スタート地点モニュメント

すべてのランナーに。すべてのボランティアに。すべての声援に。

第20回記念 長野マラソン 参戦記

2018年4月15日

経緯

長野駅

年明けから順調にトレーニングを重ねつつ迎えた、長野マラソン前一週間のスーパーウィーク。貧血を避けるべくいっぱい食べていたから、18%オーバーの体脂肪率は仕方ない…いやちょっとマズいかなぁ。金曜は疲労を完全に抜くため有休をとったが、高遠城址公園へサイクリングに出掛けていた。それよりレース中のカフェイン効果を上げるべく3日間だけコーヒー断ちをしているが、そのせいか少し頭痛がする。晴天の土曜、特急しなので長野市入り。車窓は桃の花が綺麗だけど、レース中に観る余裕はあるかな。しまったデジカメを忘れた。格安スマホで代用するしかないわ。

ビッグハット

長野駅から受付会場のビッグハットへは少し距離があり、シャトルバスを使うべきか毎年悩むところ。今回はストレスのない徒歩で移動する。受け取るシルバーゼッケンは十回以上参加の証、ボランティアさんに一言かけて頂ける。今回12回目だったか。大会は記念の第20回目で、例年より体制的に気合が入っている気がする。ブース出店でサプリやジェル類を買い漁り、歩いて駅へ戻る。ロゲイニングっぽい格好の人々が街を右往左往している。そういえば上田市からのウルトラオリエンテーリングが今日だったな。

ナンバーカードや買物

おやつに明治亭のソースかつ丼しかもヒレを摂っている間に雨が降り出してきた。西友で夜食を買い、アイスを頬張りつつ定宿の東横インにチェックイン。・・・あまりやる事がない。夜食とアミノ粉を摂って20時過ぎに就寝。

日記

4月15日()大会当日 「雨と夢の長野に」
ランナーを待つ中心市街地

いよいよ長野マラソンの朝が来る。早く走りたくて走りたくてうずうずしていた一週間だった。けれど体調のピークは今日に合わせてあるつもりなんだ。天気予報をチェックすると相変わらず雨なんだけど、長野にしては珍しく北東の風(2〜3m/s)で、このコースでは絶好のコンディション。味方につけるべく考えてペースメイクしたい。ホテルの食事をしっかり頂き、チャリティーエントリー特典のタトゥーシールを左ふくらはぎに貼る。

チェックアウトし長野駅へ。ランナー用乗車券で北長野駅まで、毎度の飯山方面行き気動車に乗る。雨は一旦上がったか、アクアウイング前までの徒歩路に傘は要らない。メジャー大会めいた雰囲気の会場に、出来たばかりのスタート地点モニュメントが人気を集めている。ウォーミングアップにメイントラックを使えるのはCブロック以上の特権、ぬかるみが無くて良い。だが一万人のモブの一人であることは忘れるな。トラックを都合3周してみると、減量失敗で身体は重く感じられるが、そういえば頭痛は去った。トップランナーたちのフォームは美しく、辛くなったらあれの真似をしよう。

小雨模様のウォーミングアップエリア

パワージェルショッツを噛み噛みして、アミノバイタル粉をポカリで流し込む。ウェアはほぼ例年通りでビニール袋を被るほど寒くもないが、雨よけのキャップと薄手の手袋はしておく。去年失速の原因だった靴紐はしっかりとね。荷物預けを済ませてスタートブロック「B」の中盤へ。高橋尚子さんが体操の指揮をとっていて、身体の冷えを遅らせることができる。雨がまた降ってきてやっぱり冷えるのだけど。秒刻みのスケジュールでゲストランナーの紹介等が続き、徐々に緊張が高まる。あれ、直前になってもビニール袋を脱がない奴が多いな。号砲は県の萩原清議員。

8時30分スタート。ラインまで13秒で済み、わりとすぐマイペースに持っていけた。当面は追い風とランナー風もあるし、楽にサブスリーペースを作れるよう落ち着いてパワーを調整しつつ。今年は長距離ペース走の練習をしておらずレース運びに自信がないので、とにかく無駄なく無駄なく。しかし消防団の喇叭隊がいるとつい両腕を振り上げてしまうな、よいさー。大自然の流れに乗るかのように善光寺前後のアップダウンをこなし、7km地点までにスタートロスは吸収した。雨なので給水は少なめに、3箇所目のエイドから3箇所毎にスポドリを貰う。

長野マラソン18マップ

東行き区間は向い風なので姑息に人の後ろに付ける。というか自転車競技と違って協調するという概念がランナーにはないみたいで、集団を作りづらくてもどかしい。風が強い土手の上では特に重要なんだが。若干脚を使いつつ、ようやく女1男2の集団を見つけ加わる。対面通行区間はもう男子トップ集団は過ぎ去った後で、女子トップは何とか見れた。YMCAポイントは曲の狭間。Mウェーブをぐるりとする公園は特に応援が凄くて、雨のなか元気を貰う。勢い、少し前の大集団に追い付く。これってもしかして・・・。

五輪大橋への20km地点。数日カフェイン断ちした効果はあるか、ここでカフェイン入りパワージェルを服用。さあハイになるよ。集団の前に出てみると、やはり3時間ペースランナーとゆかいな仲間たちだった。中間地点1:28'40"。気持ち、雨が弱まったか。そりゃ服も靴も乾いたほうが良い。去年ほどではないがまた少し靴擦れしている。折り返しがあって一部向い風区間となり、ペースの合う人がいなくてソロ気味。それならばと左いっぱいのインコースを攻めてみたり。トイレの心配はなくなってきた。

