木曽駒ヶ岳登山日記 〜初めてのキャンプ登山〜

2002年7月20日(土)〜21日(日)

 7月17日夜、H瀬から電話が来ました。「20日に信州に登山に行くから、お前もザックを買え」。急な話でした。アンチ登山な私が山に入ることの是非を考える余裕はありませんでした。人に会う用事ができるってだけでも有り難いことだし。なけなしの残り銭をはたいてザックとカッパを緊急購入し、図書館で入門書を頭に叩き込んだりして、当日を迎えました。サイクリング部の後輩T村も参加。つくば市から徹夜でドライブしてきた車に私も乗り込み、駒ヶ根市に向かいます。そうみんな寝不足、大丈夫でしょうか。
 木曽駒ヶ岳の登山基地として駐車場は、早朝だというのに海の日というより山の日と言うべき混雑。フル回転しているロープウェー駅行きのバスに乗るにも、それなりに待たなくてはなりませんでした。我々は北御所登山口という所で途中下車。そのバスでは他に降りるパーティーがいなかったことが意外でした。みんな2時間待ちと言われるロープウェーで登るもんなんですね。
 弁当を食べて、標高1400mからの登山開始。だいたいテントだの寝袋だのコンロだの食料だのを、自転車に括り付けて旅をする事さえ常人の理解を越えているでしょうに、今度はそれを背負って歩くというのです。クレイジー! さっそく肩や足の裏が痛くなります。腰やヒザに爆弾を抱えているし、少し歩いてダメなようなら「ゴメンナサイ」するつもりでいました。しかし何とかなるみたい。
 それは、ゆっくり歩いてしっかり休憩をとることにもよりました。順位を競うようにぶっ続けで歩く行事が中高時代にあったもんですから、それがイメージを恐ろしくしていたんですね。また、時々分けてもらうキャラメルがとても効果的でした。それでも高度が増してくるとさすがに苦しくなるのですが。雄大な空間美に酔いながら、さらに上を目指します。
 下界は晴れていたものの、山頂が近くなるとすっかり霧。その切れ目に、千畳敷を見下ろすことが出来ました。ホテル直結のロープウェー、よく整備された遊歩道、絶え間なく羅列する人々。まるでテーマパークじゃん、「これは酷い…」。
 やがて山頂近くのテント場に到着。カラフルなテント群が霧の中に白っぽく広がっています。今まで異人種の村だと思っていた私も住民になります。キャンプ自体3年ぶり。それにしても猛暑の下界とうって変わってここは冷える。後悔するかもと思ったぐらい上着を持って来たのに、それでも寒い。食事は無洗米等を使って、なるべく水を大切にします。廃水もしません。水を使った歯磨きや洗顔もナンセンスってこと。
 御来光を拝む、という目的もありましたが、翌朝結局晴れませんでした。中央アルプスの主峰にして全国の駒ヶ岳の主、木曽駒ヶ岳山頂2958mに一応寄り、下山へ。時間的な都合でロープウェーを使う事にしました。千畳敷を見下ろすと、今日はそれがオアシスのよう。いざ自分が利用する段になると、勝手なものです…。たったそこまで降りるだけでも、下山苦手な足が悲鳴を上げてしまいましたが。チャリにしろ歩きにしろ、登りだけだったら楽でいいのに(?)。ちなみに千畳敷に切り立つ宝剣岳へは、小学生の頃登ったことがあります。記憶がほとんどないのですけど。
 こうして無事下界に戻り、温泉施設へ。湯水を湯水の如く使えるのが山頂とのギャップかな。あとは名物のソースカツ丼をおいしく食べて、帰路につきました。
 ザック・カッパ購入という投資をしてしまった以上、今夏のうちにあと1〜2回は登山をしようと思います。それから元のアンチ登山に戻る、のかなぁ。

→撮った写真全部で11枚はこちら(拡大可)。


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