表彰台

スピリチュアルロードおんたけ王滝

第3回 おんたけ湖ハーフマラソン参戦記

2013.10.27[]

経緯

おんたけ湖ハーフマラソンマップ

日記

10月27日() 紅と黄とみどりのマキオー

木曽路はすべて山の中である。その中枢たる福島から西に折れ、さらに山奥へ進むと、どん詰まりに一時「第二の夕張」とも呼ばれた王滝村が残存している。尤も我々のクラスタには、やたら長距離なスポーツイベントが色々あることで知られる土地だ。今日の第3回おんたけ湖ハーフマラソンは、その中ではかなりユルい方だろう。

松原スポーツ公園の朝

前日から自転車でキャンプイン!とかいう構想もあったが、台風で開催が危ぶまれてたし、気温が低下しているし、長野マラソンの参加申込日だったし、そもそも現地でキャンプ出来るか分からないし…などと言い訳を並べて、けっきょく当日早朝にクルマで松本から向かうという安直な手段をとった。あまりに眠いので途中で仮眠を取りつつ、7時に会場の松原スポーツ公園に到着。道中の気温計によれば3℃という冷え込みの中、ダウンを着込んで食事などゆっくりと準備を進める。驚いたのが駐車場のクルマ。「名古屋、名古屋、名古屋、三河、尾張小牧、一宮…」。さすが愛知用水の水源地、参加者募集もそっちで盛んなのだろう。松本ナンバー地域にあって、まさか松本ナンバーがマイノリティになるなんて。

「あ…」顔が青ざめる。あろうことか参加通知書を忘れた。どうせ何とかしてくれるのだけど、その己のテンションの低さにちょっとショック。なんせ練習量が9月に20km、10月はこれまで75kmとあまりに少ない。体脂肪率も前夜計測で19.1%と、やる気のない体型だ。自己ワーストとの闘いになるだろうが、一応1:35'を目標とする。名前の申告で無事受付が受理された。ゼッケンにはフリースペースがあり、マジックで一言書く仕組み。それを沿道のボランティアが見て呼んでくれるらしい。自分も「重戦車」と書いてみた。参加賞は森林丸、クッキー、パワーバー、百草輝肌。去年もこの大会にエントリーしていたが、前月に交通事故で大怪我をし現地入りも出来なかった。受け取れなかった参加賞が後日郵送されてきて「来年こそは走ろう!」と心に誓った。それが実現する今日である。(ただし募集要項には「欠場ランナーへの参加賞郵送はありません」と書いてある。)

王滝川

寒いのでウォーミングアップしながら何度もトイレに行き、そろそろ集合時間。ウェアは長袖レーシャツにハーフタイツ、軍手とやや重装備。シューズは決戦用ではなく練習用だが今年の主役(アディゼロ)マナちゃん。9時に号砲が鳴る。中団からのスタートでラインまで14秒ほど。それから公園をぐるっと回って坂を下りて行く。ラストはこれを登るのか…。とにかく練習不足だから抑えて、抑えて…。

あれ、けっこう脚が回るな。気持ちのよいペースで走れている。これなら目標の4'30"/kmペースでなく、あわよくば4'15"/kmで行けるんじゃないか? 御嶽山こそ雲の中だが空は晴れて、御岳湖は風光明媚の秋。走っていれば寒くないし、こんな天気で走れて幸せ。去年の無念を晴らすに十分。自己ベストを目指せないもどかしさはあるが、楽しもう! ちょっとした登り坂は、ストライドを狭めてピッチを上げるように。時折強い向かい風が吹くので、集団走も重要になる。数人集団を作っては抜け出し、の繰り返しを一緒にやっている黒シャツランナーがいる。あの強気さに付いて行けるだろうか。当面のライバル。10km地点で42'29"、きっちり1:30'を目指すペースになっている。

御岳湖畔10km地点

牧尾ダム上の道に入り、小さなトンネルの先で折り返し。もう? ここで初めて給水を受け取り、復路への旅立ち。キリ番賞の50位を狙ってざっと数えてみたが、もうちょっと上位にいるようなので諦める。良い調子…だが練習不足の弊害で血の巡りが悪く、肩と脇腹の痛みが徐々に来ている。湖畔の登り坂でとうとう脇腹痛が悪化し、大きくペースダウン。朝食の摂り過ぎもある? 強気の競い合いをしていた黒シャツに置いて行かれ、もう一つ順位も落とし、もはやこれまでか。脚にキている訳じゃないのに悔しい、粘れよ。

粘った。あまり離されないようにじっと我慢しながら回復を待ち、ようやく楽になってくる。どうにかペースを取り戻して順位も回復。さらにライバルの背中が徐々に徐々に近付き、終盤とうとう追い越す。もっと距離のあるレースならもっと順位も上がるのになぁ。公園への登り坂を呼吸を三拍子に上げてこなし、さすがに脚が重いが会場のトラックでラストスパートに入る。しかし他部門のカップルランナーがバンザイでゴールテープを切るところを横から邪魔するのも無粋なので、ここは減速してゆっくりと後に続きフィニッシュ。それでも余裕の1時間29分06秒でゴールとなった。完走証はすぐ発行。総合748人中で33位も悪くはない。全体的にはさほど苦しむことはなく、楽しいレースだった。

フィニッシュエリア

そしてレース後の「どんなにゆっくりしても、どんなに食べてもいいよ」という開放感はハンパない。サービスのスポドリや豚汁を受け取ったあとは、ぴょんぴょんと写真を撮り回ったり、ブース出店で食べ歩いたり。万十、フランクフルト、五平餅、コーヒー…。歩き回ってりゃもう寒くない。公園の森林鉄道軌道も良い被写体。やがて別れの時は来る。結局「重戦車」と呼ばれることはなかったな。クルマで牧尾ダムに寄り静かに御岳湖を眺めたら、さよなら王滝村。また来るよ。疲れた体でのドライブは危険だし、塩尻などでやや混む箇所もあったが、無事帰宅。これで今年のランニングイベントはもう終了。膝の調子と相談しつつ、来年の長野マラソンに向けて練習していくことになる。

練習量の割に走力の縮みシロが少なかったのは歳のせいか。だとすると伸びシロも少なくなっているのだろう。その点は焦る。フルマラソンのサブスリーって今日のペースで倍の距離を走らなければならない。とても想像がつかないが、長野マラソンは予想タイム2:59'30"で申請してしまった。その約束を守るのは困難な道だろう。今日の結果に安心してはいられない。

結果

ハーフの部 リザルト
記録(グロスのみ) 1時間29分06秒 (最速者1:11'34", 最終完走者4:00'27")
男子30代 順位 12位 (/完走90名/申込119名中)
男子総合順位 33位 (/完走469名/申込574名中)
総合順位(女性含む) 33位 (/完走612名/申込748名中)
※10km、5kmの部を含め参加申込1134名の大会だった。

リンク

完走証
おんたけ湖ハーフマラソン公式
大会要項、結果や写真など。
スピリチュアルロードおんたけ王滝
王滝村の観光情報など。
RUNNET レポート&評価 第3回おんたけ湖ハーフマラソン
みんなの評価やレポート。

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