交流分析
(Transactional Analisys)〜エゴグラム〜
交流分析とは
カナダの精神科医E.バーンの開発した自我状態の測定法で CP、NP、A、FC、ACの5つのカテゴリーに分けて測定します。 以下の質問項目に答え、Yesならば2点、Noならば0点、どちらでもないならば1点として、 (ただしできるだけYesかNoで答えてください) グループごとに合計点を出し、折れ線グラフにして見てください。
また、当然ながらこれは他人に見せる必要はない訳で、自分に正直に回答してください。



[CPグループ]

人の言葉をさえぎって自分の考えを述べる事が有りますか
他人を厳しく批判する方ですか
待ち合わせ時間を厳守する方ですか
理想を持ってその実現に努力しますか
社会の規則、倫理、道徳を重視しますか
責任感を強く他人に要求しますか
小さな不正でもうやむやにしない方ですか
子どもや部下を厳しく教育しますか
権利を主張する前に義務を果たしますか
「・・・すべきである」「・・・せねばならない」という言い方をよくしますか


[NPグループ]

他人に対して思いやりの気持ちが強い方ですか
義理と人情を重視しますか
相手の長所によく気付く方ですか
他人から頼まれたら嫌といえない方ですか
子どもや他人の世話をするのが好きですか
融通がきく方ですか
子どもや部下の失敗に寛大ですか
相手の話に耳を傾け、共感する方ですか
料理、洗濯、掃除などが好きな方ですか
社会奉仕的な仕事に参加する事が好きですか


[Aグループ]

自分の損得を考えて行動する方ですか
会話で感情的になる事は少ないですか
物事を分析的によく考えてから決めますか
他人の意見は、賛否両論を聞き、参考にしますか
何事も事実に基づいて判断しますか
情緒的というより、むしろ理論的な方ですか
ものごとの判断を苦労せずにすばやく出来ますか
能率的にテキパキと仕事を片づけていく方ですか
先(将来)のことを冷静に予測して行動しますか
身体の調子の悪いときは、自重して無理を避けますか


[FCグループ]

自分をわがままだと思いますか
好奇心が強い方ですか
娯楽、食べ物などを満足するまで求めますか
言いたい事を遠慮なく言ってしまう方ですか
欲しい物は手に入れないと気がすまない方ですか
”わあ””すごい””へえー”など感嘆詞をよく使いますか
直感で判断する方ですか
興に乗ると度を越し、はめをはずしてしまいますか
怒りっぽいほうですか
涙にもろいほうですか


[ACグループ]

思っている事を口に出せない性格ですか
人から気に入られたいと思いますか
遠慮がちで消極的な方ですか
自分の考えを通すより、妥協する事が多いですか
他人の顔色や、言う事が気になりますか
つらい時にも、我慢してしまう方ですか
他人の期待に沿うように過剰な努力をしてしまいますか
自分の感情を押さえてしまう方ですか
劣等感が強い方ですか
現在「自分らしい自分」「本当の自分」から離れているように思えますか


各グループの意味と解説                       
CP(Critical Parent)批判的な親心伝統、秩序などを重んじる一方、他人を批判、攻撃したり、
自分の考えに固執しやすいと言われる
NP(Nursery Parent)保護的な親心他人の面倒をよく見る、
一方でおせっかい焼きでもある
A (Adult)   大人の理性冷静な心、一方で人間味の無さでもある
FC(Free Child)自由な子供心既存の価値観に固定されない自由ないたずらっ子、
一方でわがまま、自分勝手でもある
AC(Adapted Child)適応する子供心協調性に富む、どんな人ともうまくやって行ける、
一方で他人に従順であり、人の顔色を気にする

数値の大きさは、そのままそれぞれのグループがあらわす自我状態の強度を表します。


<注意>
どの項目が強ければ良い、悪いの問題ではありません。
また、その日の気分などに回答は左右されやすいため、その数値を絶対の物と思いこまないでください。 思い込む事によって、却ってその部分が過剰に強化されてしまう事もあるので危険です。 あくまで参考として考える様にしてください。



<参考文献> 「こ・こ・ろ 生涯学習」(学文社)1993年  西村 美東士
      (エゴグラムの出典は「交流分析のすすめ」 (日本学文社)杉田峰康)

以下、参考文献(P126〜P127)からの引用です。

 交流分析のエゴグラムを他人に紹介したりすると、人間の言動をあまりにも直接的に扱う事に なるからか、強い抵抗を受けるときがある。「決めつけられるものではない」という理由で 逃げてきたことが、最初のレベルに引き戻され、自分や他人が理想的な存在でなくアンビバレンツ な存在であることを思い知らされることになるからである。もちろん、人間存在は 「決めつけられるものではない」のだが、それは真実に鋭く迫ったあとに知るべきである。 他方では心理テストブームの中、こういった実証主義的な科学までゲーム感覚で取り込んでしまう 学生も多い。両者の根元に流れる問題は同じなのであろう。それは、人間存在が弱い部分や醜い 部分を持っていることを受容し、発達・成長する可能性に基本的な信頼をおく、ということが できないでいる現代社会の人間全般の問題でもある。



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