秋葉街道再び・・・
我らが筑波大学サイクリング部は今年、久々に新入生が多く入ってくる好調ぶり。私は、今回のゴールデンウィークは出身キャンピング班にこだわらず、ファーストラン班(主にレーサーで旅する班)の合宿にでも参加するつもりでいたが、諸多の事情により、結局またキャンピング班合宿への参加となった。
しかも合宿地は3年前に経験がある長野県秋葉街道。あの時はサイクリングに目覚めてしまった歴史的なツーリングだったが、同じ場所でもう一度合宿だなんて、勿体ない気がする。でもまぁ、それでも何か得られるものがあるのだろう。
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5月2日(土)杖を突きたくなる峠
最近、つくばの近くに新しく開業した“JRひたち野うしく駅”から朝早い電車に乗り、東京経由で信濃路へ旅に出る。あずさ2号なんかではなくもちろん鈍行だ。4人来るはずだった新入生はなぜか2人に減っていた。ドタキャンがまかり通る時代ということか。気持ちは判る。とにかく合宿メンバーは6人となった。
長野県に入って諏訪湖の手前にあたる茅野(ちの)駅で電車を降り、輪行袋に詰めておいたバラバラの自転車を、駅前で組み立てる。ここからサイクリングのスタートだ。茅野は、北にある白樺湖など避暑地へのベースとして有名な街だが、今回我々が向かうのはひたすら南。
まずは約600mアップの杖突峠。杖を突きたくなるほど大変な峠。3年前も登ったはずだが、しかし道中の記憶がほとんど残っていないことに気が付いた。やがて峠の展望ポイントが見えてきた。ここで私とM下先輩がスプリント勝負! これに割り込んできたのが何と1年生のI上君。結局レースはM下先輩の勝利だったが、頼もしい新入生が入ったものだ。
峠からの景色は、曇っていて八ヶ岳などは見えなかったが、眼下の街を見下ろすのはやはり気分がいいものだ。
国道152号線をひたすら南下するのが秋葉街道ツーリングの基本形だが、今回の合宿では、杖突峠で東に折れ、入笠山方面への林道でやや遠回りしてみるルートを走ってみることになった。ここの林道は舗装されていて、しかも交通量が少ないから快適。
しかし小雨模様になってきてしまった。するとそこに千代田湖畔キャンプ場発見。今日はここまでとなり、定番のカレーを食べてテント泊。明日の天気は・・・。
5月3日(日,憲法記念日)雷をよけるゲーム
ロマンチックな湖畔の朝。いい天気になるかなー、と思ったら、尾根づたいのダート道に入るなり土砂降り。おまけに雷が鳴り出した! これは誰か雷に打たれるかも知れない。こんな所で死んでたまるか。山道では各自フリーペース走行なので、私は大急ぎで山を降りた。I上君曰く「中村さん、ダートの下り速いっすねぇ。」…逃げ足が速いだけだ。
長谷村にある公園の東屋で雨をしのぎつつの昼食。ドロヨケのないMTBゆえに泥だらけになった1年生二人はさすがにブルーそうだ。公園の水道をかぶるようにして泥を落としていた。こういう時、私やI島の乗っているランドナーは有利だ。ちなみに新入生S坪君はコンビニカッパ。この点では私の後継者となってくれそう。安くて便利だよね?
さらに南へ、分杭峠への登りで、急に今度は天気が良くなってきた。南アルプス千丈ヶ岳がきれいに見える。
600mアップして分杭峠。崖崩れの復旧工事で通行止だったが、二輪車なら何とか通れる幅が残されていて事無きを得た。
峠を下りて大鹿村。少し寄り道した所に鹿塩温泉が湧いている。3年前は素通りしたが、今回は班長K林女史の執念により入浴。湯を舐めてみると、確かに塩っぽい。
キャンプはGW休校中の大鹿小学校にて。3年前の面影はわずかで、校舎は新築だ。ここでカメラマンM田先輩合流。メンバーは7人になった。校庭からは、まだ雪渓を残している赤石岳が、夕日に映えて文字通り赤く見えた。夕食はスキヤキもどき。
(こういった日常と離れた旅先で、片付け忘れていた心の中の問題を、ひとつひとつ解いていく。それができるだけで、旅に出た価値は十分に見い出せる。)
5月4日(月,国民の休日)ランエボと勝負か!?
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5月5日(火,こどもの日)深い山道を抜けて
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ハードになりがちなGW合宿が、4日間と、例年に比べ1日長くなって、より大変だった今回の秋葉街道だったが、頼もしい1年生達、そして天候の変化にも恵まれて、楽しい合宿になったと思う。また、個人的にも精神のリフレッシュができて、旅の有難みを感じる4日間であった。しかし体力の落ち込みは、どうにかしたいと思う・・・。