まずまずの好走を果たしたつがいけサイクルクラシックから3週間。年間でいちばん重要視しているヒルクライム「ツールド美ヶ原」が始まる。4年ぶりに自己ベストを更新するチャンスでは?との意気込みはあるが、平日朝練や休日試走で得られるデータからは厳しいところ。
梅雨時で今一つな天候になりがちなこの大会、今年も予報が二転三転し気をもむ。とりあえず前日受付は晴れ。13時の開始直後は行列になっているので、先にブース出店でLサイズのレーパンを買っておく。今までのMサイズに比べて腰痛が軽減するかも知れない。あとは参加者500円のホットプラザ浅間に入浴したり、ぴっこのジェラートを食ったり。試走などはせず、疲労回復に専念する。体重60.2kg、体脂肪17.8%は去年とほぼ同じ。
夜は雨が降る。
体調十分、雲間から陽光が射しこんで良い日和に、いつも通りの朝食。通勤・買物・旅行・レース兼用のランドナーで10分弱走れば、荷物預け時間ギリギリに大会会場に到着する。約2000人の参加者たちを一見して、痛ジャージが増えたなーという印象。ウォーミングアップは野球場周回路をジョギングで2周、これで念入りのつもり。市内のトムさんに声を掛けて頂きつつ、パワージェルや金色のアミノバイタル粉末を補給する。例年通りすぎて上がらないテンションを、意識して高揚させていこう。今から1時間30分の間に、トレーニングの成果を凝縮させろ!
ロードレーサー男子Cクラス(31〜40歳)は約90名ずつ5組に別れてスタート。多分若い方からの順番になっており、自分はそのうち4番目の7時59分に号砲を受ける。ちょっとイヤなアンクルバンドによるネットタイム計測で、ライン通過まで10秒。それから浅間温泉の坂を、そこそこ必死で前を追う。激坂区間に入り気が付くと、自分の後ろはずいぶん離れている展開。これはこれ以上遅れられない。激坂終了部で7'47"。
ちょっと苦しくて、保守的なギア比で進む。美鈴湖畔の平坦路を経て第1チェックポイント19'52"。一応戦えているってところ。呼吸はまだまだ苦しいが、数名のライバルが固定さてれくる頃、気を確かに! 参加者名簿でマークしておいた選手数名が上がって来ないのが気がかりだが、競うのは今近くにいるライバル達で十分だろう。渋池過ぎの緩いところで赤いアミノバイタルゼリーを補給。この時ややスピードが落ちてしまうが、後半への投資になれば良い。
第2CPが37'08"。まだ戦えているが、脇腹が傷んでくるのでしばらく我慢の走りとなる。ゼリーが合わないのかなぁ。そのうち収まり、集中力が課題の後半へ。レーパンをLサイズに替えといたおかげで腰痛は軽く、ペダリングの妨げにはならなかった。代わりに何故か両肩に疲れを感じるが、大した問題じゃない。ライバルに大きく置いてかれない、むしろ追いつき追い越したりもする粘りの走りで、ストップ坂などの難所もクリアしていく。
この区間だけは自己ベスト級だったと思う。第3CP1:08'45"。厳しいが、まだ諦める時間じゃない。武石峠では毎度「ランドナー頑張れ!」との声が掛かり嬉しい。攻めろ。でも思い出の丘手前の腰痛坂と呼んでいるところは本当に苦しい。脚、ゴールまで持つのか。
雲がかるハイスピードバトル区間に入り、近くにいる選手はスタート別組の1名。前に出るほど脚がないし、あまり長い距離をドラフティングするのも悪い気がして遠慮が入る。若干の向かい風のなか、楽ができないじゃん。武石峰からの大下りはもう2〜3名を加えてドッグファイト。景色どころじゃないけど、すげー楽しい。勢い登り返しで一気に抜き去り、焼山からの大下りへ。左右はレンゲツツジの緋色に染まる。
でもやっぱりランドナーだと下り坂で余計な脚を使っちゃうな。最後の登り返しはとうとう勢いが付かず、ガンガン抜き返される。もうノロノロでラストの「死ね坂」。うぅ、力が出ない。呼吸を倍にして出来る限りは回しつつ、フィニッシュラインを通過する。手元の時計で1:22'31"。公式はネット計測のため10秒縮まるが、それでもベストより40秒落ちで、過去3番目の記録となった。
悔しさで顔がくしゃくしゃになる。しかし直後にそれを覆い包む満足感、全力を出し切った感。このコースを完走した時の多幸感はピカイチだ。ああ、終わっちゃった。塩付きの冷やしトマトが旨い。
山頂の王ヶ頭まで歩く予定はどうでも良くなり、うだうだする。乗鞍仲間のKさんがボランティアで車列の誘導をしている。やがて、先週一緒に試走したNorikura_1059さんと下山開始。レース時より雲が晴れて、写真日和となった。武石峰はレンゲツツジこそ不作だが、青い空に高原の緑が映え「来て良かったなぁ…」という声が聞こえる。私には見慣れている風景も、今日は格別。でもアルプスまでは見えてないし、きっともっと良い景色になる年があるよ、今回DNSのkinottyさん…。
思い出の丘を過ぎれば、あとは樹林帯を黙々と降りていく。去年あたりだったかの自転車死亡事故現場には花が供えられていて、そこだけ目を閉じる。生きていれば、今日は一緒に戦っていただろう。知ってか知らずか、闘いを終えた戦士たちが一体感のなか下山していく。サイレン聞こえなかったし、今年は救急車沙汰は無しか。でも後で聞いた話、やっぱり大怪我した人はいたらしい。
大会会場に戻ればサービスの豚汁、温かくてうめぇ。ミス松本さんたちが手渡しすおしんこ餅も、冷えててうめぇ。一旦帰宅して、昼食後また会場入りする。「じぇじぇじぇ!タコスだじぇ!」というネタツイートの為だけにタコスを買い食いしつつ表彰式を眺め、お楽しみ抽選会…は今年もスカ。はいおしまい。
さて、今回の自分に何が足りなかったのだろう。長野マラソンが終わってから始めた練習の期間が短かったうえ、そのマラソンも急仕上げだった。つまり去年秋の骨折事故の影響を引きずったと言えるが。だが、みっともなく被害者ヅラするのはこれで最後だ。年間のメイン大会が終わったとはいえ、燃え尽きる訳にはいかない。今年は好走続きなので、7/27-28の鳥海バイシクルクラシックもそうありたいし、9/1のマウンテンサイクリングin乗鞍こそ自己ベスト更新を狙いたい。・・・と毎度の皮算用。モチベーション持つかなぁ、暑い日々に。
時間 (全長21.6km 標高差1,270m) |
1時間22分21秒409 | (最速者0:59:42, 最終完走者3:24:20) |
ロードレーサーの部 一般男子C 順位 (31〜40歳) |
97位 | (/完走396名/申込451名中) |
総合順位 (61歳以上,女子,MTB,リカンベント含) |
335位 | (/完走1667名/申込1917名中) 他にジュニアの部完走34名/申込40名 |
つがいけに引き続き、コンツァーローム2での動画撮影に成功。今回はサドル下ICレコーダーも無事作動していた。やはり、同じ美ヶ原コースを見比べるとデジカメよりずっと安定している。来年はもっと天気が良くなって、もっと良い動画が撮れますように。