サプリメントについて Part 2

プロポリス
プロポリスには非常に強い抗酸化作用がありガンなどに効果があると言われていたので、以前から試してみたいとは思っていました。しかし、人間用のプロポリスは精製する過程で重金属などがきちんと取り除かれていないため、人間には大した影響が無くても猫には良くない場合もあるという話を聞いたことがあり、どこのプロポリスを買えば良いのか悩んでいました。

そんな時、私のサイトを見てメールをくださったKさんにとても良いプロポリスがあると教えていただきました。このプロポリスは福島県の獣医さんが作っているもので、一般用に販売されているものもあるのですが、お願いするとそれぞれの動物の症状に合わせて個別にも調合して下さるというものでした。(当然ながらその分お値段もかなり高いです。) 一般用のプロポリスについてはネットで紹介されたりもしているようですが、個々の症状に合わせた調合というのは表立って宣伝していないので、基本的にはまず人づてで紹介していただいて状況を詳しくお話してから作っていただくというようなシステムでした。

先生はとてもお忙しい方のようで、最初に教えてもらった電話番号に電話をした時はお留守番とおっしゃる年配の女性が応対してくれました。確かその日は日曜日か祭日のお休みで、もしかしたらいらっしゃらないかもと思ったのですが案の定先生は外出しているとのことでした。留守番の方は病院の仕事とはまったく関係の無い方のようでしたので (奥様かな?) 電話を切ろうと思ったのですが、とても丁寧な方で 「せっかくお電話いただいたのに留守にしていて申し訳ないから、携帯電話の番号をお教えしますよ」 とまで言ってくれました。当時はお兄ちゃんの膀胱炎が再発してしまい通院していた頃だったのですが特に緊急を要する状態ではなかったので、お断りして電話を切りました。

数日後、会社の昼休みを利用してもう一度電話をかけてみました。すると、「少々お待ちください」 と受付らしき女性に言われたあと、直接先生が電話口に出られました。紹介していただいたKさんからは、「先生はお忙しい方なので、何回か電話をした事があるが直接お話したことは一度も無い。先生からプロポリスを買っているお仲間の中でも一人しかお話した事が無い。」 とお聞きしていたので、クジ運が悪く滅多に抽選など当たったことの無い私ですがこの時ばかりは宝くじに当たったようでとってもうれしかったのでした。

それから先生に直接お兄ちゃんのその時の状況やそれまでの既往症、気になるところなどを大まかに説明し、先生がお兄ちゃんのためのプロポリスを作ってくださるという事になりました。しかし、一番の問題はお値段です。基本的な処方での最低ラインは1ビン (約1ヶ月分) 20,000円からという事でしたが、お兄ちゃんの症状からすると毎日続けていくことが大切であり、あまり金銭的に負担に感じられる額では長続きしないだろうからと、もう少しお安いお値段の処方でお願いする事にしました。(Kさんにも、無理をせずに払える金額を正直に言えばそれなりに対応してくれるからと言われていました。) 結局1ビン11,000円の処方でお願いする事になりました。

電話中、先生はとても親身になって私の話を聞いて下さり、値段の交渉などにも気軽に応じてくれたので、プロポリスの効果はともかく、人間としては信頼できる先生だと実感しました。(実際、この先生に処方していただくプロポリスはとても効果が高いとKさんやKさんのお仲間の間では評判でした。)先生はすぐ処方して送りますとおっしゃってくださり、翌日にはクール宅急便でプロポリスが届きました。

プロポリスは病院で処方される子供用のシロップを入れるようなプラスチックのビンに入っており、黒蜜のような色をしていました。(Kさんのお話によると、それぞれ処方が違うので色も見た目も違っており、Kさんが取り寄せているプロポリスは赤や黄色だったそうです。私がお兄ちゃんのは黒いですとお話したら、一番効きそうとおっしゃっていました(^_^)) フタをあけてみると何とも言えない独特の匂いがありましたが、臭いというほどのものではありませんでした。さっそくお兄ちゃんのご飯に混ぜてあげてみましたが、さすがお兄ちゃん、まったく嫌がる様子も無くペロリとご飯を食べてしまいました。

