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1920年代のクレーの絵は、機智と寓意にとんでおり、 リトグラフ等の単純化された線描写による作品が多い です。「さえずり機械」(1922)もそんな作品群のひとつ で、機械と人間のありようを揶揄するかのような、諧謔 のみえかくれする絵です。一見した線描のぎくしゃくさ 加減が、じつは巧みに計算された仕掛けを描いていると いう、クレーのwitにとんだ構図に触発されて、カチコチ した音色で作った、初めてのオルゴール小品です。。 彼の絵の手廻しオルゴール装置のかもしだす喜劇の 中にも、ふと漂う不気味な哀しさが出ていると幸甚です |
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