8月30日(金) 天下分け目の
異常に寝苦しい夜だった。朝は暗いうちから動物園のチャボが強烈にうるさいし。仕方なく早起きして、公園の展望台に登ってみた。美濃は川沿いに小さくまとまった街である。
今日からは平地走行。路面電車が走る岐阜市街に着く頃には、もう暑さであっぷあっぷ。頭がボーッとしてきたので、抜け道探しはせずR21任せで西へ。たるい垂井と関ヶ原。旧道発見。いつのまにか滋賀県に入り、中山道醒ヶ井宿。JR(東海道線)ではまず途中下車なんてしないところだが、こうしてチャリで来てみると、水路のキレイさは必見。
やがて視界が一気に青くなる。わぁー海だ海だ! 広えー。…かつて近江国を手にした大名はどんな気持ちで眺めたろう。
彦根城は例によって堀の外から眺めるだけ。今日も暗くなるころ近江八幡市に。八幡公園を物色していたら、管理棟を寝床に借りてる某教の若い集団が「一緒にどうですか?」。断る気力もなく、おじゃま。タダなら何でも良い。おつとめには同席したが、勧誘されるわけでもない。旅人にはムダだと分かっているのだろう。 8月31日(土) 上洛
まーともかく3泊は無事終えた。どう考えても回復してない体で琵琶湖岸ラン。陸側の水郷風景もノスタルジックで良い。大津まで下る。
さあこの夏最後の勝負! 比叡山塊の山中越ルートを登る。キツい斜度、猛暑。峠まであと少しという所であえなく止まる。体中の血液が逆流するようなヤバい状況、座ったらダメだ、立って回復を待つ。やがてどうにか峠越え。下りは快適だったー。
ついに京都市街に降り立ち、鴨川と並走。朝ドラ「あすか」の世界や。私はどういう訳か「鴨川から清水寺を探すが見つけられない」という夢を良く見る。文字通り夢にまで見た京都は、中学の修学旅行以来。
現実では迷う事もなく清水寺へ。拝観料300円はキヨブタもんだったが、自分の足でここまで来られたんだと感動。 宇治市まで南下して、そこに在住のM田先輩の家でお世話になることに。何日か振りのまともな食事が有り難い。 9月1日(日) 朝ドラめぐりか
周辺を自転車で案内してもらった。既に体力気力が燃え尽きていて、おまけに今日も炎天下ってのがひたすら私を弱気にさせていたが。十円玉の平等院、一休さんの一休寺。そして木津川にかかる上津屋橋は時代劇の世界。朝ドラ「オードリー」でも使われていたな。
夜には長野県知事選の結果が出ていた。もう一泊お世話になる。 9月2日(月) テキヤの姉 フーテンの弟
歩いて近くの満福寺も見学。昼食まで頂いてから、チャリを輪行、M田先輩と別れて電車での帰路についた。山科駅で途中下車し、たまたまそこで姉夫婦が出店している和菓子処「陣」をひやかしに行く。というか分けてもらう。どっちが寅さん?
また電車に乗り込むが、クーラーが厳しい。往路とは正反対に、すっかり寒さに耐える旅になってしまった。終電「まつもとー、まつもとー」。
あれだけつらかったのに、終わって少したつと「またやりたい」と思ってしまうから旅とは不思議なものだ。前と後では心の充足感が全然違うから。これからも機会がありますように。
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