京へ。松本〜京都 自転車キャンプツーリング

2002年8月28日〜9月2日 
former latter
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BGM:私のお気に入り

 27歳の夏ももう終わるころ。登山は2回程したけれど“本業”の自転車ツーリングはご無沙汰なまま。どこへ行こう?

 そうだ、京都へ行こう。

 話題の長野県知事選挙は不在者投票で済ませ、ランドナー自転車を久々にキャンピング仕様にチューンナップ。3年以上ぶりだ。
 そもそも年々物騒になってゆく世の中、街でのキャンプなんて今でも可能なのだろうか。それが一番の不安だった。


8月28日(水) あゝ野麦街道

PARCO
松本伊勢町「牛つなぎ石」
 午前10時の遅い出撃。松本市中心地にある「牛つなぎ石」から野麦街道が西に伸びている。今日はいよいよ野麦峠を越えて旅に出るのだ。フル装備でずっしりと重いチャリ、だんだんとかつての旅の日常が蘇ってきて、あぁこれからツーリングなんだなとワクワクドキドキした。でもすぐに疲労感(ダメ人間の素)と腰痛に困る。
 上高地に向かうバスが多く視界灰色なR158。ダム&トンネル地帯に差し掛かったあたり、トンネル内の分岐を左に折れると奈川村への県道。車少な! 松本市内では4車線あった野麦街道も、登るにつれて1.5車線の狭い田舎道になる。空模様が怪しくなってきた。
 思うようにペースが出ない。寝不足だしはっきり言って体調悪いんですけど。普段トレーニングしているから大丈夫だと思っていたが、空荷でのそれは実用的には役に立っていないようだ。愕然とした。…重い。いつものチャリが別の乗り物のようだ。
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野麦峠付近より東側を振り返る
 1100mアップして、あゝ念願の野麦峠着。乗鞍岳を望む広い園地、天気の良い日にぶらぶらしたいな。しかし今日はここまでで距離半分。もう午後3時、帰ろかぁ…イヤいや。
 岐阜県側へ下り始めると雨の声。カッパ着用。すぐ止んだけどそのままウインドブレーカーにする。長い下り坂で体を冷やさぬようにとの天の声か。
 高根だか朝日だか馴染みのない村名が続き、夕暮れの美女峠。峠は暗く狭く、何が美女だよ。そこから先も場違いのような狭い山岳道。
 やっと高山市街入り! もう午後7時、体に負担をかけ過ぎた。城跡公園でキャンプ。そこで焼肉やってる中年集団が朝ドラ「さくら」の話題で盛り上がっていて、さすが高山。言葉遣いも特徴的。

 こんなふうに旅に出てジタバタした所で、何も手元に転がって来ないことは分かっている。分かっちゃいるけど、やめられない?


8月29日(木) 気分は亀仙人

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高山市 陣屋前の朝市
 無事、咎められたり絡まれたりせず迎える朝の安堵感。素人にはお薦め出来ない。
 早朝でまだ人気の少ない古い町並み。朝市もやってたりして、いい町だ。そんな高山を離れて、せせらぎ街道を南下。かつて同じ道を走った記憶を薄く辿りながら。つらい思いしないとチャリが進まなくて、つらいよう。
 西ウレ峠を越えると坂本峠。有料トンネルか旧道峠かの選択になるが、峠派の意地で旧道を登る。単に金欠なだけ?
 がんばって郡上八幡。おお、橋から川へ飛び込みをやってる。すごいなあ。5,4,3,2,1,エイッ、==ジャボーン! 少年から青年まで、さらにはピチピチギャルまで! こうして八幡は男も女も強くなる。暑い時間帯、長々と楽しく見物させてもらったよ。自分は…足吊りそうだからやめとくべ…。
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八幡町の吉田川ジャンプ 右は女の子2人が同時に落ちている (画像は連写撮影などを合成)
 それにしても残暑が異様に厳しくないか? 気温35度。この炎天下を連日100km以上走るのだから、頭もおかしくなりそうだ。長良川鉄道の駅にある子宝温泉では(体を洗った後)迷わず水風呂に突入。やっと冷やせる。
 南下を続けたが、美濃市でギブアップ。また暗くなってしまった。キャンプ適地として探し当てた小倉公園は、小動物園併設で獣くさい。まあ仕方ない。

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