お手頃なツーリング
この秋合宿、自分がキャンピング班班長として班を率いるのは最後になる。それだけに「合宿をしっかりやろう」という意気込みは強い。
メンバーには新たに初参加一年生をひとり加え、さらにファーストラン班からも2人が合流。しばらく小人数での班合宿が続いていたので、今回計12人に達したことは嬉しかった。人数が多くなると、走行時は安全のためさらに複数の班に別れ、少し距離を置いて走る。
コースは、つくばから比較的近くてしかもアップの少ない、お手頃感のある南房総になった。しかし平地、山、海と変化があるのでやはり楽しみな合宿である。
11月26日(水)意外に山深い房総丘陵
相変わらず旅の初日は完徹のまま、“輪行”で千葉県市原市の八幡宿駅へ。自転車でここから南下する計画である。やっぱり皆眠いらしく、いきなり道を間違えてあさっての方角に走り出すあたり。
走行中の班は2つ。今日は「こどもの国(で遊びたい)班」と「鴨川シーワールド班」だ。私はシーワールド。やっぱりあのCMは忘れられない「イッイッイッ」・・・(注:関東ローカル)。
国道の大多喜街道を走っていると、小湊鉄道の踏切がある。我々は丁度それに引っかかった。おっ、これから列車が目の前を通過するぞっ。するとなぜか私の顔を伺う班員たち。どうやら相当の鉄道好きだと思われているらしい。私の顔はほころんでいただろうか。
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11月27日(木)山、海そして温泉
夜中、秋雨前線が通過したのか風雨が激しかった。テントは炊事場の軒下に張っていたので事無きを得、これはラッキーだった。しかし朝食後ゆっくりしていたら、キャンプ場の管理人が来てしまった。あらら。勝手に泊っていることに関して相当不機嫌な様子で、班長の私が対応に当たったが、半ば喧嘩状態になってしまい、班員にはずいぶん居心地の悪い思いをさせてしまった。二度と来ねーぞこんなキャンプ場!
気を取り直して班分けをし、ラン。何事もなかったかのように、というより、皆が雰囲気の修繕に努めている感じ。今日はとてもいい天気で、ぽかぽか暖かい。「秋合宿は寒い」という概念を覆えされた。上半身はTシャツ一枚で十分だ。さすが南房総。ちなみに昨日の怪我は回復してきて、なんとか旅は続行できそうだ。
養老渓谷沿いの県道から、さながら秘宝館の入り口のような門をくぐって沢に下りると、そこには緩い傾斜の岩肌を滑り落ちるように養老大滝(粟又の滝)が。辺りは木が繁っていて薄暗く、幻想的な景観だった。
そこから麻綿原高原へ。一級河川養老川の源流にあたる。私は源流域の神秘的な雰囲気が好きだ。ここら辺はアジサイの名所で、開花期にまた来たい。
そして清澄寺に向かうのだが、道を間違えて不要なダウンヒルをしてしまった。さてこのまま清澄寺を諦めて坂を下りるか、登り戻るか。意見が別れた。しかし後悔のない合宿にしたいと思い、班長権限を乱用して「登り戻り」を決議。間違っていないと思う。しかし寺自体はそれほど面白いものでもなかった。
いよいよ海岸に出て、砂浜で昼食。やっぱ海って好きだなあ。
安房鴨川駅では、メンバーの一人が都合により帰るので、お見送りをした。そして外房黒潮ラインをさらに南下。シーサイドランというのも楽しいことだ。
しかし夕日も落ちて暗くなってきてしまった。パトカーが何故かやってきて、いろいろ聞かれたが、換わりに良さげな設営地を教えてくれた。千倉の海岸にある小公園。近くには千倉温泉があって、千円かかったがやっぱり風呂はありがたい。
最後のキャンプ。夕食カレーのあとは小コンパ。今夜は酔いが早く回り、他の人より早く眠りについてしまった。
11月28日(金)最南端の男
やけに早起きをしてしまった。暇なのでちょっと散歩でもしてみる。どうやら今日も天気は持ちそうだ。
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こうして秋合宿は終った。2泊3日は秋合宿にしては短か目だったけど、まだ暖かさの残る南房総を満喫することができた。シンボル的な峠がなく、キャンプ場でのイザコザとかもあったけど、総じて楽しい合宿にすることが出来たんじゃないかな。