道の駅龍勢会館のめんま像

2013 RYUSEI HILL CLIMB

第16回 龍勢ヒルクライム 参戦記

2013.11.10[]

日記

11月9日()大会前日

関東地方のヒルクライマーにとって比較的アクセスしやすく、伝統と人気がある埼玉県秩父市吉田地区の龍勢ヒルクライム。ニコニコ動画の自転車クラスタにも参加者が多くて気になっていたので、長野県人の私も参加してみようと思った。今年はこれで5つ目の自転車ヒルクライムレース。例年は3つまでなので、ちょっと熱くなりすぎかも。とは言え9月頭の乗鞍が終わると練習をしなくなるので、脚力は寒いが。

レース前日の土曜。鉄道輪行するには遠回り過ぎるので、安直にクルマで現地に向かうことにした。支度の遅れを取り戻すべく中央自動車道をぶっ飛ばしたいところだが、元年式ポンコツアルトは4速までしかないし、88km/h以上出すと警告音がピーピーうるさい。燃費も心配なので、なるべく鳴らさないようにしながら山梨県の甲府昭和ICで下りる。ここから国道140号を雁坂トンネルに向かう。山に入ると紅葉真っ盛りで、予想外の動きをするクルマが多くて危なっかしい。私もゆっくり眺めて行きたいが、時間を気にして写真も撮らずスルー。

龍勢祭の打ち上げやぐら

有料トンネルを埼玉県側に抜けると、よくこんな所に道を通したものだという、さらに凄い山の中。帰りはまたこの道を走るのか…。へとへとになって小鹿野町両神のハマーズキャンプに着き、ゆっくりしてる間もなく自転車を組んで秩父市吉田に向かう。25分ほど走り、どうにか龍勢ヒルクライムの前日受付に間に合った。参加記念品のラバーウッドペン立てがいいね! どんより曇っているし、もう暗くなってきたので秩父市街への「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない(あの花)」聖地巡礼は諦め、椋神社(むくじんじゃ)と龍勢祭のロケット発射台だけ見てキャンプ場へ戻る。

ハマーズキャンプにて

先月に旧友4人で両神山に登山した時にも泊まった所だが、今日は他に客はおらず管理人も不在。500円を置いて好きに使っていいよと電話で言われたので、屋根のある所にテントを張り、クルマも横付けする。ケータイは圏外だし、まさに秘密基地といった様相だ。オリーブオイル掛けの素パスタとワリト…もといアルトバイエルンを夕食にし、近くの両神温泉であたたまる。体調そこそこ、明日がんばれる? 天気持ちそうだし。

11月10日()大会当日「気をつけろリュウセイ、相手は(カーボンバイクを)大人買いした大人だぞ」

これでもかという厚着で寝たが、それでもちょっと寒い朝だった。ゆっくり撤収をしてクルマは置いておき、またチャリで龍勢ヒルクライムの会場へ向かう。ウォーミングアップとしては短いくらい。誰にも知っている人に会えないだろう、と思っていたら、乗鞍連盟(チーム寿)のIさん達に遭遇してサプライズ。「むらよしなら50分で走れるんじゃない?」と煽られたので、じゃあそれを目標にしよう。

スタート前、めんまジャージ

このレースは車重6.8kg以上という規定があるが、自分のランドナーはその倍近くあるから大丈夫だ。まだ寒いのでアーム・レッグウォーマーを付けてからゴール行きの荷物を預ける。アミノ酸系サプリを用意し忘れたので、昨日コンビニで買ったソイジョイを食っておく。ボトルはいつもの塩水。乗鞍の反省を踏まえ、苦しくてもちょびちょび飲みながら走ろう。隣の人にビデオカメラマウントについて話しかけられたりしつつ、少しずつ高まる初参戦の緊張。成果をぶつける程の練習はしていないが、50分みっちり楽しもう、濃く生きよう! 9時26分、男子Dクラスの号砲が鳴る。

しばらくほぼ平地の県道71号を西に進む。あれ、先導のオートバイがあまり飛ばさず、楽に付いて行ける大集団のパレード走行になっている。「…しまった」青ざめる自分。ビデオカメラはスタートさせたのに、サドル下のICレコーダーはスイッチを入れ忘れちゃった。出来上がる動画は呼吸音がうるさくなっちゃうなぁ。やがて右折して県道363号のヒルクライムになるが、今回はその入口が工事中で狭い迂回路を通るから、さらにゆっくり。オートバイのクラクションが鳴りいよいよレースが始まった。と思ったら、確かにペースは上がるのだが先頭は牽制が入っているらしく、まだしばらくパレード状態が続く。

龍勢ヒルクライムマップ;全長16.4km標高差720m

が、登っていくうちにやはり練習不足の脚と心肺では集団からちぎられてしまった。@Norikura_1059さんからの「序盤は先頭集団に」というアドバイスは果たせたし、あとはマイペースで行こう。県道363号の起点部分を右に曲がると、灰色の大きな鳥居をくぐって林道区間へ。語り種となる激坂が現れ、みんな立ち漕ぎでグイグイ先に行ってしまう。自分はここだけフロント3段のインナーを使用して対応。やがて息切れした人達を抜き返してポジションを回復、さらに少しずつ上げていく。

なかなか山深くて、(限界)集落も点在していて、コースはいい雰囲気。苦しいけど、楽しいかい?「あと30分」とかじゃなくて、ずっと続くことを望むかい?

