Ultimate Fighting Championship

販売:CRAVE ENTERTAINMENT

「LET'S GET IT ON!」

初のゲーム化となる、Vale Tudo(ヴァーリ・トゥード)。前々から海外ゲームと格闘技の共通のファンの間では(そんな層がどのくらいいるのかは知らないが)話題になっていた。そういう層じゃない人へとりあえず説明を。ヴァーリ・トゥードというのはどういう競技なのか。勝敗はノックアウトやギブアップ、あるいはセコンドのタオル投入で決まる。殴ったり蹴ったり、サブミッション(関節技)などを駆使して戦う。反則らしい反則はこれといってなく(噛みつきと目への攻撃だけはだめ)、戦場はプロレスやボクシングのようなリングではなく、オクタゴンと呼ばれる八角形の金網で仕切られている。ロープ・ブレイクのようなものはない。金網を普通のリングにすれば、最近はやりのPRIDE GPに近くなると思っていいだろう。レスリングや、キックボクシングなど、異種類の格闘家が対戦するあたりは、K-1グランプリあたりに通じるものもある。回りが金網というのもあってか、実際のこの競技は、単なる喧嘩をやっているかのようでちょっと殺伐としていてPerfecTVのプロレス・格闘技専門チャンネル、FIGHTING TV SAMURAI!を契約しているプロレス好きな私もあまり見ないんですが(^^;実際、別チャンネルでやっていたヴァーリ・トゥードの番組は、アダルト番組のように視聴年齢制限のプロテクトがかかっていたりしました(笑)。で、このゲームは殺伐としていて、プレイ年齢制限とかがあったりするのかというとそれほどでもなく、ESRB(Entertainment Software Rating Board)の格付けは「TEEN,ANIMATED VIOLENCE,ANIMATED BLOOD」と、普通の格闘ゲームと同じになっている。ただし、マウント(馬乗り)状態でパンチを入れたりしたときに血飛沫が飛んだりするのはちょっとなぁ、っていう気はする。オプションで血の出具合を調整できたりはするが。ゲーム本編は意外とよく出来ている。洋モノによくある大雑把なところはなく、意外とていねいな作りではある。競技本編にはあまり興味はないのだが、このゲームに興味を持ったのはなぜかというと、上にのしかかって攻めていたはずの選手が突如攻守逆転して上に乗っていたほうがギブアップしちゃったりすることがあるような複雑怪奇な寝技の攻防をどうやってゲーム化しているかというところ。結果からいうと、上に乗っているほうが攻撃、下になっているほうが防御、とほぼはっきり決まってしまってはいるが、防御側もタイミングなどでマウント状態から抜け出たり、下から足を取って関節技に移行したりという寝技の攻防はうまくゲーム化してある。打撃技や投げ技などで不利な状況にあっても、相手からタップアウト(いわゆるギブアップ。ギブアップの意思表示でマットや相手の体をたたくことからこの名がある。)を奪えば逆転勝ちが可能だ。このゲームでは、関節技は決まるとそこでタップアウトとなり試合終了となる。もちろん、防御側も決めさせまいとする攻防が起こる。格闘スタイルは、フリースタイルをはじめとして、キックボクシング、レスリングなど多岐にわたる。エディットモードではさらに、相撲とかも選べたりする(笑)。出場選手はリングスや、パンクラスなどでもおなじみの選手なども出てくる。有名どころでは、フランク・シャムロック、バス・ルッテン、ゲイリー・グッドリッジ、ガイ・メッツァー、マルコ・ファス、ジェレミー・ホーン、モーリス・スミスといったところ。日本からはリングスの高阪剛が出てくる。ちなみに、エンディングを見ると、「SPECIAL AUDIENCE GUEST FUMI KOSAKA」(特別観衆ゲスト 高阪フミ)とある。リングス名物であるという高阪剛の母親である(笑)。海外ゲームのくせによくそんなことを知ってるな、マニアックだなぁ、と思われるかもしれないが、実は開発は日本なのだ。海外ゲームではよくあるタイトルの前に出てくる開発チームのロゴを見ると、発売元のCRAVEのあとに、Anchorという社名ロゴが出てくる。社名ロゴの下に出てくるURLは、http://www.anchorinc.co.jp/とある。エンディングのスタッフロールも声と出演以外はほとんど日本人だ。だから、海外のページなんかでこのゲームの紹介をしていると、「Origin:Japan」なんて書いてある。日本製なのに日本で発売されないなんて、なんて理不尽なんでしょう。デッドオアアライブ2もそうだけどさぁ。この開発元のページを見に行くと、日本語の掲示板なんかもあったりして、入手した人たちの話で盛り上がってたりします。
さて、このゲームにはエディットモードがある。いろいろなキャラクターでUFCモードをクリアしていくと、ここで使えるキャラクターや格闘スタイルが増えていく。格闘スタイルにプロレス、カンフーなど、キャラクターにはレフェリーや、ラウンドガール(笑)まで使えるようになる。ラウンドガールが使えるようになると、格闘スタイルに「キャットファイト」まで出てきてしまう。キャットファイトっていうのは…なんというか、女性対女性、あるいは女性対男性で行われる…なんといったらいいのか…一言でいうならば「エロ格闘」とでもいったらいいのか…(笑)検索かけてみたらそういうページはやっぱりあるようで、リンクは貼らないけど、catfightどっとこむだとかしーおーじぇーぴーとかあるみたいなので、興味のある向きで18歳以上ならば見てみたらいかがだろうか(笑)。実際のところ、格闘スタイルにキャットファイトを選んでも、オクトパス・ホールドとか出たりして、プロレスの亜流という感じ。でも、女性に向かって男性が腰にタックルかけて、押し倒してのしかかっている画面というのはかなりどうかと思うのだが(笑)

<Cheats>
エディットモードでの使用キャラとスタイル。
いろいろなキャラでUFCモードをクリアしていくとスタイルなどが増えていく。ラウンドガールは全22キャラクリアの時点で出てくる。エディットキャラでクリアするとリングアナウンサー、エディットキャラでチャンピオンシップモードをクリアするとレフェリーが使える。

エディットモードでポイント999
エディットキャラの名前をファーストネーム「Best」、ラストネームを「Buy」とすると、ポイントが999になる。大文字・小文字の区別有り。名前はあとで変更可能。



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