ゴール前最後の登坂

快感登坂! TOUR DE UTSUKUSHIGAHARA

ツール・ド・美ヶ原高原自転車レース大会2003 参戦記

2003.6.29[sun]

経緯

応援栞

四回目を迎えるこの大会に、昨年に続き二度目の出場となる。しかし練習といえば片道12kmの自転車通勤を最近始めたのみ。ハードな登坂トレーニングをしていた去年と比べると相当なタイムの悪化が見込まれる。そんななか東京へお出かけし、レース前日に夜行快速ムーンライト信州で松本に帰ってきたところ。帰宅して昼過ぎまで眠り、午後になってあわてて自転車の整備と大会の受付を済ます。時差ボケ必至。

日記

6月29日()大会当日
スタート集合

曇り空ながらベランダからは乗鞍岳が見えるが、今日登るのは美ヶ原。いつも通り納豆と卵の朝食を採り、VAAM缶を飲んで家を出る。浅間温泉の会場に到着し、ゴール行きのマイクロバスに荷物を預けて開会式を迎える。今年からジュニアの部も短縮コースで新設され、大本営の発表によれば参加登録者は2089名と、いよいよ規模の大きなイベントに成長した。号砲の刻が近づくとドキドキしてくる。

7時39分、ロードレーサーの部一般男子B(26〜30歳)の第1グループ100名がスタート。自分は後方から、「俺のランドナーに抜かれたらお前らおしまいだぞ」ぐらいのつもりでスロースタートを切る。
・・・登らねー。温泉街から早々と下から2番目のギアに落としてもキッツい。でも一番軽いギアにしてしまうと来年は登れなくなるかもと思い、激坂を我慢して登る。先にスタートしたクラスの落伍組が歩いているのは抜けるが、同クラス内ではここでアドバンテージを築きたかった。激坂が終わる頃、前方に同クラスのランドナーを発見。「ウソォ!」と呻き、あれと競走しなくちゃとペースアップを図る。しかしもういっぱいっぱいになり、完走のための守りに入らざるをえない。彼を目測することはもうなくなった。

ツールド美ヶ原マップ;全長21.6km標高差1,270m

気分的には1/3となる美鈴湖。もう1/3か、まだ1/3か。ここから先も気になるのは自分を追い抜いていく人のゼッケンばかり。同クラス内でも次々順位を落とし、追い付けない。「ランドナーがんばれ!」と声を掛けられれば手で合図するが、頑張れないや。なんせ無いもんは無いから漕げない。脚の筋肉も心肺能力も、急坂を制するための腕力も。

各チェックポイントで水を貰う。水が欲しいんじゃなくて、気分転換をしたいからだ。持病の腰痛も悪化し、チャリを降りる訳にもいかないから時々わずかな伸びをする。その度に減加速するのがまた負担になる。

去年ゴールしたタイムのころ、まだ第3CP過ぎの武石峠とか。去年がどうかしていたのか。依然脚は回らず、他の選手に抜かれるばかり。思い出の丘から展望がひらけるも、北アルプスまでは見えないなぁ。平坦路や下り坂でもやはりスピードには乗れない。頑張ってはいるけど頑張れない。無いもんは無い。そればかり。

天狗の露地へ次々ゴール

クライマックス、最後の登り坂に入る。下りでは猛スピードで抜いて行く241番が、登りではゆっくり。ロードレーサーってそんなに下りが楽なのか。ともかく最後の意地で抜き返し、あとはフロントギアをセンターに入れたまま。去年のような自分への「死ね!」号令は出せず、低レベルの限界にもがくのみ。フィニッシュ…。

急いでチャリを倒せる場所を探し、へたり込む。今の私なりには力を尽くせた、そう思いたい。こんな走りでも、完走のご褒美『冷やしトマト』は平等に受け取れる。あと前日に参加賞で貰った『パワーバー』なる謎の食いモノをむしゃむしゃする。
今年はデジカメを買ってあるから、フィルムとか気にせず写真を撮りまくれる。ゴール周辺も、下山中も。霧が多くて、良いショットを作るには工夫が要るなぁ。いや写真撮影に来たんじゃねーぞ。

霧の高原をゆく 女鳥羽川源流 途中の美鈴湖

無事下山し、帰宅して風呂と昼食を済ませてから会場に戻る。人ごみを掻き分け、壁に張り出されたリザルトを確認。タイムも悪いが、順位がクラス133位。とうとう半分より下になってしまったか、ぐやじい。
まぁ最低目標の“完走”だけは一度も足をつかずに果たせた。こんなんじゃ暫くWeb参戦記とか書く気にはならないだろうが、とにかく今後リベンジの機会を得たい。酒嫌いの私が珍しくビールをあおり、寝る。

結果

公式リザルト
時間
(全長21.6km 標高差1,270m)
1時間43分36秒 (最速者1:01:40, 最終完走者3:15:36)
ロードレーサーの部 一般男子B 順位
(25〜30歳)
133位 (/完走216名/申込243名中)
総合順位
(61歳以上,女子,MTB,リカンベント含)
886位 (/完走1851名/申込2073名中)
他にジュニアの部完走26名/申込27名

リンク

JCA(日本サイクリング協会)
ツール・ド・美ヶ原やマウンテンサイクリングin乗鞍などの主催団体。
TRI-X
トライアスロン専門サイトだがヒルクライムイベントのエントリーやリザルトも扱う。

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