今日しか無いと思うと…

早いものでロンドン滞在も今日で終わり、明日には日本に帰らなければなりません。土曜日にマクナビミルズで少しだけおみやげを買ったとはいえ、ほとんど無いに等しいほどの数です。しかし日本の慣習として、旅行、とくに海外旅行ともなれば、家族や友人だけでなく、会社なども含めてかなり広範囲なおみやげが必要です。そこで私は日本から持参したおみやげリストを片手に、朝一番でおみやげ調達にでかけました。まずバスに乗ってナイツブリッジにあるロンドンで一番大きなデパート (というか、観光客がおみやげ調達に訪れる店?) のハロッズに行きました。とにかく巨大なこのデパートはまず地図が無いと何がどこにあるのかわからないほど広く、ついでに方向感覚の悪い人は同じところをグルグルまわってしまうような、迷子になること間違い無しといったつくりになっています(^_^;)。というほど広いので、ここに行けばとてつもない高級品から普通のお菓子、果てはロンドンみやげまであらゆるものが手に入ります。(無いものは無いという感じかな?) そこで友達に頼まれたチョコレートやピーター ラビットのグッズを収集している叔母に陶器の人形をいくつか買いました。

次にウエストエンドに向かい、まずFortnum & Masonで王室御用達の紅茶を山のように買いこみました。(小さい缶入りのフレーバーティーや大きい缶のRoyal Brend、その他ティーバッグなどなど。) 私はスーパーで売っているトワイニングの普通のティーバッグがおいしいし安くて手軽で好きなので自分にはこれを大量に買い込むのですが、やはり人にあげるにはそれなり知名度のあるものでないとせっかく買っていっても喜んでもらえません。万が一後で買い忘れがあったりするといけないので少し多めに買って、次はロンドン三越に行きました。ここは基本的に日本人観光客相手のちょっとお高いおみやげやさんですし、いかにも日本人好みのものがたくさん置いてあるのでてっとりばやく買い物ができます。そこで両親に何か買おうと店内を見てまわったのですがついつい迷ってしまい、結局軽くてかさばらないおみやげということで父にはネクタイ、母にはたためる帽子を買いました。

その時点でかなり荷物が多くなっていたので一旦家に戻ることにしました。そしてまたバスに乗りパットニーのハイストリートまで来ましたが、この際持てるだけ荷物を持って帰ろうと欲を出してスーパーにも寄ることにしました。イギリスにはいくつか全国展開をしている大きなスーパーマーケットがありますが、おそらく一番メジャーなのはセインズベリーズでしょう。郊外の大型店ともなれば日本のショッピングセンター顔負けの広さで、すみずみまで見て歩いたら半日もかかるほどの品揃えです。郊外の店舗に比べると残念ながらパットニーのセインズベリーズはかなり小さめなのですが、それでもやはりセインズベリーズで買い物をしなければ私のロンドン旅行は終わりません。それまでに買い物をした大きな袋を抱えながら、何とか買い物カゴをさげ、職場の同僚のイギリス人さんに頼まれたものや、自分へのおみやげ (チョコやビスケット、いろんな種類の紅茶などなど)、それに紅茶と一緒におみやげとして人にあげるビスケットなどを買い込みました。(もちろん我が家のにゃんずのために、Felixというアルミトレイに入った猫缶も買いました。)

そろそろ物理的に自分だけで運ぶのは無理な荷物の量になってきたので、またバスに乗って家に帰りました。家に着くとちょうどJoanとEmmaがキッチンでお茶を飲んでいたので、私は買ってきたサンドイッチで遅いお昼ご飯を食べました。そして、私が 「とにかく山のように買い物してきた」 と言うと、それじゃあみんなで戦利品を見てみようということになって、隣の私の部屋へ行って私は買ってきた袋の中身を広げておみやげの説明をしました(^_^)。

高いところ大〜好き (ということは…(^_^;))

おみやげを広げて見せた時点でまだ時間は3時を少し過ぎたところでしたし、今日もとても天気が良く1日使える乗り放題のバス・電車のチケットを持っていたので、ロンドンに行ったら必ず乗ってみようと思っていたロンドンアイ (観覧車) にチャレンジすべく、もう1度出かけることにしました。今度はパットニーから電車に乗ってウォータールー駅まで行き、前回迷った通路を今度は難なく見つけサウスバンクにあるロンドンアイまで一直線に向かいました。ロンドンアイはフェスティバルホールとは反対側のテムズ河畔に立てられた巨大な観覧車で、ロンドン名物になっています。そしてロンドンアイに近づくにつれ長〜い列が見えてきたので、これは乗るまでに相当時間がかかるかしらと思ったのですが、その列はウェストミンスター大聖堂に安置されているクイーンマザーの棺にお別れを告げる人の列でした。(Terryも土曜日にこの列に並んで棺を見てきたのですが、列の最後尾はウェストミンスターから1kmほど離れていたそうで、見るまでに4時間もかかったらしいです。しかもこの日は翌日がクイーンマザーの葬儀とあって棺を見れる最後のチャンスだったので列はさらに長くなり、最長では6時間並ばなければならないような状況でした。) しかし、ロンドンアイの列もそこそこ長くチケットを買ってから実際に乗るまで3、40分かかりました。途中クイーンマザーの列とロンドンアイに乗る人の列が交差する部分があり、そこではまるで交差点のように整理係の人が交互に人を行き来させていました。

ロンドンアイは15人ほどが一度に乗れる透明なカプセル型の観覧車で、私はアメリカから来たという子供づれの家族や他の10人ほどの人と一緒に観覧車にのりました。大分時間も遅くなっていたので太陽が西に傾き始めていましたが、観覧車がゆっくりと上昇していくとうす曇りの中、かなり遠くまで見渡す事が出来ました。私がいた頃のイギリスは不況の真っ只中で街にはホームレスがあふれ、乗っている車は修理もできずボロボロというような状態でしたが、最近は景気が良いらしく綺麗なピカピカの車が町中を走り、建設ラッシュなのかあたり一面に建設用のクレーンが空高くそびえていました。(余談ですがイギリスでは不動産も高騰しているらしくJoanが住んでいる家は1億円で売れると言われたらしいです。Joanはホクホク顔で喜んでいましたが、売りに出すにはまず家の中のガラクタを片付けなければとボヤイていました(^^ゞ) 観覧車のカプセルは透明とは言えあまりきれいではないので写真を撮ると光が乱反射したり鮮明さにかけてしまったのですが、それでも何枚か写真を撮って30分ほどの空の旅は終わりました。高いところ大好きな私はもう1周したい気分でしたがそうもいかず、ちょっとものたりない気分で観覧車を降りました。でも、とても楽しかったです。


ビッグベンとダブルデッカー       ウェストエンド
  ウエストエンドの方向                  ビッグベンとダブルデッカー


帰国当日に続く
Last Updated: 2002.6.11