2004年12月22日 (水)――キャンディの誕生日

キャンディーは、私が出会った中で、一番悲惨な可哀想な猫でした。
それで、孤児でも明るく育つアニメの『キャンディー・キャンディー』にあやかって、名前をキャンディーにしました。
たしか、アニメのキャンディーも雪の降る寒い日に捨てられたのでした。

キャンディーは、骨と皮になっていたので、
最初の一週間くらいは、ひたすら食べて寝て、食べて寝て、を繰り返しました。
毎日、モンプチを7缶食べていました。
そして一週間後、体力が少し付くと、近づくだけで、激しい威嚇と猫パンチをするようになりました。
それでも触ろうとすると、手を恐がり、瞳孔が開いたようになって、オシッコを漏らしながら、部屋の隅に逃げて、「うお〜ぎゃお〜」と、悲鳴を上げ続けました。
パニックを起こすのです。
目だった外傷はありませんでしたが、たぶん、ひどく殴られていたのでしょう。
それも飼い主から・・・。
原因は、やがてわかりました。
キャンディーは、トイレを使わず、家中にマーキングしていました。
そして、オシッコをかけた後、脅えて逃げるのです。
しつけと言って、殴っていたのだと思いました。

そこで、家では、叱らない事に決めました。
大きな声も、恐がるので気をつけました。
たとえば、キャンディーは布団にもオシッコをしましたが、毛布は大好きでモミモミしながらゴロゴロ言っています。
それで、掛け布団の上に毛布をかけてみました。
すると、毛布の上に寝るようになり、猫は自分の寝床ではオシッコしないので、布団にはオシッコをしなくなりました。
こうして、少しずつ問題を解決してきました。

ただ、今でもキャンディーは、布団の上を歩きません。
遠回りして、布団をよけて歩いてきます。
そして眠る時だけ、布団にそっとあがります。
12年もたっても、忘れる事が出来ないほど、布団にオシッコをした時に、ひどく怒られたのだろうと思い、胸が痛みます。

そして、強く思う事、くれぐれも猫を怒っては、いけません。
心が壊れてしまいます。
工夫して、知恵を絞って、乗り切りましょう。