フォトエッセイ　　　　　　　久しぶりの湘南　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　もう一つの湘南のエッセイもどうぞ。こちらです。

八ヶ岳の麓から静岡経由で伊豆の撮影に行く
予定を、急遽キャンセルして湘南に向かった。
久しぶりに走る西湘バイパス〜１３４号線は、
潮風がとても心地よい。　　　　　　　　　　　　　
　左手に大磯ロングビーチをやり過ごし、平塚
に入ると、風景は湘南らしい、そして、懐かしい

風景に変わってきた。学生の頃、チャリンコやバイクで走り回った場所である。　　　　
さらに進み相模川を越えると、湘南っぽさが、より増してくる。　　　　　　　　　　　　　　
　湘南という味付けが濃いのは、茅ヶ崎、辻堂、鎌倉あたりになるのかなあ。　　　　　

　車の中のBGMは、知らないうちにサザンに
なっていた。♪希望の轍♪　が流れている。
なんで、こうも合うのかなあ。そう思うのは、私
だけだろうか？　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　そういえば、地元茅ヶ崎での初のコンサートの
ファーストソングはなんだろう？ということで、　　
盛り上がったことがあった。Kで始まる曲というヒントだけだったので、これはもう　　　　
デビュー曲でもあるし､勝手にシンドバッドであろうと思っていたら、希望の轍でした。　
緊張と興奮で、「うまくピアノが弾けなかった」と原ボウが後に話していたのを聞いて、それだけ
茅ヶ崎で。というのに思い入れがあったんだなあ。と思いました。　　　　　　　　　　　　　
　

マリンランドの近くの駐車場に車を入れ、砂浜に降りてみた。　　　　　　　　　　　　　　　

芝生の上から海を眺めている一匹のワンコ
が目に入った。　　　　　　　　　　　　　　　　
よくみると､リードもつけてなく、シートに
おとなしくお座りして、海の方の一点を　　
ジーッと見つめている。　　　　　　　　　　　
その先に目をやると、この犬のご主人　　
であろう一人の若者が波に乗っているよう
だ。最後まで見ていなかったが、波から　
上がってくるのを見たら、駆け出していくん
だろうね､きっと。　　　　　　　　　　　　　　　
なんて､おりこうさんなんでしょう。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　
波打ち際まで行き、ちょっと遠くに見える江の島まで、歩いてみる事にした。潮の香り
に包まれながら砂浜を歩くのがこんなに気持ちいいとは。八ヶ岳の麓では、森の中を
歩けば同じように気持ちがいいんですが、それは森林浴という言葉で言い表せるので
す。が、ここでは､なんと言ったらいいんでしょう？海に入っていれば海水浴なんでしょう
が、砂浜を歩いているだけだからなあ。潮香浴？うーん､いまいち。あとで考えよう。　

ボードを立てかけてあるだけで、絵に
なる風景。なかなかいいです。　　　　
森もいいけど､海もいいなあ。　　　　　

江の島が近づくにつれ、ちょっと、そわそわしてきた。それは、サザエのつぼ焼！　
江の島大橋の歩道の屋台で食べたのは、もう遠い昔。あの頃はまだ道路も建物も　
こんなにはよくなかったなあ。今日､やってるかなあ。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　



オー！サザエや蛤が売っている。
と､その先に屋台が。　　　　　　　　
半ば､飛び込むようにはまゆうさん
という屋台の椅子に座り込んで、頼
んだのは、いうまでもなくサザエの
つぼ焼。出てきたのをあっという間に
たいらげ、焼きハマグリが続いて胃の
中に消えていきました。　　　　　　　　
ここまで歩いてくる間、身体の外で

感じていた潮の香りを､今度は身体の中から思う存分感じ､味わってます。　　　　　　　
さてと､落ち着いたところで（実は今まではサザエで頭の中がいっぱいで落ち着いて
なかったのです）おでんを注文。バクダン､ちくわ､大根と立て続けに消化。本当は、
一杯ほしいところだったのですが、車で来てるし、あきらめました。　　　　　　　　　　　
満腹になったので､来た道を戻ることにしました。（オイッ！江の島には行かねーのか
よ？！）これがどうやらメインイベントだったのか。ハイ、そうかも。　　　　　　　　　　　　

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