動物お助け活動について Part 4

こんなメールを出しました

実は今まで動物に関することで、何通かメールを出したことがあります。例えば、横浜の何とか言う地区で外にいる猫を手当たり次第捕獲して処分するという話が流れた時や、沖縄のヤンバル地区で絶滅の危機に瀕しているヤンバルクイナを救うため猫を捕獲処分するという話が出たときには抗議のメールを送りました。こうしていくつか送ったメールの中で、一応納得のいく結果が得られたメールと、いまだに思い出すと腹が立つメールをご紹介します。

隣町のホームセンターに送ったメール

これは、よく行くホームセンターで目撃した光景をメールにして本部へ送ったところ、お店がすぐに対応してくれたものです。きちんとしたお店だなぁと思い、今でも気持ちよく利用しています。

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ご担当者殿

初めまして。長野県在住の○○と申します。
よくXXX町のお店を利用させていただいている者です。

これからお願いする内容は本来このメルアドにお送りするものではないのかも知れませんが、直接お店に言っても対応していただけるかわかりませんので、とりあえず送らせていただきます。マネジメントの方にご一読いただいて、ご検討いただければと思います。

私がお願いしたいのは、店頭での子犬や子猫の里親募集を止めていただきたいという事です。

御社の全てのお店で里親募集を行っているのか知りませんが、XXX店に行くと必ずといって良いほど子猫や子犬の里親募集がされています。今日もケージが3つ並んでいました。

休み中ということもあってか今日はお店がかなり混んでいて、このケージの周りにはたくさんの人が取り囲んでいました。それだけでも子犬や子猫にとっては相当なストレスなのに、私がお店に行った時はとても乱暴な子供が数人いて、ストレスから悲鳴をあげている子猫に向かって「うるさい」とどなりながらキャーキャーと奇声をあびせかけていました。

もちろん注意しようと思いましたが、ケージに近づくと子供が離れていってしまい残念ながらタイミングを逸してしまいました。保護者らしき人物も近くにはいませんでした。ただでさえ母親から放されて無防備な状態なのに、その上人目にさらされて触られたり奇声をあびせられては、子犬や子猫はストレスから病気にかかったり死んでしまうでしょう。

御社が里親募集を行っているのは好意あるいは善意からだとは思います。しかしながら、欧米の動物愛護の精神がきちんと根付いている諸国では子犬や子猫を店頭販売する(御社の場合は販売ではありませんが、大勢の人目にさらすという点では同じ) ことは、動物虐待に等しいとみなされ、禁止されている実情を考える時、このような行為は即中止していただきたいと思います。

むしろ、里親を募集しなければならないような不幸な状況を作り出さないように、飼育している動物の避妊・去勢などを促すポスターをペットコーナーに掲示して、里親募集などしなくても済むよう、飼い主に啓蒙していっていただければどれほどありがたいかと思います。

御社が悪いことをしているとは思いませんが、動物を飼うということがいかに大変で覚悟のいることかも伝えずに、里親募集という場所を提供する事で「良い事をしている」とお考えになられているとしたら、それは間違いであると指摘せざるを得ません。

私は個人で野良猫の避妊・去勢手術など少しずつしています。なぜなら、これ以上不幸な命を増やしたくないからです。そして御社の現在の里親募集の方法では不幸な命を増やす一因にもなりかねません。

もし里親募集を継続されるのであれば店頭に掲示するのは写真やポスターだけにして希望する人に飼い主の電話番号を伝えるなどの方法に切り替え、動物を譲渡する際には避妊・去勢を義務付けることまでしていただければベストだと思います。

最近は動物実験用や虐待目的で動物を譲り受けていく人物も少なくありません。

一つでも多くの不幸な命を減らすためどうかマネジメントの皆様によるご検討及びご協力のほどを心よりお願い申し上げます。

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お店からの回答

○○様

YYストアXXX店をご利用いただきまして、誠に有難うございます。
今回はご丁寧で詳細なメールを頂きまして、感謝申し上げます。

当店で里親募集を始めたのは、店舗の脇に子猫がダンボールに入れて放置されていたのがきっかけです。このまま保健所へ連れて行くより、飼ってもらえるお客様を探そうということになりました。それ以後、お客様から電話や持込での依頼が入るようになった次第です。

○○様のご意見を伺い、今後の対応を社内検討いたしました結果、店舗独自での里親探しを中断いたします。8月21日以降、の申し込みはお断りのご返事をする予定です。但し、本日現在5件の申し込みをお受けしています。お断りの連絡をする予定ですが、応じていただけない場合はあと3回の里親募集を行うことになります。現時点での里親募集の最終日は9月6日になる予定です。

また、一部店舗で行っているのですが、しっかりした対応と活動をされているボランティア団体からの申し込みはこれまでどおり行っていきます。ボランティアの方々は募集中、動物のそばについていますし、里親には去勢・避妊の説明など注意事項をしっかり行っています。

里親募集中の当店の対応に不行き届きがありました点については、店長共々大いに反省をしております。

今回はご連絡を頂きまして、誠に有難うございました。

YYストアXXX店 店長 ●●
YYストア本部 ▲▲


写真家 サイモンフジオ氏に送ったメール

これは自称猫写真家 サイモンフジオ氏が、それまで住んでいた葉山の家を引っ越すに当たり、それまで被写体としてさんざん利用しておきながら、実は不妊処置もせず自然に任せて増えてしまった数十匹の猫たちを、新しく創刊された猫の雑誌を通じて里親探しをしたことから猫好きの間に物議をかもし一時期大騒ぎになった時に抗議したものです。

