栂池自然園の水芭蕉群生地

松本〜栂池高原自走キャンプツーリングと

第24回 つがいけサイクルクラシック2013 参戦記

2013.6.8[]-9[]

日記

6月8日()大会前日 ポタリング小谷んぐ
青木湖

松本市から小谷村(おたりむら)までならわざわざクルマを使うまでもないし、そう時間も掛からないだろう。そう油断していたら自転車の出撃が昼の12時半と遅れてしまった。明科〜池田~大町ルートを北上するが、けっこう向い風。今日はあまり脚を使いたくないから悩ましい。木崎湖畔にある海ノ口駅の様子を少し伺い、佐野坂峠を越えて白馬ジャスコで買い出しをした以外は寄り道できなかった。

新田民宿街から「塩の道」千国街道は姫川沿いの国道148号を離れ、西側にちょっと登る。前日受付は16時まで。諦めて当日に回そうとも考えたが、風切地蔵を過ぎてギリギリ10分前、松本から65kmくらいで栂池高原の大会受付体育館に到着した。明日の朝にバタバタするよりは良い。

第24回初夏の北アルプスヒルクライム つがいけサイクルクラシック
参加しようと思ったきっかけは誰かのツイートだった。4年前までは「つがいけサイクル」という名称だったそうで、乗鞍・八ヶ岳・鳥海に次ぐ開催回数を誇る。元祖日本三大ヒルクライムを自称し、実業団の「JBCF 栂池高原ヒルクライム」も同時開催される本格的なコースが魅力だ。そのためプロツアーの選手など、屈強なサイクリストたちで寂れた旅館街は俄に賑わっている。

つがいけ雪どけサイダー

そこを抜けた第2駐車場が、キャンプの許可地。他にも何張りか居るが、自転車にテントを積んで来ているのは自分だけっぽい。これがほんとのサイクルクラシック、なんちゃって。参加記念品の強炭酸な「つがいけ雪どけサイダー」をあおりながら、テント設営や自転車のキャリア外し、ビブの取り付けなどを行う。これでレースの準備は完了だ。なお、虫除け必須。

腹を空かせて街をぽたぽたするが、食堂はシーズンではないみたい。唯一?開いていた喫茶「憩」で夕食とする。なかなかのソースかつ丼、冷奴の梅ソースがけが疲れた身体に美味しい。コーヒーもいただく。参加賞の無料券で入った「栂の湯」は、露天こそないものの源泉掛け流し。他に客がおらず独り占め状態で、ストレッチし放題。腰痛よ引いてくれ。

テントに戻って夜食をとり、歯磨きのため外に出るとさすがの星空。ずっと眺めていたい。雨の気配がない週末で助かる。

6月17日()大会当日 ナナハンクライマー
つがいけサイクルクラシックコース図;全長17.1km標高差1200m 栂池高原から白馬三山

迎えた当日の朝、テントを出ると文句なしの晴天。青い空に後立山連峰の雪渓が映える。4月の長野マラソンとは対照的な空だし、暑くなりそう。キャンプ地に熱心にローラーを回してる人たちもいるし、自分もウォーミングアップに出よう。心配していたほど昨日の疲れはなく、坂道も楽に登る。田に白馬連峰が映る地点は、みんなの記念撮影スポットになっている。そこからスタート地点の白馬大池駅前までけっこう下りる。途中にある川内神社前で軽く合掌。川内ってだけで、何か実業団より速く走れそうな気がするではないか。

下山用の荷物を預け、男子Dクラスの最後尾に陣取る。なるべく多くの被写体が欲しいじゃん。今年から活用しているウェアラブルカメラContourROAM2、自転車レースで使うのは今回が初めて。それとランドナーを珍しがって話しかけてくれる人がいるから退屈しない。初参加となるこの大会は全長17.1km、標高差1200m。試走もしていないが、美ヶ原林道の武石峠までに近いコースデータと、実力が近い方のユーチューブ動画から、タイムは1:05'〜1:10'あたりを予想。気持ちのテンションはどうだ。生きている実感を得られるのはこの先わずか1時間余なんだぞ。力を出し切ろう!

スタート白馬大池駅前

実業団クラスに続いて一般もスタートを切っていき、男子Dは9時18分に号砲を受ける。さあ追え追え〜。序盤は激坂とされるが、インベタ走法を多用してもフロントトリプルのうちセンターだけで間に合った。わずかな下りはアウターも使う。そのあと応援の人もそこそこ多い旅館街は頑張っちゃうところ。右に自分のテントを見て、スキー場へ登っていく。調子は悪くないと思う。

ゴンドラ中間駅の白樺駅前から、いよいよ狭くガタガタした管理用道路に入る。これがつがいけだ。ちなみに普段でも一般車は通行禁止だが、自転車はOKとのこと。冬はスキー場の「林間コース」となる、7%の安定した斜度が続く。ゴンドラはのどかに空をゆくが、地べたでは今まさに熱い闘いの最中。中間地点で32'44"、例の動画より遅れてるぞ。課題の腰痛が悩ましいし、今日はやっぱり暑いのかな…。満タンのボトル塩水がみるみる減っていく。この規模の大会だと途中給水所は無い。

