だいたいスマホゲームのせいで2時間しか寝てないまま、松本から長野駅まで輪行する。これでも先週のコモロゲイニングの時より体調が良い。霧雨模様のなか、自転車を組んでサイクリング開始。ハーフマラソン大会の準備が華やかな須坂市を通過し、高山村のキツい坂を登って行く。山田温泉への分岐を左にスルーしてからの万座道路直登は、分かっていても心が折れそう。標高を上げるほどに時々陽が差し黄葉も美しいが、ほぼ霧の中。今の体力では一気に登れず、休み休みでようやく毛無峠に到達した。こんな天気では人気無く、足を止めれば無音の世界。ちょっと怖い。
しかし、いろんなものを失っても命だけは長らえている。ここが自分の原点という気さえしてくる。
そのまま群馬に突入する訳にも行かず、少し戻ってから万座方面へ。国道292号「志賀草津道路」に合流し白根山エリアは、まさに雲上の大展望。つい写真を撮るため足を止めまくりつつ、ほぼ予定通り14時過ぎに草津温泉まで下りる。全部電車・バスで来るより、七分の一に交通費を浮かせた。とりあえず天狗山スキー場のロッヂでホットカフェオレを注文して身体を温める。やがて電車やクルマで来たサイクリング部時代の同輩も集結。ペンション「陽のあたる場所」にチェックインする。誰か、同名のテレビドラマ覚えてないかなー。
草津温泉フォトロゲイニングの前日受付特典としてラスクやシュー菓子、救急セット等が貰える他、ミニゲーム「みつけて☆ケロフォト」が遊べるので外へ繰り出す。写真と同じ場所を見つけて地図に印を付けていくというもの。四人で温泉街をぶらぶらするのに丁度良いし、土地勘も付く。熱乃湯「湯もみと踊りショー」のチケットまで付く大盤振る舞い。こういうの独りじゃ絶対観ないからな。意外にメンバーがやる気を出し、指定11箇所のうち10箇所も回る。すっかり暗くなって、西の河原公園のライトアップが綺麗だ。
ペンションの部屋は並だが、コースで色々運ばれてくる夕食はどれも美味しく、またここに泊まりたいくらい。食後、今日ここまでチャリで輸送したコモロゲイニング3等賞のワインと、友人に預けておいたグランフォンドKOMOROビンゴ1等賞のなつまち地酒を開ける。地酒うめえ。まだ眠らないよう頑張って、宿の温泉へ。湯もみ板があって、ショーで得た知識が役に立った。
正直今日は疲れた。明日また元気になりますように。
目覚め良好。サッと朝風呂してから食事も美味しく、パンおかわり〜。宿をチェックアウトして大会会場の天狗山レストハウスに入り、入山届と昨日のケロフォトを提出する。神出鬼没感あるくさヤーマンや、キレッキレのダンスを魅せるゆもみちゃんが会場を沸かせる。こいつらもっと流行っていい。77チーム214名が参加とのことで、うち5時間クラスと3時間クラスが半々くらい。レクリエーション目的の自分らはもちろんお手軽3時間で、ファミリーの部を除き一般28組の中で競う。
9時5分頃、いよいよ緊張の配布地図オープン! 火山規制のあった前年と違い山頂の方にもチェックポイントが配されているが予想外にスカスカだし、雨が降り出す予報なのに突っ込んでも単に罰ゲームと思った。白根火山ロープウェイに参加者割引があるとは言え、利用は得策じゃないよと言う。それ以外は作戦もナビも仲間に任せ、自分は現在地把握と写真撮影に専念しよう。
全員集合の記念撮影をして9時30分、一斉にスタート。まずロープウェイ駅に向かうバス停に並ぶチームが多いけど、自分ら「チーム重戦車」はあまり山には行かず、街エリアでチェックポイント数を稼ぐ作戦。北へ向かう数チームと前後しながら、からまつ橋[88点]を撮る。全員一緒に行動し、写真にメンバーを入れるのがルールだ。ここまでの走行感覚で二万分の一地形図とのキャリブレーションは出来たかな。
ピストンで戻りトレイル入り。オウム岩橋[18]を渡り東回りへ。サイクリングロードは紅葉がいい感じ。生理検証ゴール地点[50]は細かい地図読みが必要で分かりづらく、仲間がいてくれて助かった。皆サイクリング部時代の合宿で、強制的に地形図読みをさせられていたのが強み。むしろ私のほうが頓珍漢になっている。とうとう雨が降ってきたので合羽着用。またトレイルに入り、そよ風の広場[70]、大谷池の青い橋[80]へ。ここからはだいたい舗装路となり、森の迷路[40]へ(後で地図を良く読むと短絡路があったかも)。
それにしても「だいたい歩きだよね」と言ってたわりにこのチーム、妙にノリノリで走っている気がする。街中は他のチームも多いので、チェックポイント一覧と同じ構図の特定と撮影レリーズを超手短に済ませて、邪魔にならないよう走り去る。余裕があればカメラをメンバーに預けて写真に自分も入ってみる。