サイモンフジオ氏は自分のWEBサイトを持っており、その中で奥さんが寄せられる抗議のメールに対して 「猫は妊娠・出産して母親となる幸せを味わってはいけないのか」、あるいは 「病気の時は病院に連れて行くなどして面倒はみていたし、こうして里親も探しているのだから無責任ではない」 などの釈明文を掲載していましたが、すぐにそのサイトも閉鎖されました。(今は復活しているみたいです。) 当然ながら、返事はきませんでした。

ネットで検索してもほとんどヒットしないのですが、もしかしてサイモン氏はその後ヌード写真家になったのでしょうか?(それっぽいページがヒットしたので。) 誰か氏のその後を知っていたら、教えて下さい。

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初めまして。○○と申します。

今回サイモンさんがされている里親探しの件について、サイモンさんのサイトにある説明を拝見した上で、一言申し上げたくはなはだぶしつけではありますがメールを送らせていただきます。

まず私の状況からご説明しますと現在猫6匹、犬1匹の面倒を見ています。一番最初に飼った猫と犬(どちらも雑種のもらいっこ)以外は、栄養失調で瀕死だったところを保護した子、事故にあって後遺症が残ってしまったため保護した野良の子、我が家に意図的に捨てられた子、無所属で我が家にごはんを食べに来る子(2人)です。

全て避妊、去勢済みで、もともと無所属の子以外は完全室内飼育をしています。我が家は田舎にありますし、敷地もある程度広いですから、外で飼育しても問題ないとは思いますが、自分がとても心配性なため猫たちの家出や伝染病への感染、そしてよそのお宅に迷惑をかける事などを防止するため、猫の自由を奪う残酷な飼い方だという意見もありますが、あえて室内飼育を選択しました。

では、以下に私の意見を述べさせていただきます。

>まず、疑問から言わせていただきたい。
>「いったいぜんたい、ネコはなぜ子供を産んではいけないのだろう?」

いけないとは思いません。猫たちにだって子供を産む権利はあると思いますし母猫が子供を産み育てることに幸福を感じているだろうとも思います。

ではなぜみんな去勢だ、避妊だとこんなにも騒ぐのでしょうか?それは、簡単に言えば無秩序に増えてしまったら、面倒を見切れないからです。表面的には「かわいそうな命を増やさない」などというきれいごとのような理由があっても、結局は増えすぎたら面倒見きれないという人間のエゴです。勝手です。認めたくないだけで、みんな十分わかっていると思います。

>ネコはすべて去勢という道をたどらなければいけないとは
>その時、思わなかったし、
>今もそう思えない。

この考えを否定するつもりはありません。でも、やはり私には疑問が残ります。

サイモンさんの説明文を拝見すると、現在の住まいをいずれ出なければならないことは以前からわかっていたようですね。それでも尚猫たちを増やし続けたのはなぜですか?このような状況に陥ることを最初から予想していながら、事前の対策を怠ったことについて、サイモンさんはご自身の行為が無責任とは感じないのですか?

確かに、これまでサイモンさんのお宅の猫ちゃん達はきちんと面倒を見てもらって自然に囲まれた環境でのびのび暮らせて幸せだったかもしれません。でも、説明文にサイモンさんが書かれていることは動物と一緒に暮らす者ならば「して当然」のことばかりですよ。今更力説するほどのことではありません。

そして、「して当然」の一番重要なことが「終生飼養」つまり最期を看取るまでその子の面倒を見ることです。そして今回の里親探しはこの一番重要な部分が欠ける事になるわけですがそれでもサイモンさんはご自身が今している事、つまり愛してきた猫たちの最期を看取ることなく、人手に渡すことを余儀なくされるような状況を自分たちで作っておきながら、なおご自分たちは無責任ではないと主張されるのですか?

人間に飼育されている動物の一番の不幸は、それまで面倒を見てくれた人間が突然いなくなる事だと聞きました。例え、次に面倒を見てくれる人がいかに優しく、愛情をそそいでくれたとしても動物の心には消せない大きな傷が残るのだそうです。

だから私は常に「終生飼養」を念頭に置いて動物たちの世話をしています。幸い今はまだ事故にでもあわない限り天寿をまっとうするには至らない年齢だと自分では考えているので新しい子もひきとってはいますが、その子たちがこれから20歳生きれば私も老齢の域に達します。万が一自分が猫たちより先に逝くことの無いように…それだけが私の願いです。

>言い訳をしようとは思わない。
拝見した説明文は十分言い訳だと思いますが…。

サイモンさんはご自分たちの行為をいかにも文筆家?文化人?らしいおしゃれな文章で正当化しようとしているようですが、捨てられる猫たちの心の傷については、どのように感じていらっしゃるのでしょうか?万が一そんなことを考えもせずに、このような状況を招いてしまったとすれば、やはりあなたがたは無責任で、自分勝手な思想のためだけに猫たちを犠牲にした人間と呼ばれても仕方が無いと思いますが?

私の意見に対して、反論があれば是非お返事下さい。納得の行く理由を聞かせて下さい。そして、これから捨てられ行く猫たちの心のケアをどうして行くのか、その計画も是非教えて下さい。

余計なお世話と言われるかもしれません。
でも、ご自身の保身につとめ、自分の考えを受け入れてくれないメールに反論して無駄な言い訳ばかり考えていないで一番の被害者は一体だれなのかよく考えてみて下さい。おそらく私の言いたいことがわかっていただけると思います。

誠にぶしつけなメールでご気分を害されたことと思いますが、どうしても一言言わせていただきたく書かせていただきました。

p.s. 今後二度と動物は飼わないで下さい。それが手放す猫ちゃんたちへの唯一の償いだと思います。

Part 5に続く

Last updated: 2003.2.5