栂池高原スキー場ゴンドラ

先にスタートしていて、追い抜いたはずのMTB2台が抜き返してきた。また抜いても抜き返してくる。この競い合い自体は面白いのだけど、2台並んでブロックするような動きをするから、正直ウゼェ。ぜってー負けねぇぞ。集中力を切らさないように登るうち、ゴンドラ・ロープウェイ乗り換え地点までには例の動画に対しアドバンテージを築いた。これなら行ける。もう少し頑張ろう。参加ポイントだけが目当てと思われる実業団選手をぽちぽち抜きつつ。

もう下山組が対抗してきているので道はさらに狭い。ロングスパート気味に、ようやくMTB2台をぶち抜く。もう前に出るスキを与えたくない。しまったスパートが早すぎたか? 一度呼吸を整え直すか? ってところでゴールが見えてきたのでもう一目散。結果としてタイミング良く力を出し切り、フィニッシュタイム1時間7分30秒。まさに予想タイムの真ん中ドンピシャとなった。いいじゃんいいじゃん。ただし冷静にこのタイムから美ヶ原を予想すると、自己ベスト更新は厳しいというのが現実だけど。

残雪の栂池自然園

雪の壁に自転車を立て掛け、下山用の荷物を受け取り軽く食べる。ロープウェイ終着駅のあるゴール付近は展望なし。こんなところでくすぶっていては勿体ないので、もう少し歩いて登る。そこは栂池自然園。300円払って入場すると、バーン! 雪原と白馬三山の大絶景。これがつがいけだ!
あまりに残雪が多くて歩けるのはごく一部だけど、どうせあまりゆっくり出来ないから良い。自転車ヒルクライム専用にしている使い古しジョギングシューズでつるつる滑りながら奥へ行くと、一部の雪解けポイントが水芭蕉の群落になっている。カメラマンが大勢。空には飛行機雲。雪で眼が焼けそうだ。

栂池高原俯瞰

自転車に戻り下山へ。登り終わった時の「気持よかった〜」ほどではないが、これも気持ち良い。レース中はゆっくり眺められなかった景色を見る楽しみもある。美ヶ原までは見えないが、あれは聖山かな。下界は栂池高原の旅館街。白樺駅前で計測チップを返却すればもうひと息で会場に到着。サービスのおにぎり&豚汁を確保し、体育館に入ると完走認定証がテーブルに並べて置いてある。自分のを勝手に持って行く方式のようだ。タイムは手元の時計と同じ。Dクラス完走68名中20位だった。

ベースキャンプに戻りキャリアの付け直しとテント撤収作業。さらにもう一度会場へ行き、表彰式を途中まで見ていく。一応輪行袋を積んできてあるけど、美ヶ原や乗鞍に比べれば短かったレース。体力は余ってるし帰りも自走でよかろう。「機材」を積んだクルマに次々抜かれるが、何だか優越感がある。

大出吊橋

帰りは時間の制約がないので、少しツーリングらしいことをしよう。という訳で白馬の大出吊橋へ。奥の遊歩道からは、姫川越しの白馬三山が絶景。調子よく佐野坂峠を越えればあとは下り基調。海ノ口駅で少しゆっくりし、近くのアヤメ園も寄っていく。疲労体ながら大町からは追い風もあって、北アルプスパノラマロードをアウタートップでぶっ放す。17時前に無事帰宅。帰路は73km走行。さすがに疲れたが、キャンプツーリングとヒルクライムの自転車二大趣味を一度に味わえ、とってもお得な週末だった。たっぷりの水分とタンパク質を補給して、日常に戻る。

結果

完走認定証
公式リザルト(実業団を除く)
時間
(全長17.1km 標高差1,200m)
1時間07分30秒606
平均15.19km/h
(最速者0:54:52, 最終完走者2:42:50)
ロード男子Dクラス 順位
(35〜39歳)
20位 (/完走68名/申込77名中)
総合順位
(女子,MTB等含)
94位 (/完走539名/申込597名中)
※併催の第17回JBCF栂池高原ヒルクライム(実業団)は完走359名/申込382名
その中で自分より速かった選手が277名いるので、
全て含めると順位370位/完走898名/申込979名中となる

さてヒルクライムレースでは初めて使用したContourROAM2による自転車載映像。去年まで使っていたデジカメよりずっと広角なので、思い切った手ぶれ補正が掛けられるようになった。しかしユーチューブ向けの等倍速版では誤って補正オフで出力し、それに気付かぬままアップロードしてしまった。
またサドル下に仕込んだICレコーダーによる録音は、操作ミスで失敗。カメラが拾った音声をそのまま使わざるを得ず、場所的に呼吸音を大きく拾うのが残念だ。という訳でこちらもまだまだ課題が山積みである。
ニコニコ動画向けの5倍速版は、今年はおとなしめのBGMで行こうと思う。

ニコニコ動画:【Contour】つがいけ2013自転車載5倍速
YouTube: つがいけサイクルクラシック2013自転車載(等倍速)

リンク

ALL SPORTS写真のサンプル
つがいけ高原公式
つがいけサイクルクラシックの情報はあまりない。
JBCF栂池高原ヒルクライムレポート
同時開催されたプロツアーの模様。
スポーツエントリー
イベント情報、エントリーサイト。
MSPO Entry
イベント情報、エントリーサイト。
オールスポーツコミュニティ
スポーツ写真サイト。(右のサンプル写真)

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