昭和公園[58]で小休止と作戦会議。温泉街のチェックポイントは往路と復路の2回に分けて取ることになった。私単独では思い付かない、でも意外に効率的で面白い作戦だ。八十八ヶ所霊場[32]、平井晩村碑[25]と来てリー女史碑[28]への登り口はちょっと迷う。代わりにただの民家の一角で他チームが苦労していた弁財天[33]はすぐ特定する。
一旦中心街から南へ離れ、道の駅館内[35]、伊勢宇橋の碑[52]。ちょっとトレイルピストンとなる一の沢[98]が街エリアでは最高得点。草軽電気鉄道の廃線跡というロマンがある。元白根第3グラウンド[60]が最南端で、さあ戻ろう。疲れてきたので適宜歩きを入れつつ。ベビーカーを押して参加しているファミリーチーム、凄いなあ。
中心街に戻り、遅咲如来[23]は余計なダウンアップを避け上からのアプローチ。階段を下り、湯畑「草」の碑[15]、憩いの場[20]へ。この辺は昨日のミニゲームのお陰でだいぶ土地勘がある。白根神社東門[30]への激坂は仲間内でスプリントレースとなる。皆息が上がってしまい、再び小休止。西の河原公園に入り鬼の茶釜碑[12]まで、ほぼ無駄なく街エリアのチェックポイントをコンプリートした。
少し山エリアに入った所の13点を取りに行くかどうか、2対2で議論になる。分かれる意見をどうまとめるかもロゲイニングの醍醐味かも知れない。結局無理はせず、スタート地点へ戻ることにする。私も連日の激しい運動でそろそろヤバいから、まぁいいや。最後に時間調整用に残しておいた天狗山スキー場の熊出没看板[10]だけ撮り、制限に14分を余してフィニッシュする。ゆもみちゃんとくさヤーマンも一緒だ。
ルート記入用紙に合計点877点と書いて提出し、休んで待っていると上位チームだけ写真チェックを受ける方式。自分ら「チーム重戦車」も呼ばれたので、ひょっとして3位に入ったかも? とわくわくしながら表彰式へ。結果発表、3位チーム「あじのひらきなおり」789点、あれれ。しかも2位と1位は同点だと言う。ということはルール上、早々にフィニッシュした自分らの方が・・・優勝! 2位チーム「3丁目のタマ」はそうとうガチなスピードで走っているのを度々見掛けたのだが、途中で温泉にでも入ったのだろうか。
棚ぼたでも何でも、まさかの優勝で登壇。賞状と手作りゆもみちゃんトロフィーを受け取る。副賞にゆもみちゃんマグ、タオル、菓子は人数分、あと宿泊券2万円分! 昨日のケロフォトは採点が厳しく1箇所減点だったがギリギリ10位入賞で、ゆもみちゃん焼ゲット。さらにお楽しみ抽選会でもメンバー2人が何か当ててた。トップカテゴリーの5時間クラスではないが、これ以上望むべくもない結果を残した。作戦担当で最近はトレーニングも熱心なO戸、豊富なラン経験で的確なペースメイクが出来るH詰、決定権のある参謀役のH瀬、フォトロゲ慣れしている私という四人の力である。
5時間クラスのチームが戻ってくる頃、3時間クラスは解散。参加者割引が効く「西の河原露天風呂」で冷えきった身体を温める。ここ、有明温泉のよりだだっ広いね。昼食は遅くなったが豊作という蕎麦屋へ。すぐ温かい天ぷらそばが出てきたのが有難い。急ぎ私は自転車で長野原草津口駅まで下りる。輪行し、どうにか予定の草津4号に間に合った。
5年前、人生最悪の大敗北感に打ちひしがれながら乗った吾妻線に、今日は勝利の余韻で揺られている。自転車は無事だし、特別急行列車だし、不思議な気分だ。高崎で電車組の仲間とも別れ、新幹線で長野へ。最後は鈍行で松本に帰る。こういう雨の日のレクリエーションは登山だとつらみになってしまうが、ロゲイニングなら充分に楽しめる。このメリットが広まれば、今後ますます競技人口が増えるのではないか。
この大会は前日から遊べる仕組みがあるなどホスピタリティが素晴らしい反面、チェックポイント配置のプランニングに改善の余地ありかも。仮に5時間クラスで走力ある人と組んでいたら、そちらの優勝チームとほぼ同じルートを取っていて、やはりタイム勝負になった思う。ともかく貰った宿泊券もあるし、来年のGW明けあたり、また皆で草津温泉に来よう。(後日噴火の影響でロープウェイが廃止されてしまったので、しまった乗っておけば良かったかな・・・。)
合計得点 | 877/2000 | (最多点877, 最少点-92) |
コントロール数 | 21/39 | (最多21, 最少4) |
フィニッシュタイム | 2時間45分55秒 | (最早2:34'27", 最ギリ2:59'15", 最遅3:07'36) |
一般の部 順位 | 1位 | (/出場27組/申込29組中) |
総合順位 (ファミリー含) |
1位 | (/出場36組/申込39組中) |