しだれ栗付近のカモシカ

長野! 日本のへそを走ろう 16.0934km

第12回 塩嶺王城パークライン10マイルマラソン 参戦記

2010年5月30日

日記

5月30日()大会当日 「高低差に参るマラソン」

松本市の南に、気になる10マイル(16.0934km)マラソン大会がある。5月はレースの端境期だったし、申し込み期限ギリギリで初エントリーしてみた。岡谷市・塩尻市・辰野町にまたがるコースの、特に塩嶺王城パークラインはドライブやサイクリングで大好きな道のひとつ。高低差300mと起伏に富んでいて面白そう。

鳥居平やまびこ公園

5時に起きて食事を済ませる。マラソンとしては短距離でスピード勝負となるので、シューズはアディゼロRC3、ソックスは滑り止め付きの五本指をチョイス。チャリで早朝の松本市街を抜け、五千石街道を塩尻峠へ急行する。あんまり疲れたくないのに、つい気が早ってロードレーサーを何台か抜き、松本から標高差430mの峠を越える。岡谷市側に少し降りて登った所がスタート会場の鳥居平やまびこ公園である。8時半。カロリーメイトを補給。こんな山の上にチャリで来てる奴なんて…もう一人いた。

受付で参加賞をいろいろ貰い、やがて開会式が始まる。木遣り唄にみんなで「ヨイサー!ヨイサー!ヨイサー!」。謎のウォーミングアップ体操にも参加してみるが、運動神経が悪い私にはついて行けないや。空は予報に反して晴れてきた。それでいて涼しくベストコンディション。タイムより順位が気になる難コースだけに、条件が厳しい方が面白かったかな。いや。

塩嶺王城マラソンマップ

前から二列目のポジションを確保し、10時に号砲が鳴る。普段登り坂からトレーニングしているのでスタートダッシュも行けるはず、と思い切って先頭集団に加わる。が、急な登りでびっくりするほど力が出ない。ひとりデュアスロン状態だから仕方ない? 集団に置いて行かれ、ズリズリ順位が下がる。ゼッケン300番台の男子30歳代クラス順位を気にしているのだが、あっという間に入賞8位圏外へ。得意なはずの登りで勝てないんじゃ、だめだこれ。

古戦場として知られる標高1055mの勝弦峠を超えると、長い下り坂のスピードレースになる。ペース配分なんて解らないから、呼吸の苦しさを調整するだけ。あんまり脚を使うと後半登れなくなるんじゃないか。でも負けたくない。クラス13〜14位あたりに落ち着き、チロルの森の脇を抜けてゆく。

祖母の故郷である小野集落まで降りると中間地点。30分を20秒ほど切ってはいるが、後半は塩嶺王城パークラインでの登り返しなので1時間切りは無理だな。招待選手である松宮兄弟の片割れが、ランナーを激励しながら颯爽と加速してゆく。ちなみに兄弟の見分けは付かない。ここから入賞を目指すなら私もどんどん追い抜いていかなきゃだが、ポジション維持が精一杯。呼吸を四拍子から三拍子にチェンジさせても、一人を抜いたら一人に抜かされる、そんな調子。懸念していたほどパワーダウンしてないのが救いか。もう給水を取る余裕はなくなりつつ、しだれ栗公園の坂を駆け上がってゆく。

フィニッシュゲート

残り5kmを切り、一番キツい坂を越えると道はダウンアップを激しく繰り返すようになる。4人の集団内で、もはや我慢比べの様相。苦手な下り坂は呼吸を二拍子にして全力疾走し、むしろ登りで三拍子に戻して調える。パークラインのハイライトで、熱い戦いが繰り広げられている…!
しかし、そもそも私の脚にスピードはない。集団の後方に下がって、勝弦峠からラストの下り坂に入る。あとさき考えずに最大限に回しても、全くスピードレースにはついて行けない。「自分は苦手だ、と決めつけちゃだめだ!」と思っても、その為の練習をしていなければ勝てるわけがない。あたしゃ武田晴信に負けた小笠原長時か。

辛うじて後続の追撃は振り切り、フィニッシュゲートになだれ込む。終わったー。すぐに完走証が発行され記録は1時間4分42秒、クラス13位。入賞8位には遠い走りとなり、くやしいなぁ。後半崩れなかったのは良かったので、あとはスピード能力を付けた上でクルマで来れば、などと早くも来年の構想を練りだす。アハハハハ。呼吸が落ち着けばまた走り出せるくらい余力が残っている。ステイヤータイプだしね。今までに無いような脚の使い方をした割に、関節を痛めた形跡もない。明日は酷い筋肉痛だろうけど。

参加賞・完走賞

さてレース前に貰った参加賞には二市一町の特産品が入っている。清酒「夜明け前」や卵かけごはん用「たまランチ」、チロルの森製石窯パン。それにフィニッシュ後に御柱りんごジュースも貰える。これで参加料三千円のうち千円は元が取れちゃう。表彰式を眺めながら石窯パンを食べる。くるみレーズンパンうめぇ。

最終ランナーもゴールしたようだし、今日のサイクリングを再開するとしよう。大会コースを逆回りするようにパークラインを走る。斜度9%〜11%の標識が点在。なるほど苦しかったわけだ。しだれ栗群生地にはカモシカが迷い込んで、ギャラリーを喜ばせていた。
小野から登り返すと、ローカルテレビCMでおなじみの(?)チロルの森。ゼッケンを見せると無料で入場できると聞いてやってきたが、どんな所なのか。楽しげなBGM、日曜だしまあまあの賑わいだが、一人で回ってもしょっぱい。安曇野の国営公園に負けず運営がんばってくれ。せめてソフトクリームぐらいは食っていく。

雲行きが怪しいのでペースを上げ、一刻雨に打たれつつも無事松本に帰宅。そういえば自主参加マラソンとしては最短距離だったがそれでも4'01"/kmと、キロ4分の壁を破れなかった。難コースだったとは言え課題が増えたかな?

塩嶺王城パークラインより諏訪湖 しだれ栗森林公園 信州塩尻農業公園チロルの森

結果

10マイルの部 リザルト
記録 1時間4分42秒 (最速者0:53:26, 最終記録2:4:11)
30歳代男子順位 13位 (/完走83名/申込95名中)
男子総合順位 32位 (/完走341名/申込402名中)
総合順位(女性・招待含む) 34位 (/完走379名/申込454名中)
※人数データは速報の張り紙から当日エントリー者等も推計した値で、正式ではない。
完走者数は2:10制限内にフィニッシュした人の推定数。
他に5km一般・中学生の部、1.8km小学生の部を含め726名規模の大会だった。

リンク

完走証
【動画】日本のへそ!塩嶺王城パークラインマラソン
岡谷市サイトによる当日の映像。
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