その後、先生のところでカルテを保存しておいてもらうために、それまでの経過や治療の様子などを詳細に説明したファックスをお送りしました。当初毎日少しずつ飲んでいましたが、そのうちお兄ちゃんの調子が良くなってきた事やお値段が高い事もあってしばらくやめていました。しかし、膀胱炎が再発したりそれまでずっとおさまっていた胸のポッチンが再発の気配を見せていたのであわててプロポリスを注文しました。毎回注文時にお兄ちゃんの様子をファックスに書いて経過報告していたのですが、この時はポッチンのこともあったので膀胱炎や腫瘍に効果のあるものを追加するよう処方を変えてくださいとお願いしたところ、真っ黒というか黒っぽい緑色でドロドロとした液体が来ました。(お値段は4,000円アップでした。)

この時のプロポリスは生薬が入っているとのことで、冷蔵庫で保存していても何だか常に発酵しているような感じで、ふたを開けるとプシュっと炭酸が抜けるような音がしていました。別にお腹は壊さないし、賞味期限とかも特に言われていないので大丈夫だとは思いましたが、購入してからあまりせっせとあげなかったので、使い切るまでにかなり日が経ってしまいました。

結局、お値段が高いという事と、毎回ファックスに手紙を書いて注文するのが面倒になって、4本あげたところでプロポリスはやめてしまいました。お兄ちゃんのご飯を缶詰からドライに変えたので、あげにくくなったこともあるかもしれません。(缶詰の時はそのままご飯にかければ良かったので。) でも、やめてしまった一番の理由は、特に目に見える効果が得られなかったという事でしょうね。免疫系疾患の子 (例えばエイズなど) で何らかの症状が出ている子には効果てきめんらしいのですが、お兄ちゃんには特にこれといった変化がなかったので、お値段のわりにありがたみが感じられなかったのかも知れません。あの先生、今もプロポリス作っているのかしら?

ベアベリータブレ
これはハーブを使ったフードで数年前からその名が知られるようになったディーンズが出しているサプリメントシリーズの1つで、腎臓や膀胱炎に効果があると説明に書いてあったので膀胱炎の予防になればと試しに買ってみました。詳細はごはんに関するページに書いてありますのでそちらを読んでいただければと思いますが、お兄ちゃんはこのサプリメントが大嫌いなようで、絶対に食べませんでした。というわけで、せっかく購入したベアベリータブレも2粒ほど試しただけで賞味期限が切れたので捨ててしまいました。

購入後しばらくして、ベアベリータブレは猫には良くないのではというお話をMさんからお聞ききし、自分でもネットで調べてみたところ実際ベアベリータブレを使用する場合は注意が必要であることがわかりました。このベアベリーは別名ウバウルシとも言うのですが、強い収斂作用があり長期間服用させると腎臓や泌尿器に悪影響が出るというのです。

(ちょっと違いますが念のため辞書で引いた説明を入れておきます:しゅうれん‐ざい【収斂剤】(astringent) 皮膚・粘膜の蛋白質と結合、沈殿して不溶性の被膜をつくり局所の血管を収縮させ、液体の分泌、白血球の遊走を抑え、組織の充血を去り、乾燥させる薬物の総称。止血・鎮痛・防腐・消炎・局所保護の効果がある。タンニン・硫酸亜鉛・亜鉛華・鉛糖・明礬の類。[広辞苑より])

またディーンズを扱っている別のドッグフードのサイトでは、膀胱炎の治療中に薬の補助としてベアベリーを与え、完治後の予防にはグリーンリーフを与えると良いと書いてありました。ディーンズのサイトやパンフレットにはそのような記述は一切無く、幸いお兄ちゃんが嫌って食べてくれなかったから良かったものの、もしお兄ちゃんが味や匂いをまったく気にせず膀胱炎に効果があるからと毎日食べていたら、そしてMさんがベアベリーは良くないのではと一言教えてくれなかったら、どんな結果になっていたかと思うと本当に怖いです。

サプリメントは何でも効果があるのだからとむやみに与えず、やはりそれなりの下調べをして本当に悪影響が無いのか調べてからあげないと大変なことになるのだと実感しました。皆さんもお気をつけ下さいませ。