25km地点のホワイトリング前で配布される赤アミノバイタルゼリーもしっかり頂く。でもこれって、手指がかじかんでキャップを開けられない人もいるのでは。雨天にも関わらず沿道からの「頑張れ」「がんばえー」の声援がとても励みになるが、ここらへんは「あ、すごいー」ばかりになる。背後に大勢の3時間ペースランナーと(略)が迫っているからだ。ザッザッザッザッ!! んもう、引き離したい一心で27km、30kmの壁を突破していく。高速ガード下の真田太鼓が大迫力で、エイドも赤備えが映える。しかし追い風区間でも「ふたこぶラクダ」のアップダウン等に苦心して、なかなか思うようにペースが上がらない。もうちょっとアドバンテージが欲しいのに。

トップランナーがフィニッシュしたことを告げる空砲が、今年は土手道に上る前に聞こえる。それだけちょっと私が遅い。消防団喇叭はちょうど休奏中で、こちらは思わず両腕を振り上げるってことが無くて助かった? 間もなくザ・カナディアンクラブのトレーラー演奏、そして高橋尚子さんのハイタッチ。失速ランナーをかわして順位は上がっているが、ペースは維持が精一杯、いや少し落ちてないか。33km地点でクエン酸入りのパワージェルを摂り、あとは補給を気にせず駆けるだけ。

岩野橋を渡って35km地点からは強くなってきた風に向かう側の土手道。なるべく人の後ろに付けるにも苦労する。スタートからビニール袋をかぶりっぱなしの人が、バタバタ大変そうなのに案外速かったり、視覚障害者とその伴走者がスイスイ先を行ってしまったり。私も早くこの区間を終わらせたくて、脚と呼気に力を込める。心配していたペースダウンは最小限に抑えられた。(後日YouTubeに公開された38km地点の映像を見ると、3時間ペースランナーにぴったり追い付かれていた。ゆかいな仲間たちは大半が振り落とされていた。)

長野オリンピックスタジアム

残り5kmを切ればようやくサブスリーが現実味を帯びてくる。安堵するが、まだ油断はならぬ。順位を一つでも上げたいし、最後まで気を抜くな。ラスト2kmの直線路は追い風に助けられるも、どうしてもペースが上がらない。腕の痺れがいい感じ。左折して園路に入れば、もう思いっきり脚と心肺を苦しめても良いぞ。オリンピックスタジアムの人工芝に入り、ライバルと最後の叩き合い。バンザイする余裕なく、2時間58分49秒でフィニッシュ。後半ちょっと遅くなったが、最低限の目標は達成できた。終盤に競っていた人から有難うと言われる。いえこちらこそ。すぐに3時間の刻が来る。これで二年連続サブスリー、三年連続賞まであと一回だ。

よろよろと歩いたりストレッチしたりしていると、場内に上位表彰者を称える威風堂々の演奏が流れる。なぜかこっちが感極まって泣きそうになった。マラソン練習は年明けからの三ヶ月ちょっととは言え、積み重ねて来たものがあるんだ。実は一月に右膝を痛め、アイシングで騙し騙しトレーニングしてきた。結果、量(距離)は例年通り確保できたが質では落ちていた。長野マラソンは最高だが、今回3時間を切れなかったら最後にするつもりだった。

何とか夢は繋いだ。泣くのは来年にしよう。夢が叶っても、叶わなくても。

出店スイーツ

お絞り、タオル、完走メダル、ドリンク、アミノバイタルゴールド粉、おにぎりを高校生ボランティアさん達から受け取りスタジアムの外へ。もう脚がきしきし。そういえば雨は止んだね。荷物を受け取って更衣室で時間を掛けて着替え、号外を受け取りつつスタジアムの観客席へ。まだまだ続々とフィニッシュラインに、ランナーたちが吸い込まれていく。お楽しみの出店ブースで山賊焼きとクレープを頬張り、写真を撮り回る。青空が広がってきたが、風はさらに強くなってランナーを弄ぶかのよう。

最後の園路

ツイッターフォロー先の何名かはゴールしたようだが、今年も誰とも合わずシャトルバスでリーブ。車内テレビでダイジェストムービーを流しているのが嬉しい。篠ノ井駅で飲む缶コーヒーが旨い。普通列車をやり過ごし、また特急に乗るという贅沢で松本に帰る。S商店で小松の牛乳パンを買ってハイパーカロリー補給し、ブログ等をまとめる作業へ。今夜も早く眠れるかな。そうだ、目標達成の自分褒美にキャンプ用のガソリンストーブ(コンロ)を新調しよう。

結果

後日郵送された記録証
公式リザルト
記録 2時間58分49秒 (最速者2:13'54", 最終完走者5:15'09")
ネットタイム 2時間58分36秒 ※スタートラインからの計測参考記録
男子(一般)順位 308位 (/完走7268名/出走8285名/受付8749名/申込9537名中)
総合順位 320位 (/完走8485名/出走9793名/受付10373名/申込11306名中)
※人数は翌日発行の信濃毎日新聞や大会報告ページ、記録証のデータから順位に関係しない
ゲスト及びペースランナー(完走14名/受付19名)を減算した推計。
総合には女子及び視覚障害者を含む。
8:30気象: 天候雨,気温13.0℃,湿度85%,風向東,風速0.3m/s

リンク

オールスポーツによる写真
長野マラソン公式ページ
大会概要やコース紹介、公式記録、テーマソングなど。
RUNNET
各マラソン大会のエントリーや速報など。
オールスポーツコミュニティ
スポーツ写真サイト。(右のサンプル写真)

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