噴水  T


            

            すべてが素描であり 反響である
            たえず高揚され
            高揚しつつある 非在 ―― 訝しさよ
            至上の無辜


            


     噴水  U

            乖離と同化
             この二つをたえず不可分なまま
              同居させようとする
               その一元化が
                かれの一生の
                 限りない努めであり 祈りだ





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