グリーンリーフタブレ
これはお兄ちゃんがベアベリータブレを飲んでくれなかったので、かわりに膀胱炎の予防になるものをと探してディーンズから購入したものです。(これも詳細はごはんについて Part2 を読んでね) このサプリメントは特に嫌がらずに食べてくれましたが、粒が大きく毎回クラッシャーで砕いてあげるのが面倒で、先にクラッシャーで全部砕いて他の粉状のサプリメントと一緒に混ぜていました。これだと一日の規定量の数%にしかならないでしょうが、あげすぎるのもどうかと思いこの程度で良しとしていました。(あまりクラッシャーをゴリゴリやったので、手にマメができて皮がむけてしまいました。痛かった〜〜(*_*)) ベアベリーに注意が必要という記述のあったサイトには疾患別に使用すると効果があるというハーブも紹介されていましたが、FUS/FLUTDのカテゴリーにこのグリーンリーフタブレの原材料となっているハーブ (イラクサ) も入っていたので、おそらくベアベリーより効き目がマイルドでいいのでしょう。残念ながら、大きな粒をゴリゴリしなければあげられないのが面倒で、これもやめてしまいました。

クランベリー
これは、お兄ちゃんが膀胱炎を再発して病院で療法食を勧められた時に、何とか怪しい療法食を食べずにすむものは無いかと思いネットで探したところ膀胱炎にはクランベリーが効くという情報があり、クランベリーの粉末がカプセルに入ったサプリメントを通信販売していたので購入してみたものです。販売していたのはご自分のわんちゃんが膀胱炎になって何年も通院や治療を続けていた方で、クランベリーを与えるようになってからは膀胱炎も再発していないし療法食も食べていないということだったので、まず猫に与えても大丈夫かとメールで質問したところ大丈夫だというお返事をもらったので注文してみたのでした。

当時お兄ちゃんは頻尿ではなかったものの相変わらず結晶が出ていたので、抗生物質と平行してクランベリーをあげることにしました。クランベリーのカプセルは人間用だったのでかなり大きく、そのままでは到底飲ませることはできなかったのでカプセルを外して中身だけを缶詰のご飯にかけてみました。ご存知のとおりクランベリーは赤い果実なのでその粉末はとてもきれいな濃い赤紫色で、カプセルの半分ほどご飯に混ぜただけでしたが、ご飯はたちまち真っ赤になってしまいました。それでもお兄ちゃんはまったく嫌がることなくご飯をペロリとたいらげてしまったので、それからしばらくはクランベリー入りのご飯をあげていました。

しかし、それでもなかなか結晶がおさまらず、だんだんとちっちの量も減ってきたので、クランベリーを購入したサイトの方に効果が無いのでは?と相談してみたのですが、やはりクランベリーだけで膀胱炎を完治させるのは無理なので、病院で治療を受け完治してから予防として与える方が良いと言われました。それもそうだと思っていた矢先、やはり膀胱炎が再発しこの時は尿道閉鎖にまで至ってしまったので、しぶしぶ療法食に切り換える事にしてクランベリーは中止しました。

その後、ハーブ関係のサイトを見ていたところ、残念な記述を見つけました。それは、クランベリーは結晶ができるタイプの膀胱炎には効果がないというものでした。単純な細菌性の膀胱炎には効果があるらしいのですが、結晶そのものを溶かしたり、結晶の生成を原因とする二次的な膀胱炎を予防するほどの効果は無いそうです。(ということは、膀胱内で結晶をできにくくするという効果も期待できないということですよね。) どうりで、クランベリーが入っているというナチュラルバランスの缶詰をあげていたのに結晶ができてしまったわけです。多分入っていないよりはマシなのでしょうが、クランベリーさえあげていれば膀胱炎を予防できるという単純な図式にはならないみたいです。というわけで、結局あげないまま残ったクランベリーはカプセルの中身が湿気て固くなり、賞味期限も切れてしまったので、処分しました。

サプリメントについて Part3 に続く

Last updated: 2004.6.2