポット。まぁ構わず写真を撮るわ。公園の階段を登っていくと東海市のシンボル[30]聚楽園大仏、奈良や鎌倉のより大きいという。ブッダ!! [35]嚶鳴庵も平洲関連スポット。この街は何でもかんでもヘイシューだな。ビートルズの歌にあったっけ?

最北エリアは西側の工業地帯から。貨物専用線を渡って[53]ガスエネルギー館が最高得点CPとなる。工場敷地に囲まれて人が通れる道は限られているが、この付近は事前にグーグルマップの航空写真でサーチ済みなので不安なくクリア。問題は東の[52]氷上姉子神社本宮で、トレイルが迷路のよう。コンパスと嗅覚めいたカンでどうにか発見する。他の参加者も苦労しており「ここは迷うねー!」と労い合う。まだ迷っている人に「こっちだよー!」と叫ぼうかとも考えたが、プライドがあるかもしれないのでやめておこう…。この辺は名古屋市の辺境で、桶狭間が実際近い。

愛知用水

これまでの市街地とは様相が変わり、知多半島中央の丘陵地を南下する旅。[48]清掃センターは愛知用水沿いに進まないと見本と同じ構図で写真が撮れない罠。気付いておいて良かった。愛知用水は長野県を水源としているので長野県民としては感慨深い、灌漑だけに。時間は半分の2:30を経過し地図全体をもう一度見渡すが、パーフェクトを達成できるかはまだ微妙だ。

美味しそうなみかん畑のアップダウンが続き、意外に景色が良い所も。整備された公園も多く、長野県と違って凍結の恐れが無いため飲料水道がたいていあるので助かる。[43]坂角(ばんかく)総本舗のえびせんべいも旨そうだが、買うのはまた今度。[36]大松屋製菓は店内の看板を撮る珍しいCP。わらび餅のふるまいがあるので、ここは頂いておく。もうヘロヘロだったけど、少し元気を取り戻す。

木田スポットから工業地帯を遠望

終盤は南エリアへ。走行ペースの下落は如何ともし難い。バイパス工事中でカオスな道を抜けると最南端[45]三ツ池公園。少し西へ踏切を渡り、東海市最高地点59.3mに近い[46]加木屋緑地と繋ぐ。景色の良い所ではつい風景写真を撮ってしまう。[32]岩屋口史跡公園へは「ある」と思った場所に踏切がなく、ちょっと遠回り。地図を良く読んで見抜いていれば、もっとベターなルートを取れたのに。

また少し丘を登って[25]木田スポット、ちょっと地図間違ってるよ。わずか2mmのズレでも、競技者としては疑心暗鬼に陥る恐れがある。地図の場所と写真例の場所の両方で撮って万全を期しておく。西へ向かう横須賀の街中は信号待ちも多くなり、[13]元浜公園に到着するころ残り17分。もう3分あれば最西端[27]にチャレンジするつもりだったが、諦めよう。通過証明とは関係ない風景写真をばかばか撮っていたり、細かいミスもいくつかあったし、もうほんの僅か走力があれば・・・とタレレバを言ってもしょうがない。パーフェクトが取れてしまうのはつまらない。何を捨てるか?がロゲの醍醐味だ。

優勝ルート

全44チェックポイント中43箇所を回り、4時間54分39秒で危なげなくフィニッシュ。走行距離は45.5kmで、やはり春季に比べると走力がガタ落ちしている。集計はアプリが送信したデータに任せられるので楽。どれだけのチームがアプリを利用したかは不明。参加賞のふところもち等を食べつつ、やがて表彰式が始まる(その前にリザルトが貼り出されたので分かっちゃいたけど)。男女混合のトップであるふわっとチームさんも43箇所回っていて、経路やタイムを考えると私よりハイペースだったのでは? さて男子ソロは…愛知県の強豪が集まっていればパーフェクト当たり前でタイム勝負になっていただろうが、OMMという大会と日程が被ったらしく無事優勝、表彰台の一番上に登頂する。中村リョウタと呼ばれるが、正しくは良大(よしひろ)だ。まぁ太と大の間違いには慣れっこなので放っておく。気分良いし。

ぶっちゃけロゲイニングって麻雀並に運の要素があると思う。出題者との相性や、強豪の動向を含めて。今回おまけに全カテゴリ総合で最高得点(1173点)の副賞も頂いた。インタビューで作戦面などを聞かれ緊張するわ。全体を通して長野県内の大会とはまた違ったホスピタリティがあり、良い大会だった。知多ロゲ再挑戦もあるだろう。ツイッター相互フォローのYさん(女子優勝)Iさん(ロゲマニア)ともアイサツできた。

喫茶マウンテンにて

帰りの列車時刻まできっちり考えてあるので、ほぼスケジュール通りに終了したのは助かる。だが東海市で一銭も使わないのも悪いし、急ぎ駅前の本屋で「知多娘。」グッズを買い漁る。カワイイヤッター! さよなら東海市、また来るよ。金山で地下鉄に乗り換え、負けたら罰ゲームとして訪れるつもりだった名古屋の軽食喫茶マウンテンへ。異常な甘口メニューが、実際好きなんだ。ローリング☆ガールズの聖地だし。甘口りんごスパにストロングコーヒーを付けて、ここでも無事「登頂」。

中央西線は中津川〜塩尻だけ特急を使う貧乏性。三角形を書くような鉄道ルートを終え、松本駅前に降り立つ。「ああ楽しかった!」旅とはこうあるべきなんだ。おっと、自宅玄関に帰るまでが旅だったね。これで今年のレーススケジュールは全て終了。そうえいばロゲイニングはこれで12戦6勝、次に勝ち越しが掛かるとも言える。オラもっと強くなりてぇだ。(だが翌年明けから疫病騒ぎで、世の中は混迷を極めることになる。)

結果

5時間の部 公式リザルトより
獲得得点 1173/1200 (次点1147, 最少点-428)
コントロールポイント数 43/44 (最多43タイ、最少9)
フィニッシュタイム 4時間54分39秒
ソロ男子 順位 1位 (/出場9名中)
総合順位
(各チームカテゴリ、ソロ女子含む)
1位 (/出場38組73名中)
※他に3時間クラス出場43組131名

リンク

公式サイトより表彰式写真
中村良大Facebookアルバム: 知多半島ロゲイニングin鉄とランのまち東海市
通過した全コントロール証明などの写真アルバム。
知多半島ロゲイニング公式
ルール、結果等。
フィールドディスカバリー公式
知多半島ロゲイニングの後継?大会、FDG。

return むらよしギムナシオンに戻る