七奈ちゃん Part3

やっぱりね〜、そうだろね

その後、情が移らないようにと決まった名前も付けずに方々に声をかけて子猫の里親を探しましたが結局見つからず、どうしよう…と思っているうちに子猫を保護してから3週間が過ぎてしまいました。途中、環境の変化からか下痢をしたり、放置していた汚いケージをそのまま使ったためスノコの下に虫がびっしりついていてそこからバイ菌でも入ったのか両目がめやにでぐじゅぐじゅになったりしましたが、とにかく元気の良い活発な子で、ケージに入れたまま猫じゃらしで遊んでやるとケージの中でそこらじゅうにガンガンぶつかりながら飛び回ったり、ケージの上の部分にぶらさがって懸垂のような事をしたりして、ずっとケージの中に閉じ込めておくのもだんだんかわいそうになってきました。

結局、里親探しは早々にあきらめてやはりこの子猫も家の中に入れることにしました。また父親と喧嘩になるかもしれないと思いましたが、その時はその時と割り切って父親の留守中に私の部屋へ2段ケージを運び込み子猫を移動しました。(その前に病院でエイズと白血病の検査をし、どちらも陰性であることは確認しました。) 今回なぜか母親は特に何も言いませんでした。多分母親は私が子猫を保護した時点でこうなることはある程度予想がついていて、最初からあきらめていたのでしょう。

そして、飼うと決めたからには名前をつけなければなりません。どうしようかと悩んだ末、面倒になって七 (なな) という名前をつけました。当時家で面倒を見ていたわんにゃんずを数えるとこの子猫が7番目だったからです。音もかわいいし、ラッキーセブンという意味もあるし、かなり安易だけどいいかな〜と思いましたが、念のため猫の姓名判断の本を持っている友達に相談したところ画数がイマイチだということになりました。そこで、音は 「なな」 のままでもう一文字たして画数を調整することになり、最終的に七奈という名前になりました。

それから1ヶ月くらい、七奈は私の部屋だけで生活していました。私の部屋の出入り口は常に締め切っておいたので、お兄ちゃんと小次郎が部屋に入る事はできませんでした。それでも念のため私が出勤している間は七奈をケージに入れておき、帰宅すると部屋に出すという生活をしていました。七奈は比較的静かな子でほとんど鳴く事もなかったので案の定父親はその存在に全く気付かなかったらしいですが、お兄ちゃんたちはおそらく私についている匂いなどで何かいるということはわかっていたと思います。そのうち日中でも部屋の中に七奈を放して出かけるようになったところ、ある日父親が帰宅してふと私の部屋の窓を見上げると、見知らぬ猫がじっと庭を見ていたそうです。私が帰宅すると 「部屋にいる猫は何だ?」 と聞かれましたが私はそ知らぬ顔で 「何の事?」 としらを切りました。父親はそれ以上何も言わなかったのでこれはあきらめたなと思い、そうなれば一刻も早くと七奈を階下へ連れてきてお兄ちゃん達と対面させることにしました。

七奈は、悪く言えば臆病、よく言えば慎重な子なので、私が部屋の入り口を開けておいても自分から部屋を出てくることはありませんでした。そこでしびれを切らした私が七奈をキャリーに入れて階下へ連れてきました。するとお兄ちゃん達が興味津々な態度ですぐに近寄って来ました。七奈は亀ちゃんとの様子を見る限り他の猫に対してはフレンドリーなようで、怖がったり威嚇したりなどはまったくせずキャリーの中で落ち着いているようでした。(小次郎の時は、生後1ヶ月半くらいのチビのくせにお兄ちゃんに向かってケージの中からさんざんシャーシャー威嚇していましたから、えらい違いです。)

そこでちょっとだけキャリーの戸を開けてみると、まず最初に小次郎がシャーーっとものすごい威嚇をして (ここが重要!) ぴゅーっと逃げていってしまいました(^_^;)。 まったく小さな子猫相手に何をビビッとるんじゃと思いましたが、めちゃめちゃ臆病者で神経質な小次郎ですから仕方がありません。次にお兄ちゃんがキャリーに近寄って来ました。お兄ちゃんは小次郎を家に入れた時、小次郎にとても優しくしてくれたので今回も大丈夫かと思いきや、こちらもシャーーっと威嚇をしてキャリーにとびかかって行きそうになりました。びっくりした私は七奈が怪我でもしてはいけないと、あわててキャリーを閉め七奈を自分の部屋へ戻してしまいました。

それからしばらくは、人がいない間はにゃんずを隔離して人がいる時だけ七奈を階下に連れてくるということを繰り返し、そのうち七奈が自分から階下へ下りてくるようになって次第に3匹は仲良くなっていきました。今では一緒にくっついて眠ったり、3匹で追いかけっこをしたりして、それなりにうまくやっています。七奈は女の子だからか時々気の強い一面も見せ、七奈が食べているご飯を小次郎が横取りしにくると、小次郎の頭にパンチをくらわせたりしています。それがきっかけでとっくみあいの喧嘩になったりもしますが、七奈は身軽で足が速いので小次郎の相手にはなりません。小次郎も一応は手加減してくれてむしろ小次郎のほうがやられているような状態なので、特に気にもしていません。むしろ、喧嘩するほど仲がいいということだと思っています。

その後七奈は私の不注意からパルボにかかってしまい生死の境をさまよいましたが幸い一命は取り留め、懸案だった避妊手術も無事済んで、お兄ちゃんたちとは違って生まれつき元気で丈夫な子のようなので、これからは避妊手術の時に発覚したデブを解消すべく共にダイエットに励んで行くことになりました。(このあたりの詳しい経過は こちら を読んでね。)

私にべったりで甘えん坊の七奈は本当にかわいいにゃんこです。頭の良さという点ではちょっと??と思う部分もありますが、やたらと硬い物にかみつく (例えばコタツの温度調節ツマミとか…) という悪い癖を除けば決してイタズラはしないし、うんぴがトイレからはみ出すことはしょっちゅうですが意図的な粗相はしないし、吐かないし、無駄吼えしないし (犬じゃないですがお兄ちゃんや小次郎は良くします)、 元気一杯だし、愛嬌のあるかわいい顔だし (親ばか!)、里子に出さなくて本当に良かったとしみじみ思います。これからも我が家のアイドルとして元気で長生きして、一緒に楽しく暮らして行けたらと思っています。目指せ25歳!

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Last Update: 2003.2.3