中盤から、白ジャージの人とマッチレースになる。そろそろ下り坂かな? とスピードアップしている所で「美ヶ原で見たよ!」と声を掛けてくれた。下りは飛ばしたいが、路面は少し濡れているし落ち葉もあるし、慎重に慎重に。落車する人もいたとか。また登りに入り、白ジャージの人に一時は離される。何とか射程内に食らいついて、後方スタートの速い人にタダ乗りして抜き返す。この仕掛けでどうやら勝負は付いた。残り1km、がんばる。

ゴール風景

腕が酸欠でキンキンになり、残り500mでちょっとスパートが緩む。あと200mも苦しい。抜き返されはしなかったが、人は「限界」の3倍は頑張れると言うし、ちょっと悔やまれるかも。まぁ今の力なりには追い込めたのは良い。石間峠(いさまとうげ)フィニッシュは50分55秒だった。ゼエゼエするが、最高に気持ちいい。

城峯山より両神山方面

荷物を受け取り、サービスの甘酒や固めの玉こんにゃくで少し温まる。早くもリザルトが貼り出されているのはいいね。このへんからでも武甲山が遠望できるが、せっかく山に来たんだから山にいこうぜ。歩いて6分、城峯山の頂にある一等三角点に立つ。展望台からの360°パノラマは見事。武甲山や両神山はもちろん、榛名山、赤城山などを背景に、眼下のダム湖や神社、紅葉もいい。雨の予報があって心配だったが、持ちこたえてくれた。自転車に戻ると、私の動画を観たのが自転車を始めるキッカケになったよという人や、ヒルクライム動画をよく上げているボヌールさんにも声を掛けて頂いた。今日は充実している。

ダウンを着込んで、下山用ルートを下りて行く。路面が良好とは言えず、パンク祭りと化しているようだ。無事スタート会場に戻り、これと言ってブース出店もないのでお別れ。宮沢賢治が泊まったと云う小鹿野町の旧本陣にある「ゑびすや」でわらじかつ丼を食う。味付きの薄く広いカツが、スナック感覚。店を出た所で消防ラッパの行進をやっていた。カッコイイ。また両神温泉に入ってからクルマでの帰途へ。

小鹿野町名物、わらじカツ丼

iPodが行方不明なのでオーディオは諦めつつ雁坂トンネルを抜け、甲府市内は酷い渋滞。疲れたので、買ったばかりのiPad Airを中央道双葉SAでいじりながらしばらく休憩し、あとは順調に…。ところが強い雨と風で、かなり冷や冷やな運転になった。50km/h規制が天佑に感じたし、音楽なんて掛けていたらぶっ飛んでいたかも。自転車のタイヤは太いのに、クルマのタイヤは細いんだ。

夜に帰宅、もうドライブなんてしない。iPodは荷物の奥から無事発掘された。これで今年のレースイベントは全て完了。さらに怠けるか、明後日あたりから頑張れるか。

結果

公式リザルト
時間
(全長16.4km 標高差720m)
0時間50分55秒866
平均19.32km/h
(最速者0:40:15, 最終完走者1:54:25)
男子Dクラス 順位
(35〜39歳)
32位 (/完走127名/申込148名中)
総合順位
(女子,MTB含)
210位 (/完走746名/申込856名中)

毎度のようにチャリ載動画を、ユーチューブに等倍速、ニコニコ動画に5倍速でアップする。5倍速編のBGMはカブトボーグとボンバーマンとガンズアンドローゼズ。カブトボーグは主人公リュウセイさんからの連想。MIDIが見つからなかったのでiPad版GarageBandで演奏してみる。耳コピも演奏技術もなっとらん。
ボンバーマンは先に動画を上げられていたボヌールさん作品からの連想、GN'RのNovember RainはICOさん作品からの連想と11月ということで。これらはMIDIからMac版GarageBandでお手軽作成。
という訳で「あの花」ネタよりはボーグ臭の強い動画になってしまった。ともかくこれで今年の動画制作も完了。来年はもっとクォリティアップできるかな。

ニコニコ動画:龍勢ヒルクライム2013(5倍速)
YouTube:龍勢ヒルクライム2013(等倍速)

リンク

JBCF我孫子事務所
一般社団法人 全日本実業団自転車競技連盟。龍勢ヒルクライムを主管。
JAPAN Frendship Cycleroadrace
JBCFのホビーレース部門で龍勢ヒルクライムを主催。

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